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宇宙作家クラブのメンバーによる取材活動の様子をリアルタイムでお届けします。
<画像付き>  <テキストのみ>  <過去ログ>

No.1783 :はやぶさ2に搭載される小型ランダ(MASCOT)
投稿日 2014年8月31日(日)21時16分 投稿者 柴田孔明

ドイツ航空宇宙センター(DLR)とフランス国立宇宙研究センター(CNES)による小型ランダ(MASCOT)。小惑星に投下され、表面で移動できます。なお、フライト品は既に組み込まれていて、これは開発試験用モデル。
(※畳まれた太陽電池パネルの内側にあり、展開しないと見えない)


No.1782 :イオンエンジン。
投稿日 2014年8月31日(日)21時05分 投稿者 柴田孔明

2号機の改良されたイオンエンジン。中和器は磁場の最適化により長寿命化がはかられています。またイオン加速部の形状・推進剤供給方法の改良で推力が25%(8mN→10mN)向上しています。


No.1781 :「はやぶさ2」再突入カプセル側
投稿日 2014年8月31日(日)20時57分 投稿者 柴田孔明

半球の部分が再突入カプセルで、下部には格納されたサンプラーホーンも見えています。上部の赤い蓋がしてあるものはスタートラッカで、蓋はフライト前に取り外されます。


No.1780 :小惑星探査機「はやぶさ2」の報道公開
投稿日 2014年8月31日(日)20時53分 投稿者 柴田孔明

2014年8月31日午後より、JAXA相模原キャンパスにて小惑星探査機「はやぶさ2」の報道公開が行われました。
(※2つの大きい丸い部分はアンテナです。銀色になっているのはゲルマ蒸着カプトンを使っているためで、電波を通しやすくなっています)


No.1778 :S−520−29号機打上げ後記者発表
投稿日 2014年8月18日(月)01時41分 投稿者 柴田孔明

 2014年8月17日19時10分00秒(JST)に内之浦宇宙空間観測所から観測ロケットS−520−29号機が打ち上げられました。打上げ後の記者発表は、同日22時35分から行われています。

・登壇者
石井 信明 宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 教授 観測ロケット実験室長
阿部 琢美 宇宙科学研究所 太陽系科学研究系 准教授

・石井
 なかなか打上げ条件と観測条件が整わず延期が続いていたが、本日S−520−29号機を打上げることができた。ロケットの飛行と観測は正常である。

・発表文より 観測ロケットS-520-29号機 打上げ結果について(阿部)
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、平成26年8月17日(日)、「スポラディックE層(※1)空間構造の立体観測」を目的とした観測ロケットS-520-29号機を内之浦宇宙空間観測所から打上げ、実験は成功しました。
 ロケットの飛翔並びに搭載した実験装置の動作は正常に行われ、内之浦南東海上に落下しました。

・ロケット飛翔結果
 ロケット機種・号機:S−520−29
 打上げ時刻(日本標準時):19時10分00秒
 発射上下角:80度
 観測開始(ノーズコーン開頭)時刻:打上げ55秒後
 小型姿勢制御装置による制御開始:打上げ61秒後
 最高到達高度:243km(打上249秒後)
 着水時刻:打上げ553秒後

 今回の実験では、ロケットに搭載したプラズマ測定用プローブ(※2)が、ノーズコーン開頭後に測定を開始し、上昇時には高度97kmに、下降時には高度100kmにスポラディックE層が存在していたことを観測しました。この間、紫外線イメージャが紫外領域の発光を観測しました。また、ロケットに搭載した電波受信機も上昇・下降時を通じて地上からの電波を受信し、電離圏下部に電子密度の高い層が存在していたことを確認しました。
 今後、取得された観測データに基づいて、スポラディックE層の空間構造に関する詳細な解析が実施されます。

 なお、光学カメラによるロケット追跡が、発射後80秒まで行われました。
本日の天候は曇り、南東の風0.5m/秒、気温26度Cでした。

 今回の観測ロケットS−520−29号機打上げ実施にご協力頂きました関係各方面に、深甚の謝意を表します。
 これをもちまして、平成26年度第一次観測ロケット実験は終了となります。関係各方面のご協力に感謝いたします。
(※補足)
(※1)スポラディックE層:地上からの高度が70km〜130kmのE層内に出現する、プラズマ密度構造が局所的に高密度になっている領域。今回の実験は、この領域を立体的に観測することでその空間構造及びプラズマ密度変動の生成メカニズムを解明することを目的としている。
(※2)プローブ:プラズマを測定するための電極。

・質疑応答

・南日本新聞:実験は3種類共に取得できたのか。また、スポラディックE層の立体的な構造が、今回の観測でどれくらいわかってくるかをお聞きしたい。
・阿部:今回は3つの異なる手法でスポラディックE層を観測したが、おかげさまで光と電波とプローブの3つがそれぞれが無事に観測できた。発表文は「観測した」という表現にとどめているが、速報レベルで確認したのみであり、科学者は確実なことを言いたいため、現時点ではこの程度である。
 3つの観測手段でスポラディックE層を立体的に観測することが目的。プローブはロケットの軌道に沿った変化が見える。電波を使うとロケットの軌道よりもさらに遠い空間が見える。紫外線を使うと水平方向の分布がわかる。ロケットの姿勢、カメラの向き、観測対象以外の光の分離など、いろいろなデータを組み合わせることでスポラディックE層の空間構造がわかるようになる。
・石井:カメラで紫外線を写すのだが、姿勢制御装置でロケットを鉛直に立ててドーナツ状の画像が取得できる。そしてどこにロケットがいて、どちらを向いていたかのデータで光の分布がわかり、画像が二次元に展開できる。条件を満たして撮れたので、幾何学的に密度分布が得られると期待している。

・水平方向でどの程度見えたか。(カメラ)
・阿部:直径150kmのリング状の画像。ただしロケットの直下半径30kmは見えない。ドーナツ状の画像になる。

・毎日新聞:3回延期になったが、スポラディックE層が弱かったのは、電子密度なのか、それとも大きさのどちらであったのか。
・阿部・電子密度の濃さである。これは情報通信研究機構(NICT)のデータを使った。8月8日は台風の影響で、同11日はスポラディックE層が十分に発達しておらず、同14日もスポラディックE層の電子密度の濃さが十分ではなかったため延期した。

・ぶら下がりにて。
 1.スポラディックE層をロケットが通過した時刻は、上昇時が打上げ69秒、下降時が同約400秒。ただしこれは速報値である。
 2.新型ランチャは正常に機能した。
 3.新型ランチャは現在、仮のカバーで守られているが、いずれ丈夫なものに変更していきたい。これは以前、ミュー台地にあったL.Sランチャを覆っていたカバーのような構造になる予定とのこと。ただし、今年度と来年度では難しい。
(※台風11号が接近した際に、現状のカバーは風で飛ばされる危険があり、これが外されてランチャが剥き出しの状態になっていた)
 4.ロケットを新型ランチャに運ぶ台車も新型である。

以上です。


No.1777 :S-520-29号機の打ち上げ その2 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月17日(日)20時13分 投稿者 柴田孔明

ランチャから飛び立つS-520-29号機。
(※ランチャードームの向こう側から打ち上げられました)

No.1776 :S-520-29号機の打ち上げ ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月17日(日)20時08分 投稿者 柴田孔明

S-520-29号機は、2014年8月17日19時10分に打ち上げられました。
広角・30秒解放で撮影。

No.1775 :S-520-29号機の打ち上げ延期 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月14日(木)21時32分 投稿者 柴田孔明

8月14日に打ち上げ予定だった観測ロケットS−520−29号機ですが、今回も観測条件である高度100キロメートル付近のスポラディックE層の発生強度が十分でなかったため、8月17日(日)19時10分(JST)に延期になりました。

写真は延期になり帰路につく見学者達の車。

No.1774 :S-520-29号機の打ち上げ再度延期 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月11日(月)22時32分 投稿者 柴田孔明

内之浦宇宙空間観測所から8月11日に打ち上げ予定だった観測ロケットS−520−29号機ですが、観測条件である高度100キロメートル付近のスポラディックE層の発生強度が十分でなかったため、8月14日(木)19時13分(日本標準時)に延期になりました。

 写真は準備中のS-520-29号機。
(※手前にある、先端が白っぽいロケットはS-520の実物大模型)

No.1773 :S-520-29号機打ち上げ延期
投稿日 2014年8月8日(金)15時28分 投稿者 柴田孔明

内之浦宇宙空間観測所で予定されていた観測ロケットS−520−29号機の打ち上げは、天候不良のため、平成26年8月11日19時16分(JST)に延期になりました。

なお、8日よりも時刻が少し早まっていますが、これはロケットで観測するのに最適な時間が1日に朝夕各1回しかなく、夕方は日没付近の1分間程度であるためです。

No.1772 :S-520-29号機 頭胴部 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月7日(木)23時13分 投稿者 柴田孔明

実験機器やサイドジェットが搭載されているS-520-29号機の頭胴部。

No.1771 :新型ランチャ ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月7日(木)23時10分 投稿者 柴田孔明

ロケットの搭載方法。吊り下げ型になった関係で、下からセットします。
(※2014/8/6のリハーサルより 撮影:柴田孔明) 

No.1770 :S-520-29号機と新型ランチャ ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月7日(木)23時02分 投稿者 柴田孔明

S-520-29号機は新型ランチャから打ち上げられます。

なお、脇に立つ電柱に避雷針が設置されていますが、同じような高さです。

No.1769 :S-520-29号機の公開と実験についての説明会 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月7日(木)22時54分 投稿者 柴田孔明

 2014年8月7日 内之浦宇宙空間観測所にて観測ロケットS−520−29号機の機体公開と実験についての説明が行われました。また、今回の打ち上げから使用される新型の観測ロケット発射装置(ランチャ)も併せて公開されました。

・登壇者
石井 信明 宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 教授 観測ロケット実験室長
阿部 琢美 宇宙科学研究所 太陽系科学研究系 准教授
(新型ランチャ質疑応答)
峯杉 賢治 宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系教授 内之浦宇宙空間観測所所長

・実験題目
 中緯度スポラディックE層空間構造の研究。
 (※ロケットしか行けない領域での観測。気球では届かず、衛星では低すぎる高度)

・実験目的
 電離圏E領域(地上からの高度が70〜130km)に突発的に発生する高電子密度の層のことを「スポラディックE層」と呼んでいる。
 (※アマチュア無線では有名な現象。VHF帯の電波が反射して遠くにまで伝搬する。研究者にとっては面白いが、通信・放送にとっては邪魔な現象)
 この層に代表されるように電離圏内のプラズマ密度分布は一様では無く、様々な密度不均一構造が存在し、無線通信電波の伝搬を不安定にする要因になっている。
 本実験ではスポラディックE層を含む電離圏下部のプラズマ密度分布を異なる手法で観測することで(三次元的な)空間構造を明らかにし、密度変動の生成過程を解明することを目的としている。

・ロケット打ち上げ日時
 平成26年8月8日 午後7時19分 (※日没直後)

・実験方法
 次の3つの手法により電離圏E層領域のプラズマ密度の立体構造を明らかにする。
 1.MII:スポラディックE層中に存在する金属イオンが紫外線領域で発する散乱光を測定し、イオン密度の水平分布を明らかにする。
  (※MII:マグネシウムイオンイメージャ:マグネシウムイオン密度分布:東京大学、北海道大学)
 2.NEI,FLP:プローブによりロケット飛翔軌道上の電子密度の詳細な(垂直)分布を観測。
  (※NEI:インピーダンスプローブ:電子密度:東北大学)
  (※FLP:高速ラングミューアプローブ:電子温度・電子密度:JAXA宇宙研)
 3.LMR:地上の異なる位置からの送信電波をロケット上で受信し、その伝搬状況からプラズマ密度の異なる方向での高度分布を推定。
  (※LMR:超長波・中波帯電波受信機:富山県立大学)
 その他の測定項目
 DFG(※デジタルフラックスゲート磁力計:磁場:JAXA宇宙研)
 SAS(※太陽センサー:ロケット姿勢:東京大学)
 また、スポラディックE層発生の判断は、情報通信研究機構によるイオノゾンデ観測の電子密度高度分布データを参考にする。

・参加研究機関
 東京大学、北海道大学、東北大学、富山県立大学、東海大学、JAXA

・本実験の特徴
 ・スポラディックE層については古くから観測が行われてきたが、これまでは鉛直方向の観測が主で、水平方向の分布を観測することは極めて困難。本実験ではスポラディックE層内の金属イオンが発する紫外線領域の散乱光を検出し、水平分布を観測する。
 (※地上からは厚い大気に邪魔され、紫外線領域の散乱光は見えない)
 ・同様の実験を2008年2月6日(※S-310-38号機)に行ったが、思うようなデータが取得できなかった。今回は対策を施して、所定の観測が出来るようにしている。
 (※ロケットの姿勢が斜めだったため、取得画像に偏りが出た)
 ・本実験ではロケット分離後に姿勢制御装置を用いて、機体を天頂方向に向け、紫外光の観測に適する姿勢にする。
 ・本実験では、光、電波、プローブを用いて、スポラディックE層の空間分布を立体的に捉える。

・質疑応答・ロケットと実験について

読売新聞:観測するものは高密度プラズマの密度と空間分布を見るのか
阿部:そうである。特に空間分布を見ることになる。

読売新聞:スポラディックE層の観測は昔からやっているが、まだ謎が多いのか。
阿部:鉛直方向の構造はデータが揃っているが、水平方向の分布は非常にデータが限られていてわからないことが多い。なお、今回は鉛直方向についても理論的な検証ができる。

読売新聞:アマチュア無線のVHF帯は船舶や航空無線にも使われているが、それの異常伝搬にも利用されるのか。
阿部:異常伝搬についてはわかっているが、問題は特殊な密度構造がどういった条件のときにできるかの理解が進んでいない。夏に多いのは常識だが、なぜそうなのかわかっていない。

NHK:鉛直方向は発生メカニズムがわかっているが、水平がわからないのか。解明されれば予測にも使えるのか。
阿部:そうである。

NHK:スポラディックE層に金属イオンは一様にあるのか。
阿部:そうである。密度の高い層は寄せ集めればいいが、再結合により中性大気に戻ってしまう。しかし金属イオンは再結合までの時間が長い。

NHK:長時間のものは金属イオンなのか。
阿部:そうである。

NHK:地上送信は何か。
阿部:熊本と大阪のNHK放送、60khzの標準電波を使う。
(標準電波は、電波時計で使われる「はがね山標準電波送信所」のもの)

南日本新聞:これまでも観測が行われてきたが、それらは内之浦のロケットか。
阿部:内之浦もあるが海外のものもある。

南日本新聞:プローブとは何か。
阿部:金属の棒、測定のセンサ。今回は2種類搭載。

南日本新聞:NHKの放送と標準電波だが、ロケットで受信することでわかるのか。
阿部:プラズマ密度が薄いと電波の強度が強い、電波の強度が下がるとプラズマの密度が高いとわかる。

南日本新聞:これまでやった実験内容は何か。
阿部:スポラディックE層の実験はいろいろある。今回は生成メカニズムよりも立体的な空間構造を見るもの。空間構造は2回目の実験。

SAC柴田:ロケット先端は天頂方向を向くが、どうやって撮影するのか。
阿部:デジタルカメラのようなものではなく、一次元で撮影するもの。ロケットが回転しつつ線状にデータを取得してゆく。ある量をため込むと二次元データになる。

SAC柴田:打ち上げの判断はいつ頃行うか。
石井:3〜4時間前に準備に入れるかを判断。運搬のための天候が問題。発射の安全装置の解除が1時間前頃。ランチャセットなど、だいたい約1時間毎に判断する。
阿部:スポラディックE層の発生は5分前に判断する。太陽の日照と日陰の関係で条件を満たすのは朝夕に約1分しかない。今回は夕方の1回のみ。延びると早まることになる。

毎日新聞:スポラディックE層は雲のようなものとは違うということか。
阿部:雲とは違う。

毎日新聞:これまでの垂直方向の観測は通過時のものか。
阿部:プローブに関してはそうである。垂直は通過で観測できるが、ロケットは横方向にずっと飛べないので観測が難しい。

毎日新聞:散乱光の観測はカメラが良くなったからか。
阿部:マグネシウムイオンの発光を観測するアイディアはあったが、やろうとする方がいなかった。
石井:そもそも見えると思っていなかった。淡い光を観測すればいいのではないかという事になった。

NHK:打ち上げシーケンスとロケットの仕様についてお聞きしたい。
石井:予定では、頂点高度250km、方位角120度、飛行時間500秒弱、重量2373kg、全長8.8m(8778mm)です。


質疑応答・新型ランチャ
石井:固定式になった。ドームの外で打つ。従来は上乗せ式だったが、吊り下げ式になった。
峯杉:税込み約3億円。

SAC柴田:外に置くことで天候への対応は変わるのか。
峯杉:大事なことは、外で打ちたい訳ではない。将来、広いランチャ角に対応した新しいドームで覆う予定。従来のドームも二機打ち上げ対応のために残す。ただ従来のドームは古くなってきており、安全上の問題が出た場合は取り壊す可能性もある。
石井:現在カバーをかけているが、これは風に弱いため、台風の際は片付ける必要がある。
 (※射場での質疑より:ランチャを上に向けると避雷針の防護範囲をオーバーするので、発雷の際は速やかに下げる必要がある。また固定式になった関係でロケットの脱着をランチャの場所で行うことになる。これまでは自走式のランチャだったので、そのまま移動できた)

SAC柴田:従来のランチャはどうするか。
峯杉:S−520用ランチャを残し、S−310用ランチャはしばらく使わない予定。新しいランチャは今回のS−520だけでなく、S−310もSS−520も打てる。二機打ちの時はだいたいS−310とS−520の組み合わせなので、新型ランチャでS−310を打ち、従来のランチャでS−520を打つことになる。
 (※新型ランチャはパーツの取り替えで各ロケットに対応できる構造になっている)

南日本新聞:新型ランチャのメリットは何か。
峯杉:これまではロケットを上乗せする方式だったが、搭載に非常に神経を使った。スリッパと呼ばれるガイドとレールがきっちり合っていないといけない。傾いていると吊り上げてやりなおすなど時間がかかっていた。新型は吊り下げ型にしたので簡単になり、時間が短縮できる。
 また、上乗せ方式では滑走して飛び上がるときに落ちる(腹打ち)可能性があり、仰角が低く出来なかった。吊り下げにしたことでより低い角度で打ち上げができるようになった。前のランチャと比べて自由度が上がった。

・質疑応答・全体
NHK:ロケットで受信するNHKの放送(大阪と熊本)はラジオ放送か。
阿部:ラジオ放送である。
峯杉:受信料はとられる?(笑)

・明日の打ち上げについて。
石井:天候判断が大事だが、明らかに大雨でも少し粘るかもしれない。

以上です。

No.1768 :S-310-43号機打上げ ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月5日(火)05時39分 投稿者 柴田孔明

写真:JAXA提供

No.1767 :「ロケット慣性飛行中の二相流挙動及び熱伝達特性の観測」画像 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月5日(火)05時36分 投稿者 柴田孔明

S-310-43号機「ロケット慣性飛行中の二相流挙動及び熱伝達特性の観測」画像
低重力環境で液体中に大小多数の気泡の発生が観察された。
写真:JAXA提供

No.1766 :観測ロケットS−310−43号機打上げ結果についての記者発表 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月5日(火)05時31分 投稿者 柴田孔明

 2014年8月4日23時(JST)に打ち上げられた観測ロケットS−310−43号機の打ち上げ結果についての説明会が、翌8月5日午前2時から行われました。

・登壇者
石井 信明 宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 教授 観測ロケット実験室長
野中 聡 宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 准教授登壇者

・観測ロケットS−310−43号機打上げ結果について(※JAXA発表文よりコピー)
 宇宙航空研究開発機構は、平成26年8月4日(月)、「ロケット慣性飛行中の二相流挙動(※1)及び熱伝達特性の観測」を目的とした観測ロケットS−310−43号機を内之浦宇宙空間観測所から打上げ、実験は成功しました。
 ロケットの飛翔並びに搭載した実験装置の動作は正常に行われ、内之浦南東海上に落下しました。

・ロケット飛翔結果
 ロケット機、種・号機 : S−310−43
 打上時刻(日本標準時) : 23時00分00秒
 発射上下角 : 79度
 スピン制御開始 : 打上げ65秒後
 最高到達高度 : 117キロメートル(打上げ169秒後)
 着水時刻 : 打上げ335秒後

 今回の実験では、観測ロケットの弾道飛行を利用して液体ロケットが宇宙空間を慣性飛行している環境を模擬し、極低温推進システムの各要素を模した供試体(※2)内に極低温流体(液体窒素)を流動させ、供試体内を流れる気液二相状態にある液体窒素の沸騰・流動状況を観察するとともに、各部の温度・圧力・ボイド率(※3)を測定しました。
 ロケット打上げ後100秒に供試体への液体窒素の流動を開始し、約150秒間にわたり各部の温度・圧力・ボイド率データ及び供試体内における二相流挙動の画像データ(発表画像は動画よりキャプチャしたもの)を取得しました。

 今後、取得されたデータを用いて詳細な解析を実施し、推進システムの熱流動解析モデルの精度向上を図ります。

 なお、光学カメラによるロケット追跡が、発射後33秒まで行われました。
 当日の天候は曇り、南西の風3m/秒、気温26度Cでした。

 今回の観測ロケットS−310−43号機打上げ実施にご協力頂きました関係各方面に、深甚の謝意を表します。

(※1〜3についての補足)
(※1)二相流挙動:気体と液体が混合する流れの状態。今回の実験は、極低温流体(液体窒素)を供試体に流し、その沸騰・流動状況を計測することで、熱流動解析モデルの精度向上を目的としている。
(※2)供試体:極低温推進システムを模擬した実験装置。
(※3)ボイド率:流体の単位断面積に含まれる気泡の面積割合。

・質疑応答

南日本新聞:調べたかったデータや画像は全て取得できたのか。
野中:予定していた温度、圧力、ボイド率、画像について、全て取得できた。

NHK:得られたデータは、今後の解析でどのようになっていくのか。
野中:今回の目的は推進システムの熱流動解析モデルの精度を向上することである。今回、温度、圧力、ボイド率が計測されており、ロケット飛翔中に液体窒素が「気体」から「気体と液体の混じった状態」そして「液体」へ遷移するデータを取得できた。このデータからコンピュータで解析するためのモデルを構築する。画像も取得できたので、どういった現象が飛翔中に起こっているかの詳細もわかったので、コンピュータで解析して、将来の推進システムの設計に使う熱流動解析モデルの精度を上げていくため、今後解析を進めてゆく。

NHK液体:窒素は何の燃料を見立てたものか。
野中:液体窒素は、ロケットで酸化剤として使われている液体酸素と物性が近いので用いた。供試体は一部で樹脂を使っているので、液体酸素より液体窒素の方が取り扱いがしやすい。

NHK:極低温燃料はH-IIAなどでも使われているが、違いは何か。
野中:今回のものは目標としては将来の軌道間輸送など、長時間の飛行が必要な推進システム。今の常温だが、極低温の燃料で性能を向上させようとしている。これの設計に必要な解析モデルの精度を上げていく。
 また、現状の液酸/液水エンジンでも、できるだけ燃料の無駄をなくし、起動前のエンジン冷却に使う分を減らすことにつながってゆく。
(※常温燃料:ヒドラジンなど)

KTS:現時点で特徴的な結果などはあるか。
野中:解析前だが、画像を見た限りでは面白い結果が得られた。当初よりずっと複雑な流れであった。大きいものから小さい気泡が混じり合って流れていて、地上実験とは明らかに違う。
 それに伴い、エンジンを模擬した供試体の冷え方が変わってくると考えられる。今後、冷やされ方と、熱の伝わり方を解析していきたい。

KTS:確認だが、地上実験との違いはどうか。
野中:慣性飛行では大きいものから小さいものまでが複雑に流れていく。地上のものは重力のため分かれている。

南日本新聞:サンプル画像はどういったものか。
野中:サンプル画像の供試体はエンジン内部を模擬したもの。下から上に流れる。大きい気泡の他、細かい気泡が見えている。もう一種の供試体の画像も取得できている。

SAC柴田:供試体は流れの大小で2種搭載されていたが、違いはあったか。
野中:詳細はこれからだが、違いはあった。写真の右が多い方で、左が少ない方である。速報であるが、気泡の発生の仕方が違う。

以上です。

No.1765 :打上げの様子 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年8月5日(火)00時52分 投稿者 柴田孔明

写真が掲載されなかったので再掲載。
観測ロケットS-310-43号機は、KS台地のランチャードームより打ち上げられました。
報道撮影場所と射点の距離が以前よりも遠くなったため、撮影が大変です。
(※美濃峠から第三光学エリアに変更。かなり遠くなっています)

No.1764 :打上げの様子
投稿日 2014年8月5日(火)00時47分 投稿者 柴田孔明

観測ロケットS-310-43号機は、KS台地のランチャードームより打ち上げられました。
報道撮影場所と射点の距離が以前よりも遠くなったため、撮影が大変です。
(※美濃峠から第三光学エリアに変更。かなり遠くなっています)