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宇宙作家クラブのメンバーによる取材活動の様子をリアルタイムでお届けします。
<画像付き>  <テキストのみ>  <過去ログ>

No.1807 :はやぶさ2
投稿日 2014年10月28日(火)00時07分 投稿者 柴田孔明

打ち上げまであともう少し。


No.1806 :インパクタとターゲットマーカー
投稿日 2014年10月27日(月)23時59分 投稿者 柴田孔明

今回ははやぶさ2の下部に鏡が用意され、インパクタとターゲットマーカーを見ることができた。


No.1805 :イオンエンジン側から
投稿日 2014年10月27日(月)23時56分 投稿者 柴田孔明

イオンエンジン側


No.1804 :はやぶさ2
投稿日 2014年10月27日(月)23時55分 投稿者 柴田孔明

種子島宇宙センター第1衛星組立棟で報道公開された「はやぶさ2」。
燃料の充填が行われていないのと、保護カバーがついているだけで、ほぼフライト時の状態になっています。このあと燃料充填と最終的な検査の後、H-IIAに搭載されます。


No.1803 :小惑星探査機はやぶさ2の公開・種子島
投稿日 2014年10月27日(月)23時52分 投稿者 柴田孔明

 2014年10月27日13時より、種子島宇宙センターで小惑星探査機「はやぶさ2」の機体公開と概要説明が行われました。先日、相模原キャンパスで行われた報道公開(2014年8月31日)の時よりも機体の準備が進んでいます。
 この「はやぶさ2」はH-IIAロケット26号機に搭載され、2014年11月30日13時24分48秒(日本時間)に種子島宇宙センターから打ち上げられる予定です。
(※一部敬称を省略させていただきます)

・登壇者
JAXA 月・惑星探査プログラムグループ はやぶさ2プロジェクトチーム 
 プロジェクトマネージャ 國中 均

・概要説明
・「はやぶさ2」射場準備状況
  9月20日:相模原キャンパス搬出
  9月22日:種子島宇宙センター第1衛星組立棟搬入
  ※搬入後から現在までの主な作業
   :燃料タンク気密試験
   :再突入カプセル、分離カメラ、サンプラーホーン取り付け
   :キセノン充填
   :電気性能試験
   :無線通信試験
   :衝突装置(インパクタ)爆薬取り付けなど
  10月27日:探査機報道公開 質量測定
  ※今後の予定
   :燃料、酸化剤充填
   :最終外観検査
   :ロケットへの搭載・結合

・「はやぶさ2」の目的
 1.科学的意義 「我々はどこから来たか」−太陽系の起源と進化、生命の原材料の探求。
 2.技術的意義 「技術で世界をリードする」−日本独自の深宇宙探査技術の継承と発展。
 3.探査としての意義 「フロンティアへの挑戦」−科学技術イノベーション、産業、社会への波及、国際プレゼンス発揮、青少年育成等の効果…

・ミッション概要(航海の流れ)
 ・2014年冬 打ち上げ
 ・2015年11、12月 地球スイング・バイ
 ・2018年6、7月 小惑星到着
  ・小惑星のリモート・センシング
  ・小型ローバ・ランダの投下
  ・タッチダウン・サンプル取得(複数回)
  ・衝突装置放出→人工クレータの生成→人工クレータ付近からのサンプル取得の試み
 ・2019年11、12月 小惑星出発
 ・2020年11、12月 地球帰還(カプセルのみ再突入)

・はやぶさ2の技術(概要)
 ・数々の技術チャレンジが全て成立しないと成就しない「超・挑戦的計画」であった初号機ミッション。
 ・多くの困難に遭遇、それを知恵・努力で乗り越えた。
   ・3個中2個のリアクション・ホイールの故障。
   ・タッチダウン時の弾丸不発射
   ・ガスジェットの燃料漏れ、通信途絶
   ・イオンエンジンの全基機能停止
 ・「はやぶさ2」は、初号機の技術・経験を確実化し継承、さらに発展。本格的な宇宙探査・科学を実現できるシステムを構築することを目指す。
 ・「はやぶさ2」は、地上管制システムと一体となった、自律機能を備えた遠隔操作ロボット探査システムである。日本が誇る民生用技術を挑戦極限の世界へ挑戦することによりレベル・信頼性を高めて、民生品技術への波及効果も期待される。
 ・以下、主要技術の一例を世界の中での技術レベルや波及効果に触れながら記す。
  1.イオンエンジン
  2.自動・自律化技術
  3.初号機からの発展・改良

 ・イオンエンジン
  1.特徴・技術のレベル
   ・初号機の世界初の「マイクロ波放電方式」を継承。既実用化されている「直流放電方式」と異なり、プラズマ生成部に熱電子放出用陰極が不要で、寿命・信頼性に優れる。
   ・初号機で、地球/イトカワ間の往復航行を達成、4万時間(4台の合計)の運転実績を示した。
  2.2号機での改良点
   ・中和器:磁場の最適化により長寿命化をはかった。
   ・イオン源:イオン加速部の形状・推進剤供給方法の改良による推力の25%向上。
    (8mN→10mN)
  3.応用可能性
   ・化学推進の10倍の燃費効率。惑星間航行以外にも、静止衛星の軌道制御、低高度地球観測衛星の大気抵抗キャンセル用推進等への応用がある。
   ・企業と連携した北米での商用展開、並びにドバイ衛星への中和器搭載の協力を実施中。

 ・自動・自律技術
  1.特徴・技術のレベル
   ・往復40分の時間遅れ、アナログ電話級レート(8kbps)という通信環境の下、表面状態等が良く分からない小惑星に安全に着地し試料採取を行うために高度な「自動・自律機能」が不可欠。
   ・惑星探査の技術難易度4段階(フライバイ、オービタ、ランダ、サンプル・リターン)の最難関である無人の小惑星着陸・サンプルリターン技術は「はやぶさ」が世界初。
  2.2号機での特徴・改良点
   ・初号機の探査機自律と地上機能(計算機、運用者)の共同作業技術を発展・踏襲。
   ・具体的には、人間の総合判断・介入を制御ループの中に適宜入れる「遠隔操作」(GCP−NAV等)を広汎に取り入れている。また、小惑星の観察結果等を反映し、自律機能を効率的に変更・修正できるしくみ(GSP)を採用。
   ・初号機では着陸には成功したが、制御ソフトウェア設定のエラーにより弾丸発射に失敗した。2号機では、ソフトウェア検証を充実させ、確実度の高いシステム実現を目指す。
   ・さらに2号機では、小惑星観測データの科学的分析に基づき、科学的に価値が高い着地点を決定、人工クレータ周辺を含む狙った点への着地・サンプル採取を行う「ピンポイント・タッチダウン」も試みる。(「降りれるところに降りる」から「降りたいところに降りる」)
  3.応用可能性・期待される効果
   ・はやぶさ1、2の降下・着陸技術は、NASAが情報開示を要望する「日本の得意技術」。ミッションの成否や成果を大きく左右する先端技術を更に強化し、国際宇宙探査の我が国の取り組みにも繋げたい。

 ・初号機からの発展・改良
  1.衝突装置(Small Carry-on Impactor)
   ・宇宙風化を受けない内部物質の露出・採取の試み。
   ・インパクタ自身には誘導装置を省いて簡素化・軽量化。
   ・爆発成形侵徹体(Explosively Formed Projectile)技術の応用。
  2.Ka帯通信
   ・X帯(8Ghz)送受信に加え、Ka帯(32Ghz)送信(探査機→地球)機能を追加。
   (※8kbpsから32kbpsに向上)
   ・小惑星リモートセンシングデータの伝送量向上、伝送時間短縮による探査・科学の充実並びに、軌道決定精度の向上が図れる。
   ・国際的な深宇宙用周波数割り当ての変遷に対応した技術開発。
  3.信頼性の向上
   ・機器の冗長化(リアクション・ホイール:3台→4台。恒星センサ:1台→2台)
   ・化学推進系の燃料・酸化剤調圧系機能を分離。(「あかつき」不具合反映)

・はやぶさ2の科学
 ・太陽系の過去について
  ・太陽系の誕生と進化を解明する。
    ・どのような物質がどのような状態で存在していたのか?
    ・惑星はどのようにして誕生し進化したのか?
    ・生命の原材料(有機物・水)は何か?
 ・太陽系の現在について
  ・隕石のキャリブレーション(較正)をする。
    ・隕石と小惑星サンプルはどのような関係になっているか?
     ※膨大な数の隕石が収集されているが、これらは地球の大気や水等で汚染されているため、宇宙にあったときの状況を推定することが困難である。小惑星サンプルと比較することにより、隕石を貴重な試料に変えることができる。

 ・太陽系の誕生と進化を解明する
  1.惑星を作った物質を調べる。
   ・原始太陽系円盤にはどのような物質があり、惑星が誕生するまでにどのように変化したのか?
  2.惑星への成長過程を調べる。
   ・微惑星から惑星へ、天体はどのようにして成長していったのか?

・国際協力
 ・米国航空宇宙局(NASA)
   ・追跡・管制支援
   ・小惑星地上観測支援
   ・OSIRIS-REx(NASA小惑星探査計画)のサンプル提供等。
  ※JAXAはミッション運用への参加機会とサンプルを提供。
 ・豪州産業省(DOI)
   ・豪州への着陸許可の発行
 ・豪州国防省(DOD)
   ・着陸場所の有償利用
  ※JAXAは利用代金を支弁。
 ・ドイツ航空宇宙センター(DLR)
   ・追跡・管制支援
   ・微小重力実験支援
  ・フランス宇宙研究センター(CNES)
   ・MASCOT搭載科学機器の開発
  ※JAXAはDLRの小型ランダ(MASCOT)を搭載、小惑星に投下。

・質疑応答
毎日新聞・はやぶさ2の総開発費。初号機も。
國中・本年度まで289億円。ただしロケットのみの費用は開示できない。はやぶさ1は200億円で、これもロケット込み。

鹿児島テレビ・あらためて意気込みをお聞きしたい。
國中・なかなか難しい探査機だった。はやぶさ1から10年後であったこと、工期が短かったこと、2年半で仕上げることは大変な事業であった。協力いただいている企業様の努力と、トラブルを解決してきたJAXAのプロジェクトチームも関係企業と協力して頑張ってきたと私も自負している。いい探査機に仕上げることができたと自慢したい。

NHK・相模原での公開との違いはあるか。
國中・見た目はほぼ同じです。しかし燃料は入っていないが全て装着されている。インパクタも見える。完成直前で燃料を入れるだけの状態です。

南日本放送・はやぶさ1が注目され、はやぶさ2も注目されているが、そういった全国のファンの期待がある中での気持ちを伺いたい。
國中・計画通り粛々と作業を進めることが成功への近道。ロケット打ち上げは我々にとってスタートであり、帰還するまで2020年の7年間ものミッションである。本当の意味で完了するまで長く続く。ひとつひとつ精密に正確に成功させていく。

読売新聞・大きいプロジェクトのリーダーをやったことで大変だったこと、参考にしたことなど。
國中・2年半で探査機を完成させた。スケジュールはタイトだった。技術的トラブルがあったが、知見を備えた先生方がいて解決できた。日本が技術・産業力を持っている。とはいえ米欧の部品を使うこともあり、頼ることもある。トラブル時の交渉などが大変だが、日本から指摘して互いに間違いを認め合えるのは交渉のカードになる。従属的にならないこと。瑕疵を指摘できることで信頼を得ることができた。日本の50年の宇宙開発で蓄積があり、この探査機を完成できた。

日経BP・ミネルバの開発が遅れていたと聞いていたが間に合ったのか。苦労したところ。
國中・はやぶさ2にとってピギーパックのオプション機器。平成24年に開発を決めた際、日本国内の学会で公募。大学研究者グループがミネルバ2の2を開発。JAXAもロボット技術グループがミネルバ2の1(A、B)を開発。互いに協力して成立させた。
当初、はやぶさ2の搭載能力が決まっていなかったので、余力があればという条件でやってきた。搭載容量がわかってミネルバを搭載することになった。1キロ程度のロボットを成立させるため小さい部品でシステムを開発したため時間を要した。相模原で結合させるはずが、種子島で行ったほど。開発に成功して3基が搭載されている。

情報通信・はやぶさ1からの改良点で特に苦労したところ、プロマネでの立場で苦労したところをお聞きしたい。
國中・はやぶさ1、2の特徴だが分離ものが多い。今回はロボット4基、インパクタ、カプセル、DCAMなどたくさんある。分離ものはメカニカルで構成され、独自の電池があり、独自に機能する。それら全ての時期を合わせて完成させるのは難しかった。
これだけ難しい装置、いろんな技術を結集させて完成させることになる。大変多くのエンジニアの努力無くしては完成しない。プロマネとしては、個々の担当者が能力を発揮する環境を作っていくこと。しかし費用、納期、性能の条件を満たすための、要所要所でのプロジェクト判断は的確に行ってきたと思う。

朝日新聞・はやぶさ1のウーメラ帰還から4年での再スタートだが、今の気持ちは。今回のロケットはMVではなくH−IIAだが、これについてどう思われるか。
國中・宇宙ミッションは探査機作りではなく宇宙ミッションをすることに意義がある。ようやく全てを揃えることができた。よくやれたかなと思う。ただ、これはスタートラインに立ったところ。サンプルを科学者に送り届けることを履行したい。はやぶさ1はMVだった。今回はH−IIAだが、私の宇宙の活動は種子島のSFUの打ち上げから始まった。種子島で宇宙技術を勉強していった。そういった意味では原点に戻ったかなと思っている。

共同通信・はやぶさは非常に長いプロジェクトだが、モチベーションの維持はどうされてきたか、これからどう維持していくか。
國中・いろいろあるが、たとえばイオンエンジン技術は30年来の研究を行っていて、宇宙探査に使うため研究してきた。はやぶさ1の次の機会もあったことで私自身も嬉しい。しかし今回は若い人たちが関わって完成させることができた。私は一歩引いて、スーパーバイザとして経緯を見てきた。他にもいろいろあるが、はやぶさ1で努力した人が教育し託すことになった。正しい手順で、若い人がモチベーションを持ってやってきた。大変いい教育のロジックが働いた。
私としては、はやぶさ1はそれなりに往復探査ができたが、宇宙技術としては故障が多く幼稚だったと思っている。宇宙技術者として洗練され完璧なものを作らなくてはならない。2度目の探査で、より完成度の高いものを目指す。これがミッションを成功させようというモチベーションになる。

以上です。


No.1802 :ミッションマーク ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月20日(月)21時44分 投稿者 柴田孔明

段間部のミッションマークは「はやぶさ2」と「MASCOT」が見えた。
(※今回の撮影は柴田孔明)

No.1801 :H-IIAロケット機体公開 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月20日(月)21時41分 投稿者 柴田孔明

1段目の先頭と、2段目のエンジン側。

No.1800 :白い2段目 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月20日(月)21時40分 投稿者 柴田孔明

白い塗装の2段目。フライト中の水素蒸発量を低減する目的である。
(※広角レンズで撮影)

No.1799 :H-IIAロケット26号機1段目 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月20日(月)21時38分 投稿者 柴田孔明

公開されたH-IIAロケット26号機1段目。

No.1798 :H-IIAロケット26号機コア機体公開 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月20日(月)21時36分 投稿者 柴田孔明

 2014年10月20日午後より、三菱重工業株式会社飛島工場にてH-IIAロケット26号機の コア機体公開が行われました。H−IIAロケット26号機は小惑星探査機「はやぶさ2」を搭載し、2014年11月30日13時24分48秒(JST)に種子島宇宙センターから打ち上げ予定です。
 (※コア機体とはH-IIAロケットの第1段機体と第2段機体を合わせた名称。そのためSRB−Aと衛星フェアリング、ペイロードは含みません)

(※一部敬称を省略させていただきます)

・登壇者
三菱重工業株式会社 宇宙事業部 技監・技師長 H-IIA/H-IIB打上執行責任者 二村幸基
三菱重工業株式会社 宇宙事業部 H-IIA/H-IIBロケットプロジェクトマネージャ 秋山勝彦

・計画概要
 ・目的
 1.小惑星探査機「はやぶさ2」を地球脱出軌道に投入する。
 2.打上能力の余裕を活用して、小型副ペイロード3基に対し、軌道投入の機会を提供する。
  ※小型副ペイロード
   九州工業大学「しんえん2」
   多摩美術大学「ARTSAT2−DESPATCH」
   東京大学(JAXAとの共同研究)「PROCYON」
  (※地球周回軌道ではないため、「はやぶさ2」を含めてペイロードと呼ぶ)

 ・コンフィギュレーション
  ・H-IIA202型(コア機体+固体ロケットブースタ(SRB-A)2本)
  ・直径4mシングル衛星フェアリング(4S型)
 ・打ち上げ時期
  ・打ち上げ予定日:2014年11月30日(日曜)
  ・打ち上げ時刻:13時24分48秒(JST)
 ・打ち上げ予備期間
  ・2014年12月1日〜2014年12月9日(10日間)
   (※打ち上げ予備期間の打上げ時刻は、打ち上げ日毎に設定する)
   (※予備期間では、毎日2分程度打ち上げ時刻が早まる)
 ・「はやぶさ2」は質量約600キログラムとH-IIAで通常打ち上げる衛星より軽いが、地球脱出軌道への投入のため、さほど余裕がある訳ではない。

 ・特記事項
  ・はやぶさ2ミッションの特徴に対応したロケット仕様を設定。
   ミッション時間が過去最長(約7000秒)であり、第2段機体仕様を長秒時フライトに対応させた。
    ・推進薬蒸発量低減対策:フライト中の水素蒸発量を、タンク断熱材表面に施工した白色塗装により低減させる。(※注:通常の断熱材は黄色かオレンジ色をしている。色の変化は時間の経過による)
    ・熱対策:温度変動を抑制するため、以下対策を実施する。
     ・慣性飛行中の機体ロール制御。(※バーベキューロール)
     →タンク側面への太陽光入熱を均等にするため。
     ・輻射断熱材(MLI)等の施工
  (MLI:Multilayer Insulator:多層断熱材)
 ・飛行計画:主要シーケンスより
  リフトオフして2段目の2回目エンジン始動は、地球を一周し日本上空付近の1時間39分23秒後。2段目2回目の燃焼終了が1時間43分24秒後、「はやぶさ2」分離が1時間47分15秒後。その後、「しんえん2」、「ARTSAT2−DESPATCH」、「PROCYON」の順に分離。最後の分離は打ち上げから2時間2分15秒後となる予定。
 ・搭載機器の削減によるコストダウン活動も継続実施。

 ・今後の予定
  ・コア機体は飛島工場での作業を終了し、出荷準備作業中。10月22日に射場へ向けて出荷予定。
  ・固体ロケットブースタ(SRB−A)は射場へ搬入済み。
  ・衛星フェアリングは9月29日に射場へ搬入済み。
  ・10月28日より種子島宇宙センターでコア機体起立以降の射場作業開始予定。

・質疑応答
日刊工業新聞:今回のコストダウンの内容はどんなものか。また、製造コストはいくらか。
二村:機体安定のフィードバックのため横加速度計(横に振られるような力を計測)を積んでいたが、2段目にも慣性航法センサ(IMU)を積んでいて、これで姿勢を全て検出できる。これのデータ蓄積で解明が進み確実になり、個別の横加速度計など個別のセンサを外せることになった。コストについては申し訳ありませんがお答えできません。

朝日新聞:今回のミッション時間は約7000秒だが、これまでの最長3000秒の詳細をお聞きしたい。
二村:過去の最長はH-IIAロケット21号機の3000秒で、小型副衛星「鳳龍弐号」の分離も含めての時間です。

読売新聞:(2段目の)白色塗装は21号機でもあったが、それについて。
二村:H-IIAロケット21号機の3000秒程度では本来なら白色塗装までは必要とせず、確認とデータ取得のために行った。ペイロード投入のために、必然で塗ったのは今号機が初めてである。
 今後もミッション時間が長い打ち上げの場合は塗装することがある。
(※参考:H-IIAロケット21号機は第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)と、韓国多目的実用衛星3号機(KOMPSAT-3)を打ち上げた。また、H-IIB初号機は段間部を白く塗装していたが、2段目は通常の断熱材の色をしていた。また今回とは意味が異なるが、初代「はやぶさ」を搭載したミューファイブロケット5号機でも、前号機と違って上段が白くなったと話題になった)

読売新聞:今後の打ち上げ受注活動について。円安が受注にプラスになるか。
二村:ここ最近はオンタイムの打ち上げが続いていて、それが高く評価を受けている。これらを積極的にアピールしていきたい。円安は、逆に材料の輸入価格の上昇になり、一言ではお答えしにくい。

不明:「はやぶさ2」以外の相乗りペイロードも地球脱出軌道になるのか。また、打ち上げまで準備期間が短いが余裕はあるのか。
二村:小型副ペイロードも「はやぶさ2」の軌道の延長だが、放出方向を少し変えてぶつからないようにする。基本的には同じ。
 打ち上げまで期間は非常に短い。前回の打ち上げから54日目でタイトだ。組立棟(VAB)からロケットを射座まで運ぶ移動発射台は2台あるが、一方はH-IIB用になっているため使えない。1台の移動発射台を使い回すパターンでは、今回が最短になる。機体を組み上げた後の試験やそのあとの準備作業は日程を詰めていない。設備のメンテナンスやセットアップを短縮し、機体を組み上げながら、機体の組み上げに関係ない設備側の準備作業は平行して行うなどの工夫して、この54日間を達成する計画である。
 (※注:移動発射台が2台ともH-IIA用だった頃、H-IIAロケット8号機と9号機の打ち上げ時期が近くて、殆ど同時に準備が進められた事がある。8号機が2006年1月24日打ち上げ、9号機が2006年2月18日打ち上げだった。ただし当初予定日からは多少変更されている)

SAC松浦:ダイレクト投入ではなく、パーキング軌道に投入する理由。バーベキューロール時の姿勢はどういったものか。2回目着火まで姿勢制御は行うか。
二村:ロケットよりも「はやぶさ2」側のオペレーションの要求。日本上空に戻ってから2回目を噴射し、停止後に分離だが、これはダウンレンジ局の都合と、コマンドを打つ場合に地球の裏側や一方向で飛ばすと厳しくなるため。このシーケンスなら初期動作までしっかり見られる。
バーベキューロールは太陽の光に対して直角。12分で一回転するものであり、姿勢としては難しい形になる訳ではない。2回目着火までの姿勢制御は行わない。

NVS:白色塗装の他に、ソフトウェア的な対応はあるか。
二村:基本的に他の号機と同じソフトウェア。もちろん時間のパラメータは変わる。

日経BP:横加速度計の省略によるコストダウン効果はどれくらいか。
二村:詳しくは言えないが数百万の単位よりは上である。

以上です。

No.1797 :衛星分離時の竹崎展望台 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月9日(木)07時07分 投稿者 柴田孔明

衛星分離のアナウンスの直後、竹崎展望台にて職員の皆さんが拍手。

No.1796 :空に残る噴射煙 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月9日(木)00時06分 投稿者 柴田孔明

竹崎展望台から。
打ち上げは成功し「ひまわり8号」は予定された軌道に投入されました。

竹崎とリモートの撮影は柴田孔明。

(※再掲)

No.1795 :空に残る噴射煙
投稿日 2014年10月9日(木)00時04分 投稿者 柴田孔明

竹崎展望台から。
打ち上げは成功し「ひまわり8号」は予定された軌道に投入されました。

竹崎とリモートの撮影は柴田孔明。

No.1794 :H-IIA25号機打ち上げ ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月9日(木)00時00分 投稿者 柴田孔明

竹崎展望台から。

No.1793 :打上げ経過記者会見 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月8日(水)23時57分 投稿者 柴田孔明

 2014年10月7日16時より、H-IIAロケット25号機とひまわり8号の打ち上げ経過記者会見が行われました。
(※敬称を省略させていただきます。また内容についても一部省略させていただきます)

登壇者
国土交通省 副大臣 北川 イッセイ
文部科学省 副大臣 藤井 基之
内閣府 副大臣 平 将明
宇宙航空研究開発機構 理事長 奥村 直樹
三菱重工業株式会社 防衛・宇宙ドメイン 宇宙事業部長 阿部 直彦

国土交通省 技術総括審議官 森 雅人
気象庁 観測部長 藤村 弘志
文部科学省 大臣官房審議官 田中 正朗
内閣府 宇宙戦略室審議官 中村 雅人

・打上げ結果について(発表文より。三菱重工・阿部)
 三菱重工業株式会社および宇宙航空研究開発機構は、種子島宇宙センターから平成26年10月7日14時16分00秒(日本標準時)に、静止気象衛星「ひまわり8号」(Himawari−8)を搭載したH−IIAロケット25号機 (H−IIA・F25) を予定通り打ち上げました。
 ロケットは計画通り飛行し、打上げ後約27分57秒に「ひまわり8号」を正常に分離した事を確認しました。
 ロケット打上げ時の天候は晴れ、北東の風(8.5m/s)、気温24.6℃ でした。
 ひまわり8号が軌道上での初期機能確認を無事終了し、所期の目的を成功裏に完遂されることを心より願っております。
 本日の打上げ成功でH−IIAは通算25機中24機の成功、成功率96%となりました。H−IIBを併せると通算29機中28機の成功、成功率96.6%です。
 当社はこれからも皆様に安定的な打上げを提供出来るようさらに心を引き締め、細心の注意と最大限の努力を傾注して参ります。
 今回の打上げに際し、多くの方々にご協力ご支援を頂きました。あらためて関係者の皆様に心よりお礼を申し上げるとともに、引き続きご支援を賜りたくお願い申し上げます。

・質疑応答
NHK鹿児島・H−IIAロケットの19機連続打上げ成功をどう捉えるか。その信頼性で宇宙ビジネスをどのように拡大していくか。
阿部・何機連続ではなく、1機1機成功を積み上げていくと考えている。世界の市場ではH−IIAの信頼性とオンタイム打上げの評価が高い。その評価を生かして価格的な差を埋めていきたい。

NHK科学文化部・H-IIAの成功率が96%だが、今後の開発を含めてどう影響するか。
奥村理事・宇宙の中で信頼性が高いことが、いろいろな成り立ちでビジネスに影響を与える。成功率の高さを次期基幹ロケットに生かしていく。ロケット分野の信頼性と高度化に貢献する大きな一歩。今後とも一機一機ひとつひとつ確実に積み上げていくことが大事。

NHK鹿児島・衛星の今後どのように進めていくか。
藤村・約10日かけて静止軌道に投入したあと確認する。非常に分解能の高い衛星。しっかり確認する。

南日本新聞・世界最先端のセンサを世界に先駆けて打ち上げたが、今どんなお気持ちか。
藤村・世界各国が協力していくことが必要。今後、アメリカやヨーロッパでも同じような機能のものが今後打ち上げられる。その中で最初なので注目されている。提携しながら、しっかり業務に生かしていきたい。

鹿児島読売テレビ・集中豪雨などの予測に期待が高まっているが、データを活用するために気象庁で必要なことは何があるか。
藤村・3つの改善点がある。分解能が二倍、観測センサが増える、観測の間隔が短くなる。局地的な雨では、積乱雲の観測が30分の間隔だったものが2.5分になり迅速に観測が可能になる。

NVS・ひまわり5号までは単独で、MTSATで冗長体勢となった。観測の継続性で、意気込み等。
藤村・5号まて気象衛星、6号と7号は航空管制機能と気象観測の運輸多目的衛星、8号9号はまた気象庁単独の運用。運用にあたって、たとえば民間の実績のあるところの力を借りるなど、高い機能を信頼性のある力で運用につなげていきたい。

不明・今後、打上げ費用を下げるために鍵となるのは何か。どれくらいを目標とするか。
阿部・価格については市場では厳しい。現行のH−IIA/Bでも機能を集約するなど地道にやっているがなかなか到達できない。新基幹ロケットで戦っていきたい。

第二部

・登壇者
気象庁 気象衛星課 課長 森 隆志
宇宙航空研究開発機構 鹿児島宇宙センター所長 打上安全管理責任者 長尾 隆治
三菱重工業株式会社 防衛・宇宙ドメイン 宇宙事業部 技監・技師長 打上げ執行責任者二村 幸基

・質疑応答
NHK鹿児島・今回、台風18号が接近したが、打上げ執行責任者としてどのような判断を行ったか。
二村・打上げ3日前作業の10月5日に作業ができないだろうと予想し、打ち上げ日をキープするために、3日前作業から前倒しをして、予定通りに打ち上げられるように準備した。

読売新聞・ひまわり8号の分離高度をお聞きしたい。
二村・手元に資料が無いので後ほど。

読売新聞・これまでのものと性能的に違うが、今後の気象観測の期待などをお聞きしたい。
森・基本的に3つの性能アップ。解像度が二倍、チャンネルが約3倍、観測頻度が多くなった。総合的にどう生かしていくか。鮮明なデータがとれ、短い間隔でとれる。これらで局地的な大雨の予測。チャンネルが増えることで新しいデータがとれる。カラー画像も取れ、黄砂も識別できる。火山灰も雲と区別しやすくなる。台風の進路予報も大事。今回、台風18号が迫る中で成功し、感謝している。南海上から刻々と迫る台風は観測は静止気象衛星でなければならない。予報の向上につなげていきたい。

南日本新聞・次の9号についての期待。
森・大きな山は一つ越えた、まだ静止化と試験がある。来年夏の運用に向けて着実にやっていく。それまでひまわり7号がバックアップなので、これがしっかりしているうちに9号を上げ、盤石にしていくことが重要。

ニッポン放送・開発で苦労した点があれば。ひまわり8号に予報の現場から要求されたもの。
森・世界最先端のセンサを搭載したことで苦労した。そうでなければ海外の衛星の状況を見ればいいが、最先端なので自分達が真っ先に活用しなければならない。製造過程で安定的に観測できる衛星であることを確認することに力を注いだ。欧米が注目しており、誇りと共に責任感がある。
 監視機能を上げることについて、3つの性能アップでこたえた。これを予報業務に生かすため、地上のレーダー等を複合的に活用し、数値予報に生かしていく。

NVS・軌道投入精度はどれくらいか。
二村・静止軌道は久しぶり。極軌道の倍のミッション時間で少し疲れた。数値については差し控えるが、抽象的にいうと「ぴったり」である。

南日本新聞・二ヶ月もしないうちに次の打上げがある。今までと変えている点はあるか。
二村・「はやぶさ2」は11月30日で、我々としては非常に短期間。「はやぶさ2」は注目をされているペイロードである。比較的短期間だが、これまで通り準備していきたい。
長尾・次の打上げが非常に近いので、挑戦、大きな目標を与えられたと思っている。次の台風が来るが、三菱さんと協力して最善を尽くしていきたい。

NVS・島民の方も10年ぶりという大きい台風たが、センターの被害はどれくらいか。
長尾・全てをチェックした訳ではないが、センター内にそれなりに被害が出ている。倒木、屋根、フェンスなど風にあおられやすい所や老朽化した部分に被害が出ていた。早い対応をしたい。

NHK・執行責任者になってからオンタイムだが秘訣は。
二村・残念ながら最初の19号機は非常に延期した。そのあとはオンタイムだが、私に秘訣があるわけではなく、チームワークでやっている。モチベーションの維持や、課題に対して視野を広げ、ほかに要因がないかなど含めて洗い出しをしていることなどがサイクルワーク化している。そういったことにより実現していると思っている。

NVS・8号と9号以降の衛星は。
森・気象衛星は2機体制。一回打ち上げたら修理にいけない。基本は2機。8号と9号は技術の進展で寿命が長くなっている。合わせて14年。そのあとも2機体制だが、その時代にどういったセンサができているかを想像するのが難しい。作るのに5年かかるので、技術進歩が著しいのでただちには考えられない。

会見後、正式発表ではないのですが、パドルは既に展開していると話がありました。

以上です。

No.1792 :H-IIAロケット25号機の打ち上げ ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月7日(火)18時12分 投稿者 柴田孔明

リモートカメラで撮影。

No.1791 :打ち上げを待つH-IIA 25号機 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月7日(火)09時27分 投稿者 柴田孔明

竹崎展望台から。

No.1790 :打ち上げ前ブリーフィング ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月6日(月)17時08分 投稿者 柴田孔明

 2014年10月6日14時より、種子島宇宙センターで打ち上げ前プレスブリーフィングが行われました。本来は10月5日に開催予定でしたが、台風18号の影響により翌日に変更されています。なお、打ち上げ予定日時には台風の影響は出ておらず、10月7日14時16分00秒に打ち上げられます。
(※敬称を一部略させていただきます)

・登壇者
三菱重工業株式会社 防衛・宇宙ドメイン 宇宙事業部 MILSET長 平嶋 秀俊
気象庁 観測部 気象衛星課 運用準備班長 富田 浩
宇宙航空研究開発機構 鹿児島宇宙センター 射場技術開発室長 長田 弘幸

・打ち上げ準備状況説明(平嶋)

打ち上げ日:平成26年10月7日(火)
打ち上げ時刻:14時16分00秒(日本標準時) 
打ち上げ時間帯:14時16分00秒〜18時16分00秒(日本標準時)

・ロケットの準備状況
 ・H-IIAロケット25号機の射場作業を平成26年8月12日より開始。
 ・機能点検にて、機体の各機器が正常に動作することを9月20日までに確認。
 ・関係要員に対して打ち上げ当日の対応手順を周知徹底するため、打ち上げ時の作業を模擬した打上執行リハーサルを9月21日に実施。
 ・衛星とロケット機体の結合作業を9月28日に実施し、良好に完了。
 ・ロケット、衛星系、全系の準備が整っていることを10月2日までに最終確認し、発射整備作業を10月3日より開始。
 ・台風18号の接近により、作業を前倒しで実施。
(※今後の予定より一部抜粋)
 ・10月7日午前1時30分より射点への機体移動を実施予定。
 ・同日午前4時よりセンター内一般入場規制開始。
 ・同日午前7時より射点半径3km内立ち入り禁止。
 ・同日14時16分00秒(日本標準時)打ち上げ予定。
 (打ち上げ時間帯は14時16分〜18時16分00秒)
 ・打ち上げ後27分59秒、ひまわり8号分離予定。

・ひまわり8号の打ち上げ準備状況と今後の予定について(富田)
 主要諸元
  軌道上展開後の大きさ:全長約8m
  質量(打ち上げ時):燃料を含めた質量 約3,500kg
          :衛星本体のみ 約1,300kg
  静止軌道初期の発生電力: 約2.6kW
  設計寿命:衛星本体 15年以上、観測機器8年以上(運用7年+並行観測1年)

 準備状況
  8月25日〜 種子島宇宙センターに搬入、射場搬入後試験。
  9月8日〜17日 燃料の衛星への充填、最終外観検査、最終組立。
  9月22日 衛星と衛星分離部を結合。
  9月24日 衛星とフェアリング結合
  9月28日 衛星/フェアリングとロケット結合

 今後の予定
  X−7時間:衛星電源をON(外部電源から電源供給)
  X−15分:衛星内部電源(バッテリ)に切り替え。
  X−0(14時16分00秒)打ち上げ。
  10月16日頃:静止化。衛星各機器の機能・性能確認開始。
  11月下旬:可視赤外放射計の機能・性能確認開始
  12月:初画像の取得。
  2015年1月〜:衛星/地上の全システム試験。
  2015年夏頃:「ひまわり7号」から「ひまわり8号」へ運用移行。

・質疑応答
NHK:台風の影響があったが順調か。また、打ち上げに向けてどのような気持ちで作業にあたるか。二段目エンジンを二回噴射するが、1回目がパーキング軌道で、2回目で静止トランスファ軌道に乗せるのか。
平嶋:台風について作業を前倒ししたが予定通りである。荒天で近づけなかったが、予測して早めにやって、なんとか順調にここまで来た。オンタイムで上げるという気持ち。二段エンジンの二回燃焼はその通り。

鹿児島テレビ:前日の台風や広島の災害などがあったが、防災でどのような期待があるか。
富田:次世代型カメラが全球10分、台風などは2.5分で撮像できる。レーダー等と組み合わせて観測頻度が上がり予報精度が向上することが期待できる。

毎日新聞:PFIを導入するのは初めてか。その意味、体制、コストはどういったものか。
富田:衛星事業でPFIは初。運用について今は民間の技術が高くなっている。コストも十分に意味が出ている。運用について順調である。コストについては本庁に確認してください。

NHK:気象庁はどのような性能に期待しているか。観測頻度の向上は、どう改良され実現しているのか。
富田:地球観測の波長がこれまでの5chから16chになり、観測頻度が全球で30分から10分になる。日本上空や台風など部分観測は2.5分でできる。これについてはカメラ(スキャナ)の反射鏡を速く回すことで実現した。また観測方法がラインで撮像していたが、今回から幅になった。

NVS:台風で射場や小笠原局に影響はあったか。
長田:種子島では近年希な大きい台風だった。私の記憶にないくらい。被害は大なり小なりあったが、作業を前倒しすることでリスクを回避できた。小さい破損はあったが、打ち上げに向けては問題ない。ただし、海上の波が高いと警戒船が出せないかもしれなかったが、問題ないくらいに下がりそうである。
(※台風により構内施設の屋根が少し壊れる被害が出たが影響は無いとのこと。その他、倒木や法面の小規模な崩落も見られました)

NVS:衛星の「ひまわり8号」は正式名称か、あるいは別に愛称がつくのか。
富田:「ひまわり8号」が正式名称です。

日本放送:日本の物作りの結晶という側面もあると思うが、今回の運用への期待、思いなど。
富田:今回、最先端のカメラを世界で最初に積んで打ち上げる。ここまで来るまでに打ち上げに関わる関係各所に多大な調整をいただいて感謝している。ひまわりはアジアでも利用されており、確実に打ち上げていきたい。私の感想としては、次世代の気象衛星を打ち上げることができるのは大変誇らしい。だが、責任も重いので全力を尽くしたい。
(※センサは、次期米国気象衛星GOES−Rへの採用が決定されているABI(Advanced Baseline Imager)をベースに、「ひまわり」用にしたもの)

南日本新聞:全球が30分から10分に短縮され、部分が2.5分だが、7号はどうだったか。
富田:7号は全球30分のみ。部分観測はやっていない。8号は反射鏡を速く回すことで、10分と2.5分の画像が10分以内に取得できる。7号では30分のあとに別に取得する必要があった。

同:短時間の取得は、どういった意味があるか。
富田:台風の追跡や積乱雲の発達が2.5分ごとに観測でき、向上が期待できる。

NVS:ひまわり6号と7号で、日本だけ5分間隔で撮る実験があったが、そういった実験の結果で今回この機能がついたのか。
富田:ひまわりは開発衛星ではなく商用衛星なので競争入札である。この機能がついたカメラを購入したことになる。

・ぶらさがりにて
 ・次回打ち上げ(はやぶさ2/H-IIA No.26)が近いが問題は無い。工夫はしている。ただし今回の打ち上げをしっかり行うことが先である。
 ・台風18号接近時の風速について。
  吉信第一射点 最大瞬間風速 北 49.1m/s(10月5日12時41分)
  同      最大風速   北 41.4m/s(10月5日13時24分)
  増田宇宙通信所 最大瞬間風速 北東 47.4m/s(10月5日15時14分)
  同       最大風速   北東 27.9m/s(10月5日14時33分)

以上です。

No.1789 :看板設置 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年10月6日(月)13時21分 投稿者 柴田孔明

6日朝にH-IIAロケット25号機の打ち上げを伝える看板が設置されました。
前日通過した台風のためか、いつもより遅めの設置です。

No.1788 :H−IIAロケット25号機/ひまわり8号打ち上げ取材開始
投稿日 2014年10月5日(日)14時15分 投稿者 柴田孔明

 H-IIAロケット25号機/ひまわり8号の打ち上げ取材のため現地入りしました。
 打ち上げ予定日:平成26年10月7日(火曜)
 打ち上げ予定時刻:14時16分00秒(JST)
 打ち上げ時間帯は14時16分00秒〜18時16分00秒(JST)

 なお10月5日14時現在、種子島は台風18号の暴風域に入っており、本日予定されていたY−1プレスブリーフィングは10月6日に変更されています。取材班も宿で待機しています。
 この台風は早めに移動することが予想されているためか、射点移動時刻や打ち上げ日の変更は今のところありません。

No.1787 :ひまわり可視赤外放射計 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年9月4日(木)01時04分 投稿者 柴田孔明

ひまわり可視赤外放射計(AHI : Advanced Himawari Imager)
(※右側の機器)
この状態では、上方向が地球の向きとなります。
なお、このセンサユニットだけで初代ひまわり並の重量とのことです。

No.1786 :ひまわり8号 その2 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年9月4日(木)00時56分 投稿者 柴田孔明

別角度からのひまわり8号

No.1785 :ひまわり8号 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年9月4日(木)00時54分 投稿者 柴田孔明

種子島宇宙センター第2衛星試験棟で公開された「ひまわり8号」

No.1784 :静止気象衛星「ひまわり8号」の衛星機体公開と概要説明 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年9月4日(木)00時51分 投稿者 柴田孔明

 2014年9月3日午後1時より、種子島宇宙センターにて静止気象衛星「ひまわり8号」の機体公開と概要説明が行われました。
(※敬称を一部略させていただきます)

・登壇者
 気象庁 観測部 気象衛星課 課長補佐 島津 好男
 三菱電機(株) 鎌倉製作所 宇宙システム第二部 ひまわりプロジェクト部長 磯部 昌徳

・静止気象衛星「ひまわり8号」の運用計画と観測機能
 ・平成26年10月7日に種子島宇宙センターからH−IIAロケット25号機で打ち上げ予定。
  (※予定時間帯は14時16分〜18時16分(JST)。打ち上げ2日前に詳細時刻を発表する予定)
 ・同仕様の「ひまわり9号」は平成28年度に打ち上げ予定。
 ・平成27年夏期に8号での観測運用を開始する予定。約7年間。
 ・平成34年頃に9号で観測運用を行う予定。約7年間。同8号は待機となる。

 ・「ひまわり8号・9号」の効果
 【防災のための監視機能を強化】
  台風や集中豪雨等の観測情報をより精密により早く提供。
 【地球環境の監視機能を強化】
  海面の温度、海氷の分布、大気中の微粒子等を対象とした観測をより高精度に実施。

 ・「ひまわり8号・9号」による観測性能の向上
 →静止気象衛星としては世界最高の性能に。データ量は「ひまわり6号・7号」の約50倍に。
  ・水平分解能を2倍に強化。
  ・画像の種類(バンド)が増加。
   (※現行の5種類から16種類に増加。可視RGB3原色、近赤外域3種、赤外域10種。可視域は3原色を合成してカラーに。近赤外画像は今回から追加される)
  ・観測時間を10分間に短縮。
   (※ひまわり7号は30分)
  ・狭領域をさらに細か時間間隔で撮像可能。
   (※全球を10分毎、日本付近2.5分毎、台風等2.5分毎)
   (※ランドマーク(位置合わせ)や積乱雲等は約30秒毎。ただし当面はランドマーク専用とし、運用開始直後からのデータ公開はしない)

・「ひまわり8号」の開発について
 ・主要諸元
  軌道上展開後の大きさ:全長約8m
  質量:打ち上げ時:約3500kg
  質量:ドライ:約1300kg
  太陽電池発生電力:約2.6kw(静止軌道初期)
  衛星バス:三菱電機標準バス「DS2000」
  設計寿命:15年以上

 ・「ひまわり7号」からの進化
 1.世界最高性能の可視赤外放射計の採用。
  (※次期米国気象衛星GOES−Rへの採用が決定されているABI(Advanced Baseline Imager)をベースにひまわり用にしたもの)
 2.衛星長寿命化 → 設計寿命・搭載推薬とも軌道上10年(7号)から15年へ。
 3.地球センサから恒星センサへ → 気象観測の高精度化。
  (※月や太陽による制約が無くなる)
 4.放射計の視線方向リアルタイム計測 → 地上での高精度な位置合わせ処理。
 5.高速データ処理と伝送 → ひまわり7号の30倍以上の画像処理速度・データレート。
 6.衛星制御計算機の高機能化 → 計算機並列動作によるミッション継続性強化。
 7.リチウムイオンバッテリ搭載 → 衛星軽量化。
  (※7号はニッケル水素バッテリ。リチウム化で重量が半分くらいになる)

 ・実績のあるDS2000プラットフォーム
  軌道上で7機が運用中。累計約42年(2014/9/1)。
  (※DRTS、ひまわり7号、ETS−VIII、Superbird−C2、QZS−1(みちびき)、ST−2、TURKSAT−4A)
 射場作業中:ひまわり8号
 出荷待ち:TURKSAT−4B
 設計/製造中:ひまわり9号、準天頂衛星2、3、4号機含めて計6機。


・質疑応答

毎日新聞・ひまわり7号よりどれくらい小型軽量化されたか。また、ひまわり9号と一括で受注したが、この2機は同じもので費用も一括か。
磯部・ドライで8号は1300kg、7号は1700kg。燃料を含めた打ち上げ時の重量が7号は4650kg。1トン以上も軽くなった。ただし7号は運輸多目的衛星(MTSAT)のため、航空管制ミッション機器のぶんだけ重かった。太陽電池も8号は2枚だが、7号は3枚と多かった。今回は気象単独ミッションのため小型軽量化ができた。バッテリ、電子機器の小型軽量化もある。8号と9号は基本的に全く同じで、センサ等の構成品もできるだけ一緒。ただし9号のシステムはこれからである。
島津・支払額は非公開。ただし気象庁の予算は公開されている。8号と9号2機の制作費用は約340億円(予算額)。2機の打ち上げ費用は約210億円(予算額)。

NHK・次世代型の気象衛星を世界に先駆けて打ち上げる意義をお聞きしたい。
島津・静止気象衛星としては大幅に性能が上がり、世界に先駆けて打ち上げることに気象庁としても誇りに思う。また、アメリカもヨーロッパもデータに注目していて責任も重い。

NHK・ミッション遂行への意気込みなど。
島津・気象庁としても高性能のデータが確実にとれて、天気予報や防災に確実に生かせるように準備している。国民の皆様に提供できるように努力を続けていきたい。

鹿児島テレビ・最近の豪雨災害などのため期待が大きいが、高性能化でどう向上するのか。
島津・たとえば積乱雲は数十分で急に発達してしまう。日本付近は2.5分毎に観測できるため積乱雲の監視にも非常に役立つ。

鹿児島テレビ・集中豪雨的なものの予測ができることになるのか。
島津・予測では、数値予報モデルにいろいろな観測データを入れて計算しているが、新しいひまわりから50倍のデータがとれるので数値予報の精度が上がると期待している。

不明・30秒毎のデータはランドマーク用だが、いつ頃から観測に使うか。
島津・まずは画像の位置合わせに使う。やってみないとわからない。

NVS・ひまわり8号の打ち上げ後、現在のひまわり7号と6号はしばらく待機になるのか。完全移行はいつ頃か。
島津・8号に続く9号の打ち上げは平成28年度である。それまで7号がバックアップ機になる。6号は航空局との協議次第だが、燃料の残りも少ないので適当な時期に使用をやめることになる。

機体公開とぶら下がりにて。
・ひまわり8号のリアクションホイールは4基。そのうち1基は予備。

No.1783 :はやぶさ2に搭載される小型ランダ(MASCOT) ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月31日(日)21時16分 投稿者 柴田孔明

ドイツ航空宇宙センター(DLR)とフランス国立宇宙研究センター(CNES)による小型ランダ(MASCOT)。小惑星に投下され、表面で移動できます。なお、フライト品は既に組み込まれていて、これは開発試験用モデル。
(※畳まれた太陽電池パネルの内側にあり、展開しないと見えない)

No.1782 :イオンエンジン。 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月31日(日)21時05分 投稿者 柴田孔明

2号機の改良されたイオンエンジン。中和器は磁場の最適化により長寿命化がはかられています。またイオン加速部の形状・推進剤供給方法の改良で推力が25%(8mN→10mN)向上しています。

No.1781 :「はやぶさ2」再突入カプセル側 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月31日(日)20時57分 投稿者 柴田孔明

半球の部分が再突入カプセルで、下部には格納されたサンプラーホーンも見えています。上部の赤い蓋がしてあるものはスタートラッカで、蓋はフライト前に取り外されます。

No.1780 :小惑星探査機「はやぶさ2」の報道公開 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月31日(日)20時53分 投稿者 柴田孔明

2014年8月31日午後より、JAXA相模原キャンパスにて小惑星探査機「はやぶさ2」の報道公開が行われました。
(※2つの大きい丸い部分はアンテナです。銀色になっているのはゲルマ蒸着カプトンを使っているためで、電波を通しやすくなっています)