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宇宙作家クラブのメンバーによる取材活動の様子をリアルタイムでお届けします。
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No.1737 :H-IIAロケット24号機
投稿日 2014年4月2日(水)19時38分 投稿者 柴田孔明

H-IIAロケット24号機

このあと4月5日に工場から出荷され、4月7日から種子島宇宙センターでの作業が始まる予定です。


No.1736 :H-IIAロケット24号機
投稿日 2014年4月2日(水)19時34分 投稿者 柴田孔明

H-IIAロケット24号機 1段目エンジン方向から


No.1735 :H-IIAロケット24号機
投稿日 2014年4月2日(水)19時33分 投稿者 柴田孔明

H-IIAロケット24号機 段間部と2段目エンジン部分


No.1734 :会見時の様子から
投稿日 2014年4月2日(水)19時31分 投稿者 柴田孔明

・登壇者(右から)
三菱重工株式会社 宇宙事業部 技監・技師長 H-IIA/H-IIBロケット打上執行責任者
 二村 幸基
三菱重工株式会社 宇宙事業部 H-IIA/H-IIBロケットプロジェクトマネージャ
 秋山 勝彦

(※先に掲載したものに追加しています)


No.1733 :H-IIAロケット24号機コア機体公開
投稿日 2014年4月2日(水)19時27分 投稿者 柴田孔明

 2014年4月2日午後、三菱重工株式会社 名古屋航空宇宙システム製作所 飛島工場でH-IIAロケット24号機のコア機体が報道陣に公開されました。併せて機体の説明と質疑応答も行われています。
 コア機体とは、H-IIAロケットの1段目と2段目(段間部を含む)を合わせた名称で、SRB-Aや衛星フェアリングなどは今回の公開内容に含みません。

(※敬称を一部略させていただきます)

・登壇者
三菱重工株式会社 宇宙事業部 H-IIA/H-IIBロケット打上執行責任者
 二村 幸基
三菱重工株式会社 宇宙事業部 H-IIA/H-IIBロケットプロジェクトマネージャ
 秋山 勝彦

・計画概要
 1.H-IIAロケットにより陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS−2)を所定に軌道に投入する。
 2.打上能力の余裕を活用して小型副衛星4基に対し、軌道投入の機会を提供する。

・コンフィギュレーション
 H-IIA202型【コア機体+固体ロケットブースタ(SRB-A)2本】
 直径4mシングル衛星フェアリング(4S型)

・打ち上げ時期
 2014年(平成26年)5月24日(土)
 12時5分〜12時20分(JST)
 予備期間:2014年5月25日〜同年6月30日
 (打ち上げ予備期間中の打ち上げ時間帯は同じ)

・搭載衛星
 主衛星:陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS−2)
 小型副衛星1:日本大学(SPROUT)
 小型副衛星2:東北大学(RISING−2)
 小型副衛星3:和歌山大学(UNIFORM−1)
 小型副衛星4:(株)エイ・イー・エス(SOCRATES)

・軌道について
 「だいち2号(ALOS−2)」を太陽同期軌道に投入する。
 上記分離後、小型副衛星4基を順次分離する。

・今後のスケジュール
 ・コア機体は飛島工場作業を終了し、出荷準備作業中。4月5日に射場へ向け出荷予定。
 ・固体ロケットブースタは射場へ搬入済であり、コア機体起立後にコア機体に結合予定。
 ・衛星フェアリングは射場へ搬入済。
 ・5月24日打ち上げに向け、4月7日より種子島宇宙センターで、コア機体起立以降の射場作業開始予定。
 (※ALOS−2も種子島宇宙センターに到着しています)

・質疑応答
機体公開中に行われた質問への回答
二村・1段目の燃料(液体水素)と酸化剤(液体酸素)の総重量は101トンで、そのうち約1/6の重量が水素となる。2段目は合計17トンで、比率は同じです。

朝日新聞・今回の24号機は前回23号機からの変更点は無いとのことだが、H-IIAはこれが完成形なのか。
二村・H-IIAはデザインフリーズであり製品として固まっている。打ち上げの価格面で苦戦をしているので、微々たるものを積み重ねていく努力は続けていきたい。

朝日新聞・前号機と変わっている点はあるのか。
二村・ものづくりとしては特に変更はない。種子島に搬入後、打上までの点検作業のやり方を少しずつ工夫し短くしてコスト削減などにトライしていく。

不明・海外にはアメリカのスペースXやヨーロッパのアリアン等があるが、コストでどう対抗していくのか。どういった面でコストを下げていくのか。
二村・H-IIAは設計的には完成している。このロケットはJAXAの開発したもので、それを使って打ち上げサービスを我々が行っている。そのため、与えられたものに対して設計や飛ばし方の大幅な変更が我々独自にはできない。そのためもの作りの部分でのコスト削減はハードルが高い。幸い、成功が続いているため引き合いはある。今年から来年までは非常に打ち上げが多い。そのため部品のまとめ買いなどで削減ができる。運用面で工夫してコスト削減をやっていく。

不明・打ち上げサービスの目標数は1年でどれくらいか。
二村・多いほどいいが、年4基程度の打ち上げ機会は最低限持ちたい。

日経ビジネス・部品のまとめ買いという話があったが、どれくらいの数があり、そのうち日系のメーカーがどれくらいあるか。またサプライヤーを変えるなどのコスト削減策はあるのか。
二村・H-IIAは公称で約百万点ある。日系メーカーだけの数は把握していない。普通に流通している一般的なパーツなどは変えることもできるが、アルミの板材ひとつでも特殊なものは入手できるところが限られる。また同じ仕様のものでも、納入先によって微妙に組成が違っていたりすると加工時に違ってくるため、できるだけ変えたくない。電子機器やバルブなど、特に液体水素を扱えるものは汎用パーツが無い。コスト削減には、部品を個別に試験をするより、1ロットで買って1つだけ試験するやり方などがある。

不明・今年の打ち上げ予定はどれくらいあるか。
二村・今年度はH-IIAとH-IIBを合わせて5基程度。まだ確定していないので、予定ということになる。

中京テレビ・H-IIAが設計的に完成したというのはどういった意味か。
二村・ロケットというものはもっと追求できるが、H-IIAとH-IIBについては大きく変える要素が無い。

中日新聞・新型ロケットの開発計画が発表されているが、それに対する抱負などをお聞きしたい。
二村・次のロケットの開発と打ち上げサービスの選定を受けたが、開発主体はJAXAでその下で我々がやっていくことになる。我々業界としても技術の継続と、技術者の離散を防ぐぎりぎりのタイミングだった。このタイミング決まったことは大変幸いなこと。新たなロケットが見えてきたが、今のロケットも着実に続けなければならない。今のロケットで失敗すると開発の足下をすくわれる。今のサービス事業について、手も気も抜かないでやっていきたい。

NVS・今は改良しにくいということだが、新型で対策の目処などがあればお聞きしたい。
二村・基本の調整中でまだ決まっていない。

NVS・「しずく」の時は衛星2基(デュアル)だったが、似た重量の今回はサブペイロードが無い。今回、サブペイロードの受注活動はやっていたのか。
二村・二つ運んだ方が単価が下がるが、デュアルローンチは衛星の条件が2基でそろう必要がある。顧客としては最適な条件を望むため、シングルとなることもある。

NVS・年間4機程度打ち上げたいとのことだが、生産可能な機数はどのくらいか。
二村・厳密には答えにくいが、平準的な生産の場合はH-IIA/H-IIBで年間3機/1機である。今年度は多いので早めに作っていきたい。

以上です。

No.1732 :ALOS−2
投稿日 2014年3月28日(金)22時12分 投稿者 柴田孔明

別角度からのALOS−2。


No.1731 :PALSAR−2 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年3月28日(金)22時11分 投稿者 柴田孔明

公開された「だいち2号(ALOS−2)」のPALSAR−2。
なお1/5に折り畳まれています。

No.1730 :衛星背面 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年3月28日(金)22時08分 投稿者 柴田孔明

公開された「だいち2号(ALOS−2)」を背面から。
なお、パドルとアンテナは折り畳まれています。

No.1729 :ALOS-2 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年3月28日(金)22時07分 投稿者 柴田孔明

公開された「だいち2号(ALOS−2)」

No.1728 :だいち2号(ALOS−2)機体公開と概要説明 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年3月28日(金)22時04分 投稿者 柴田孔明

 2014年3月28日午後13時より、種子島宇宙センターで「だいち2号(ALOS−2)」の報道公開と概要説明会が行われました。なお、2014年5月24日にH-IIAロケット24号機で打ち上げられる予定です。
(※敬称を一部略させていただきます)

・登壇者
 宇宙航空研究開発機構 ALOS−2 プロジェクトマネージャ
  鈴木 新一
 三菱電機株式会社 鎌倉製作所 宇宙システム第一部 ALOS−2プロジェクト部長
  針生 健一

・「だいち2号」のミッション 鈴木新一
 キーメッセージ:『大地にも、精密検査が必要だ』 
 前号機「だいち」は2006年から2011年まで運用された衛星で、東日本大震災の観測後しばらくして運用を終えた。前号機は光学とレーダーを搭載していたが、2号機はレーダーを搭載している。
 搭載するLバンド合成開口レーダは「ふよう1号」の分解能18m、「だいち」の同10mから、「だいち2号」では同3mに高性能化している。

 Lバンドレーダは波長が長く(24cmくらい)、雲や雨、葉、枝を通過して幹、物体、地表面で反射する。
 (※波長が中間のCバンドは雲と雨を通過して葉や枝で反射し、より波長が短いXバンド以上は雲と雨で減衰し、葉で反射する)
 →日本のように、森林で覆われた地面が動いた場合の観測には、Lバンドが適している。

 ・「だいち」から「だいち2号」への改良点
  →広い観測幅はそのままに、10mの分解能を3mに向上。また、感度も向上している。
  →新しくスポットライトモードが加わり、1m(進行方向)×3mが可能。
  (※地上の狙ったポイントを観測し続けるモード)
  →「だいち」ではリクエストを受けてから観測まで最長5日かかっていたが、「だいち2号」では最短で観測1時間前のリクエストに応えられる。
  →日本付近なら概ね12時間以内、アジア域であれば概ね24時間以内に観測ができる。
  →観測後1時間程度で画像を提供できる。

 「だいち2号」のミッション、暮らしの安全の確保
  →地震・火山・津波・水害等の状況把握、人命救助、復旧活動に貢献。
  (内閣府、国土交通省、自治体など)
  →地震などで地殻変動が生じた場合は、変動量を約2センチの精度で計測できる。
  (国土地理院、気象庁など)
  →冬にはオホーツク海の流氷の判別に用いられ、船舶の安全航行に役立つ。前号機より観測頻度が上がり、ほぼ毎日観測ができる。
  (海上保安庁)

 ・地球規模の環境問題の解決
  →全球の森林を観測して、1992年からの変化を継続して把握。

 ・社会・経済への貢献
  →水稲作付面積の把握(農林水産省)
  →資源探査(※海底油田の可能性のあるオイルのわき出しを検出するなど)

・ALOS−2衛星システムの概要
 ・運用軌道
  太陽同期準回帰軌道(14日回帰)、高度682km
  通過時刻 12:00(正午)@赤道上(降交軌道)
 ・設計寿命
  5年(目標7年)
 ・打上:2014年5月25日、H-IIAロケット
 ・質量:約2トン
 ・パドル:2翼パネル
 ・ミッションデータ伝送:直接伝送及びデータ中継衛星経由
 ・合成開口レーダ周波数:Lバンド(1.2Ghz帯)
 ・観測性能
  スポットライト:分解能1〜3m、観測幅25km
  高分解能:分解能3/6/10m、観測幅50/50/70km
  広域観測:分解能100/60m、観測幅350/490km
 ・技術実証ミッションとして、小型赤外カメラ(CIRC)、船舶自動識別(AIS)信号受信機(SPAISE2)を搭載。

・「だいち2号」を支える技術について 針生健一
 高分解能、広域観測、高画質/高機能といったユーザーニーズに対して、自由かつ俊敏に電波の向きを変える機能、広域(50km)かつ高分解能(1m/3m)の両立、広域な多偏波観測、差分干渉機能が必要とされる。
 ・2次元ビーム走査フェーズドアレーアンテナ技術
 →大型(3m×10m)展開フェーズドアレーアンテナを実現。
 (高密度機器や高出力低消費電力機器による実現)
  →10センチ角のアンテナを約1000個搭載。
  →1〜2cm程度の薄さのモジュールなど。
  小型軽量化、高密度実装技術、窒化ガリウム素子の採用
 (※報道公開時はロケットに収納するために1/5に折り畳んであった)
 ・マルチビーム技術
 (広域・高分解能を同時に達成)
 ・高性能データ圧縮技術
 (膨大なデータを圧縮する技術の開発)
 ・コンパクトポラリメトリ技術
 (広域かつ多偏波観測を同時達成)
 ・インタフェロメトリ・微小変化抽出技術
 (災害前後の地殻変動の把握)

 ・開発におけるブレークスルー
  →観測時間の増加:
  地球を一周する100分の間に50分の観測時間を実現。過去の開発の知見や電力収支の詳細解析により、これまでにない長時間観測を実現。この種の衛星では画期的である。
  →高分解能高画質の実現:
  PALSAR−2(Lバンド合成開口レーダ)の高分解能高画質化のためには、1つ1つのアンテナから高出力の電波を出すと共に、それによる発熱を抑える必要がある。窒化ガリウム素子を用いた高出力低消費電力増幅器の開発により実現した。
  →大型アンテナの実証実験:
  通常、宇宙用アンテナの電波特性評価には電波暗室で試験するが、3m×10mのPALSAR−2を直接試験するには数十メートルの距離を稼げる部屋が必要。近傍界測定法という手法により、数メートルの距離で精度良く、宇宙空間での特性を模擬した評価が実現した。
  →高速データ伝送の実現: 
  ALOS−2はこれまでにない沢山の観測データを取得する。これをより迅速に地上に送る手段として、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)方式を選択。地上局との噛み合わせ試験、調整により実現し、将来は現状の800Mbpsから倍の1.6Gbps伝送の可能性も見えてきた。


質疑応答
毎日新聞・基本的だが、PALSARー2を広げた場合のサイズを知りたい。また、開発費用はいくらか。
鈴木・太陽電池パドルの両翼は16.5m、レーダーは縦10m、衛星の高さは背のアンテナ込みで4.7m(運用時の姿勢で、ロケット格納時の姿勢ではない)。
開発費は打ち上げ費用込みで374億円。

鹿児島テレビ・分解能3mはどんなものか。性能は海外衛星との比較ではどうか。
鈴木・3m四方の物体を見分けられる。スポットライトで縦方向だけ1mにできる。この場合は縦と横で鮮明さが異なる。
レーダの周波数には大まかにLバンド、Cバンド、Xバンドの3つがある。Xバンドは1mの分解能まである。Cバンドは3mの分解能、Lバンドは日本だけで、だいち2の3mの分解能は世界最高レベルである。

共同通信・前号と同じく極軌道に打ち上げるのか。前号から設計寿命が延びた理由は何か。
鈴木・今号も極軌道だが、前号より高度を下げている(697km→628km)。通過時間もずれた。回帰(同じ所に戻ってくるまでの日数)も短くなった。レーダーが左右に、しかも遠くまで見られるようになった。14日で同じところに戻ってくる軌道なら、同じ場所を一日に二回観測できる。
 寿命については、前号が3年だった。いろいろな部品の耐性を高め、信頼度を高める必要があり、冗長化を組み合わせて信頼度を上げた。地上での試験・検証もやって10年くらいなら持ちそうとなった。

NHK・ユーザーニーズとはどんなものがあったのか。
鈴木・災害観測のニーズが大きい。例としてあげたのは津波の冠水で、10m分解能だと境界が判らなかった。火口の中の様子なども、スポットライトなら噴火の予兆なども鮮明に捉えられる。Lバンドぎりぎりの性能を持っている。
 国土地理院や気象庁などは自力で解析できる能力がある。自治体などは衛星データから判別するのは難しい。先に国土交通省で解析するなどのルートがある。

不明・日本は地震などの災害が多いということでLバンドを使ったが、この3mの分解能が世界最高となるのか。
鈴木・Lバントは、宇宙で使える周波数の幅が決まっている。国際的に85Mhzの幅(1215Mhz〜1300Mhz)となる。これをフルに使っているのでLバンドでは世界最高となる。

不明・観測時間の増加はどういったもので実現したのか。
針生・過去の開発の積み重ねと、電力収支の詳細な検討で最適にした。ただし前号機も長かったので、世界初ではない。他の衛星はCバンドなどは30分程度、他は数分など短い。

不明・窒化ガリウムの使用は初めてなのか。
針生・Lバンドレーダでは初めて。地上の民間利用はあるが、宇宙では初めて。
従来のガリウムヒ素の素子はRFパワーが出ず熱が出る。窒化ガリウムがそれが良い。ここ10年の新技術。宇宙環境で予定の寿命が達成できる信頼性を確保し搭載できた。

以上です。

No.1727 :打ち上げ経過記者会見第三部(※小型副衛星) ●添付画像ファイル
投稿日 2014年3月1日(土)22時58分 投稿者 柴田孔明

・打ち上げ経過記者会見第三部(※小型副衛星)
・第三部登壇者
 国立大学法人香川大学(STARS-II) 古田 直紀
 国立大学法人信州大学(ShindaiSat) 春日 翔平
 学校法人帝京大学(TeikyoSat-3) 吉村 弘之
 国立大学法人鹿児島大学(KSAT2) 森田 大喜
 国立大学法人東京大学(ARTSAT : INVADER) 宇佐美 尚人
 公立大学法人大阪府立大学(OPUSAT) 伊藤 琢博
 国立大学法人筑波大学(ITF-1) 嶋津 龍弥
 JAXA産業連携センター次長 渡戸 満
 (※INVADERは東京大学と多摩美術大学の共同開発)

・状況についての説明(渡戸)
 衛星分離について、7機の衛星に対してロケットから分離信号が出ていることを確認している。香川大学のSTARS-II、信州大学のShindaiSat、帝京大学のTeikyoSat-3についてはロケット搭載のカメラの画像で、間違いなく分離できている事を確認している。また、帝京大学のTeikyoSat-3、多摩美術大学(東京大学)のINVADERは電波の受信が確認されている。香川大学のSTARS-IIと大阪府立大学のOPUSATについては、受信した電波が自分達のものか確認しているところである。信州大学のShindaiSatと鹿児島大学のKSAT2、筑波大学のITF-1がまだ受信できていない。今日の午後5時以降に受信機会があるので、そのときに確認できるものと期待している。
 (※この後のパスでShindaiSatとKSAT2は受信できた)

・香川大学(STARS-II) 古田 直紀
 この衛星は親機と子機の二機の間をテザーでつないだ構造になっている。このテザーの宇宙利用の実証を目的としている。香川大学の地上局においてモールス信号を受信し、内容について確認している。

・信州大学(ShindaiSat) 春日 翔平
 ShindaiSat「ぎんれい」は、LEDを用いた衛星と地上間の可視光通信を目的としている。地上から光を確認することができるため、皆さんも宇宙の近さを感じていただきたい。電波は確認していないが、ロケットのカメラで分離は確認している。

・帝京大学(TeikyoSat-3) 吉村 弘之
 微生物観察衛星で、生物を搭載している。キイロタマホコリカビという粘菌で、微少重力や宇宙放射線がどう成長に影響するのかを観察する。栃木県内のアマチュア無線家からコールサイン受信の報告を受けている。

・鹿児島大学(KSAT2) 森田 大喜
 KSAT2は7つのミッションが行われるが、主ミッションとして大気水蒸気量を高精度に観測し、将来において集中豪雨や竜巻の予想に役立つ。愛称としては「ハヤトII」になった。先代「ハヤト」は観測ができなかったので、今回は果たす意味で引き継いだ。

・東京大学(INVADER) 宇佐美 尚人
 多摩美術大学と東京大学の共同開発で、世界初の芸術衛星。メディアアートに衛星を利用することを目指している。分離信号の後、電波も受信できた。いろいろな作品が制作されてゆくと思います。

・大阪府立大学(OPUSAT) 伊藤 琢博
 リチウムイオンバッテリーとリチウムイオンキャパシタの複合電源が搭載され、その軌道上での実証がメインミッションと位置づけられる。ドイツのアマチュア無線家から受信報告が来ている。愛称については「こすもず」になりました。宇宙研の伝統を真似て、酒のラベルも制作しました。
 (※注:宇宙研のものは酒類のラベルを元に衛星に合わせてデザインを変え、性能計算書の表紙に印刷している)

・筑波大学(ITF-1) 嶋津 龍弥
 愛称は「結」で、世界の人達を繋ぐ意味。この衛星の受信者同士でネットワークを作ってもらいたい。ミッションとしては超小型アンテナと新型マイコンの宇宙放射線耐性の実証を行う。超小型アンテナは144Mhzと430Mhzのアマチュア無線帯域のもので、2センチ程度の超小型のものである。宇宙放射線の耐性が高いマイコンを搭載し、従来のものと比較する。

・記者会見第三部・質疑応答
NHK:KSAT2の受信ができていないが、率直な気持ちをお聞きしたい。
森田:KSAT2(ハヤト2)は13Ghz帯という電波を使っているため、アマチュア無線局では受信できず、我々日本の地上局でしか受信できないため機会が限られる。また、最初のパスの角度が5度しかなくて、まず無理と想定していたため落胆はしていない。これからのパスで受信ができると思うので焦りは無い。
 (※夕方に受信が確認された)

信濃毎日:期待は大きいが、成功した段階のメッセージをお聞きしたい。
春日:無事打ち上がって感謝している。約40社に協力していただいた。厳しい要求や日程に応えていただいて、改めて感謝したい。

読売新聞:7大学が試験を受けたが、JAXAとしてのコメントをお聞きしたい。
渡戸:人材の育成も目的だった。若い参加は嬉しいことである。過去、11機が既に上がっているが、そこから大型衛星のメーカーに勤めている方もいる。

共同通信:今日は学生の作った衛星が飛んだが、ねぎらいの言葉をお聞きしたい。
渡戸:相乗りが決まって2年半かかったが、大きなハードルをいくつも乗り越えての成果である。この経験から進んでもらいたい。

共同通信:分離信号は全ての衛星で確認したのか。
渡戸:7機に送ったことを確認している。

共同通信:7機というのは過去最多の相乗り衛星となるのか。
渡戸:いぶき(GOSAT)も7機だったがJAXAの衛星もあり、公募が6機だった。今回は全機が公募である。

時事通信:分離信号は出たが、他の衛星の確認はどうやったか。
渡戸:ロケット搭載カメラで3機を確認。残りは分離しないと電波が出ない。J−PODに入っているので、1機(INVADER)が出ているなら他も出ている。

南日本新聞:超小型衛星は大型衛星より安いが、しかし大学では資金が大変。もし大学と企業が連携した場合で企業色が強い衛星となった場合は、条件は満たせるのか。
渡戸:今の制度では商業衛星ができない。今後、受け入れられるように検討している最中。

NHK:どういった点に気をつけたか、どういった自信があるか。(KSAT2)
森田:地上から出来る限りのことをする。また、しっかり試験を十分行ったので動いているはず。

NVS:ShindaiSatの可視光通信は肉眼で見えるか。
春日:計算では1等星くらいで見える。ただし可視光なので天候に左右される。

フリー大塚:商業目的の超小型衛星も検討しているとのことだが、それは有償なのか。ドニエプルなど他のロケットを参考にするのか。
渡戸:はい、有償で考えている。できるだけ参考にしていきたい。

以上です。

No.1726 :打ち上げ経過記者会見第二部(技術説明) ●添付画像ファイル
投稿日 2014年3月1日(土)22時56分 投稿者 柴田孔明

・打ち上げ経過記者会見第二部(技術説明)
・第二部登壇者
 三菱重工株式会社 防衛・宇宙ドメイン 宇宙事業部 副事業部長 打ち上げ執行責任者 二村 幸基
 宇宙航空研究開発機構 GPM/DPRプロジェクトマネージャ 小嶋 正弘
 アメリカ航空宇宙局 GPMプロジェクトマネージャ Art Azarbarzin
 宇宙航空研究開発機構 鹿児島宇宙センター所長 打上安全管理責任者 長尾 隆治

・GPM主衛星の状態について。Art Azarbarzin
 GPM主衛星は打ち上げから約16分後、ロケットから非常にうまく分離しました。そして衛星のテレメトリを2分後から受信し、26分後に太陽電池パネルが展開し、5分後に太陽の方向を向きました。全てノミナルでオペレートされています。
 今、衛星をチェックしており、数時間でハイゲインアンテナを展開します。ハイゲインアンテナの展開を終えて数日後、GMIのアクティベート、そのあとDPRのアクティベートを行います。そして60日間をかけて衛星をチェックします。


・第二部質疑応答
産経新聞:打ち上げがうまくいったことで、今の気持ちなど感想をお聞きしたい。
Art Azarbarzin:衛星がノミナルでオペレートされており、非常に疲れているがいい気持ちである。
小嶋:オンタイムで打ち上げが行われ、衛星も順調である。いよいよDPRの出番が間近に迫ってきたと、わくわくしている。

毎日新聞:長い期間で地元の協力があったが、されについての思いや印象、感謝などがあればお聞きしたい。
Art Azarbarzin:種子島で4ヶ月をすごし、多くの友人が得られた。レストランやホテル、地域の人達に歓迎してもらえた。友達を残して帰るのが残念である。
小嶋 :多くのNASAの方々が来られたが、歓迎していただいて感謝している。南種子町内に設置されていた歓迎の黄色い旗が印象的でした。

共同通信:3時間ごとの降水データは、今回の主衛星の打ち上げで実現するのか、それともさらに新しい副衛星が必要か。
小嶋:副衛星は既に11機稼働している。十分可能である。もっと上がってくるので、観測頻度が上がる。また、寿命が来る衛星の後継機が来ることで継続した観測が可能。

毎日新聞:昨日の会見で半年後にデータ公開されるとのことだが、予報精度が向上するのはどれくらいになるか。
小嶋:難しい。分野によって違う。データ利用の仕方が定着しているものと、そうでないものがある。台風や洪水などは、実際にデータが得られてからなので、少し時間がかかる。

NVS:先進国は雨量計が数多くあるが、発展途上国は無い。これらの国でデータを役立ててもらうことになるのか。
Art Azarbarzin:GPM計画は全地球を覆うグローバルなプログラム。チームは家族の一員。参加すれば、使うことが出来る。

読売新聞:衛星をチェックアウトしている最中だが、いわゆるクリティカルフェーズのようなものはまだあるのか。
Art Azarbarzin:クリティカルフェーズは過ぎつつあるが、難しいものとして約2時間後にハイゲインアンテナの展開をすることと、2日後にGMIのディッシュの展開が残っている。

共同通信:今回のDPRのデータを解析などで気をつける点は。PRとの違いなど。
井口:Kaバンドのレーダーが加わったが、これは初めてのもので実際に上げてみないと判らない。また、KaとKuのビームがぴったり一致するか判らない。データを見て、これからも改良を行っていく。データ公開は半年後だが、それまでレビューをして妥当性をチェックする。

NVS:海外の衛星で、国内と違った点や課題などはあったか。
二村:結論からすれば違いは無い。言語の違いはあるが、打ち上げサービスでは特段の違いは無い。

SAC:水の災害対策に使われるが、実際のデータで判った場合、すぐ対策ができるか仕組みがあるのか。発展途上国への提供の枠組みなどは。
小嶋:洪水については国土交通省などで実験しているところである。既にTRMMで降水マップを作っており、アジアやアフリカの国々とパイロットプロジェクトを進めている。データ提供だけでなく、それら国々で解析して役立てるようにしている。GPMによって精度が上がるので、途上国でも実用的に使えるようになると思っている。
Art Azarbarzin:たとえば政府が災害管理に使うことができる。TRMMがカバーしていなかったエリアにも提供できる。GPMチームのメンバーになることで参加できる。

No.1725 :打ち上げ経過記者会見機関代表報告 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年3月1日(土)22時55分 投稿者 柴田孔明

・打ち上げ経過記者会見第一部(※機関代表報告)
・登壇者
 三菱重工株式会社 取締役社長 宮永 俊一
 宇宙航空研究開発機構 理事長 奥村 直樹
 文部科学副大臣 櫻田 義孝
 アメリカ航空宇宙局 科学ミッション局地球科学部長 Michael Freilich
 情報通信研究機構 理事長 坂内 正夫
 ※側面列
 文部科学省 磯谷 審議官
 文部科学省 竹内 企画官
 内閣府 前原 参事官
 三菱重工株式会社 淺田 事業部長


・三菱重工株式会社宮永取締役社長の挨拶
 本日(平成26年2月28日)3時37分(JST)に、H-IIAロケット23号機を種子島宇宙センター大型ロケット発射場から打ち上げました。ロケットは正常に飛行を行い、JAXAとNASAが共同開発したGPM主衛星を所定の軌道に投入することに成功しました。GPM主衛星が軌道上での初期機能確認を無事終了し、初期の目的を成功裏に完遂されることを願っております。
 これが当社にとってH-IIAの11回目の打ち上げサービスであり、今回の打ち上げ成功でH-IIAAの連続成功は17機となりました。通算の打ち上げ成功は22機、打ち上げ成功率は95.6%になっています。なお、H-IIBも含めると当社にとって12回目の打ち上げサービスになります。今回の成功で、打ち上げ連続成功は21機となり、通算の打ち上げ成功は26機、成功率は96.3%となります。これからも皆様に安心してH-IIA/Bをご用命頂けるように、100%の成功を目指して細心の注意と最大限の努力を傾注して参ります。今回の打ち上げに多くのご協力と支援をいただいた宇宙航空研究開発機構殿、文部科学省殿、宇宙開発事業部会など関係機関の皆様、パートナー企業の皆様、地元の皆様に心より御礼申し上げます。今後も我が国にとって重要な衛星の打ち上げが予定されています。当社は関係者一同、さらに心を引き締め最善を尽くし、打ち上げ連続成功を続けて参る所存であり、引き続きご支援を賜りたいと思います。本日はありがとうございました。
(※発表文より:ロケット打上げ時の天候は晴れ、北西の風(3.1m/s)、気温14.1度C)

・奥村理事の挨拶
 ただいま三菱重工様より打ち上げ成功の報告を頂きました。この打ち上げに際し、三菱重工様が払われたご努力に厚く御礼申し上げます。NASAとJAXAが共同開発した今回の衛星は我々が打ち上げを担当しており、今回の打ち上げを完遂したことを私達もご報告致します。また、地元自治体と多くの関係機関の皆様のご協力があり、この方々への御礼申し上げます。真夜中にもかかわらず、大勢の皆様が応援してくださったことにも厚く御礼申し上げます。
 今回のGPM主衛星はNASAと日本側の共同開発であり、先のTRMM衛星から観測域と頻度、また雨量の観測精度が上がったことで、大幅な機能向上をもつ衛星であります。国際的な地球観測の枠組みの中で降水に関わる部分で大きな役割を期待されています。日本で開発したDPRは初めて雲を三次元的に観測でき画期的であり、天気予報の精度向上に貢献すると考えます。しかし衛星はこれからが本番であり、NASAと協力しつつ、衛星のチェックアウトを進めて参ります。

・櫻田副大臣の挨拶
 下村文部科学大臣の談話で『基幹ロケットの打ち上げに22機連続で成功したことにつきまして、我が国が有するロケット技術の着実な発展と信頼性の証として、私としても大変喜ばしく思っております。NASAとの国際共同ミッションである衛星は、日米の宇宙協力を象徴するものとして、いっそう発展することを期待しています。衛星がおおいに活躍し、台風の進路予測や洪水予測など、防災対策に貢献できるように、引き続き文部科学省として関係機関とともに引き続き努力してまいります。打ち上げに尽力と支援を頂いた関係機関の皆様に厚く御礼申し上げます』
 私としても打ち上げ成功に立ち会うことができ、大変感激しております。衆議院議員と当選した翌年から15年以上、宇宙開発推進議員連盟の会長を務めており、今回の打ち上げに特に感動しています。今回の成功を機に、日本を元気にするような大きな力となるように、積極的にこれからも取り組んでいく覚悟であります。

・NASA科学ミッション局地球科学部長 Michael Freilich
 最先端の科学・宇宙技術を目の当たりにして光栄に思います。日本と合衆国の長い関係によりこれが可能になりました。両国が成し遂げたことはGPM主衛星で世界に貢献できることです。この国際ミッションにより、画期的で新しいデータが得られます。この惑星の生命を維持する水循環の深い知識が得られます。天気予報をより正確にし、貴重な水資源をより良く管理できるようにするでしょう。GPM主衛星が惑星全体の降雨と降雪の状況を教えてくれます。いつ、どこにどれだけ雨と雪が降るかを知ることによって、地球の天候と気候サイクルをより良く知ることができます。この情報を使うことによって、水資源の管理の向上が出来、また洪水や暴風雪、ハリケーンや台風、干ばつのような世界の異常気象の予測もよりよく出来るようになります。GPM主衛星と副衛星群が全世界の人々の生活を変えます。これらから得られる情報によって、世界の人々に尽くせるようにしたいと思います。
 GPM主衛星は地球科学衛星観測の分野においても一里塚を築き上げました。日本とNASAが主に協力して制作したものですが、他の国のパートナーとも副衛星などで協力していきます。これには地上施設も含まれます。
 GPMのようなミッションは何年にもわたり多くの人が非常なる努力をします。その中から幾人かに特別に謝辞を申し上げたい。アメリカ航空宇宙局GPMプロジェクトマネージャArt Azarbarzinとそれに率いられたGPMプロジェクトチーム、JAXAのGPMプロジェクトチーム、NASA本部GPMプログラムチームのSteven NeeckとRemesh Kakar、米国の産業界のパートナー、降水プロセシングシステムを開発したチーム。最後に今は亡きArthur Hou博士(NASA/米国GPMプロジェクトサイエンティスト)に対して偉業を讃えたいと思います。彼がGPM主衛星の国際協力を作り上げたのです。博士の奥様と子供がこの打ち上げをここで見守ったのです。
 地球気候科学においてNASAの役割は、惑星を眺めるなど視野を拡大すること、専門家のチームを作り上げることで、最新の研究を何十年にも渡って行ったことによるものです。
 GPM主衛星の打ち上げを誇らしく思います。新たな、大きな視点をもつことができ、地球の理解を深め守っていけると思います。ガンバレ、GPM!

 (※Arthur Hou博士について(英文):http://www.nasa.gov/content/goddard/nasas-gpm-mission-project-scientist-passes-away/#.UxHE6vl_uSo)

・情報通信研究機構 理事長 坂内正夫
 私共はGPM主衛星の二周波降水レーダーを開発させていただいた。今回の成功は多くの関係者のご努力ということで敬意を表したい。また関係者として素直に喜びたい。この衛星の成功は二つの大きな意味を持ち、二周波降水レーダーは高精細・三次元で全球の降水分布をとることができる。天気予報の高度化、防災、農業、水問題、環境問題に大きな情報を提供できる。ミッション自身が非常に大きな意味をもっている。二つ目は、日米が協力して打ち上げた。GPM主衛星と副衛星群が連携し、地球的な課題に対して全地球が協力してあたってゆく意味で、画期的な出来事である。私共NICTは、この観測データをしっかりした全地球の降水分布を形成するため、JAXAとNASAと協力し、地球問題に対して貢献していきたい。

・第一部質疑応答より
NHK:GPM主衛星が打ち上げられたが、改めて理事長としてどう受け止めたか。どういった分野で活躍をするかなど、希望があればお聞きしたい。
奥村:このGPM衛星は日米の政府の協力、非常に大きく一段高い枠組みの衛星。順調に動いているようでほっとしている。
 天気予報にも役立つが、90%の観測が可能ということは、地上の生物にとって不可欠な水循環の理解が格段に進むものと期待している。たとえば台風の進路予測においても、今の気象衛星は雲の上しか見えないが、今度の衛星は雲の内部まで見える。より的確な適用が果たせるのではないか。また付け加えると、8衛星のコンステレーションの旗艦であり、大きな国際協力の下で行われている意味も大きいと考える。日本もこの枠組みを利用し、たとえば東南アジアの国々へ防災情報を提供しているが、その活動のいっそうの強化が行えると考える。

南日本新聞:海外の民間衛星を定刻に打ち上げた意義。
宮永:これからも商業衛星打ち上げをやっていきたい。時間に正確に打ち上げられるということは、より安全正確に軌道に乗せられることである。日本の衛星打ち上げビジネスを支えていくメーカーとして、それら技術を伸ばしていきたい。

NHK:日米協力の話があったが、国際宇宙ステーション(ISS)の運用期間の延長があったが、JAXAとして今後の対応をどう考えるか。
奥村:今年1月初めのワシントンの会議において2024年までの延長の提案があった。日本はこれから政府関係者が検討する。今は2020年までの運用を果たす努力をしていく。たとえば我が国のモジュール「きぼう」の効果的な使い方など。現在、若田飛行士がISSに滞在している。これらミッションも正確に果たしていく。日本人宇宙飛行士の活躍にも期待していきたい。
 種子島宇宙センターの宇宙科学技術館をケネディ大使に見ていただいた中で、ISSのモックアップを紹介したが、大使からISSは国際協力の象徴であるという感想を伺っている。

SAC:アメリカではH-IIAより実績の少ないファルコンロケットが既に多くの打ち上げを受注しているが、日本側の対策はあるのか。
宮永:我々の立場からすると、国際競争力を高めていくため、改良と進化をしていく。また、打ち上げの正確さでコストプラスのクオリティを持つように、競争力があるものへと挑戦していく。
櫻田:日米ではISSや探査などで宇宙開発の協力を行っている。この成功を契機として、活動の協力がより発達することを期待する。我が国の自立性を確保するため新型基幹ロケットの開発に着手する。2020年には初号機を上げたい。

No.1724 :打ち上げ経過記者会見よりケネディ駐日米国大使の挨拶 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年3月1日(土)22時53分 投稿者 柴田孔明

2014年2月28日午前3時37分に打ち上げられた、H-IIAロケット23号機の打ち上げ経過記者会見が午前5時20分から開催されました。

・キャロライン・ブービエ・ケネディ駐日米国大使の挨拶
 本日は本当に素晴らしい日を迎えることが出来ました。心からこの日の成功をJAXAの皆様に申し上げたいと思います。本当に目を見張るような打ち上げで、多くのNASAの参加者と共に今日を迎えることが出来て大変インスピレーションを受けています。
 本日のミッションは過去40年に渡り日米が宇宙に対して連携し協力した最新の成果です。また、私個人としても意義深いものでした。父ケネディ大統領は宇宙の研究及び探索が、人々のより良い生活と平和を実現するための力を持っていると信じていたからです。これを実現するために働いた多くの方々と共有できたことを大変光栄に思います。
 
 何人か紹介したいと思います。櫻田義孝文部科学副大臣、奥村直樹JAXA理事長、Michael Freilich NASA科学ミッション局地球科学部長、坂内正夫NICT理事長、宮永俊一三菱重工株式会社取締役社長。おめでとうございます。

No.1723 :打ち上げ画像・広角 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年3月1日(土)02時03分 投稿者 柴田孔明

H-IIAロケット23号機打ち上げ。広角2分開放で撮影。

No.1722 :リモートカメラ画像 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年3月1日(土)02時02分 投稿者 柴田孔明

H-IIAロケット23号機打ち上げ。リモートカメラ画像

No.1721 :打ち上げ画像2 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年3月1日(土)02時00分 投稿者 柴田孔明

H-IIAロケット23号機打ち上げ。

No.1720 :打ち上げ ●添付画像ファイル
投稿日 2014年3月1日(土)01時57分 投稿者 柴田孔明

H-IIAロケット23号機打ち上げ。2014年2月28日午前3時37分(JST)

No.1719 :射点移動の様子 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年2月27日(木)15時32分 投稿者 柴田孔明

2014年2月27日13時4分から13時26分にかけて、H-IIAロケット23号機の射点移動がおこなわれました。

No.1718 :GPM計画利用に関する記者説明会 ●添付画像ファイル
投稿日 2014年2月26日(水)23時37分 投稿者 柴田孔明

第二部、GPM計画利用に関する記者説明会

・登壇者
宇宙航空研究開発機構 地球観測研究センター GPMプログラムサイエンティスト
 沖 理子
NASA/本部 GPMプログラムサイエンティスト
 Remesh Kakar
東京大学/大気海洋研究所 GPMプロジェクトサイエンティスト(JAXA招聘研究員)
 高薮 縁
NASA/ゴダード宇宙飛行センター GPMプロジェクトサイエンティスト
 Gail Skofronick-Jackson

・質疑応答より(一部省略しています)
毎日新聞:DPR(二周波レーダ)のロゴは特徴があるが印象はどうか。ロゴとしてふさわしいか。
沖:筆の感触が出ている。書道をやっていたので大好き。ふさわしい。
高薮:力強く素晴らしく美しい。レーダーは日本が先導しており、らしさが出ている。
Remesh Kakar:センスが良い。もちろんでしょう。
Gail Skofronick-Jackson:非常に素敵である。

NVS:TRMMが健在でPRと今回のDPRは同時観測ができるが、整合性をとるとか比較することはメリットがあるか。TRMMが生きていたのは幸運か。
高薮:その通り。DPRでより精度の高い解析が出来て、TRMMのデータ資産の精度を良くしてゆく計画がある。幸運である。

NVS:異常気象が世界的に問題だが、全球データ蓄積をすることによって政治的アクションに使われる可能性はあるか。
Gail Skofronick-Jackson:データを入手し6ヶ月後にリリースされる。誰でも使える。時々データの修正は行われる。緊急事態の管理において、自治体の担当者が避難計画に使う可能性はある。加えてTRMMの蓄積データにGPMのデータが加わる。それらを使って天候の変化を理解してゆく。水資源の変化を見ることが出来る。
高薮:日本だけでなく国際的に予算が厳しくなっている。人類に役立つ衛星の利用によって地球観測の重要性を示すことが出来る。

時事通信:大雨や洪水などの災害は多くの国が含まれるが、先進国だけでなく他の多くの国に警告を発することができるのではないか、そういった仕組みはあるか。
高薮:TRMMでも国際的に発信されている。準リアルタイムに発信している。日本の急流河川は短くて難しいが、大きい河川で精度が良くなれば利用が期待される。

SAC:GPMの計画の起源と経緯について。
沖:TRMMの観測が非常にうまくいった。しかし衛星1機では雨の観測の頻度が不足する。数年後、次世代の降水観測をどうするか、主としてアメリカから副衛星のアイディアが出て、その組み合わせで次世代機が出た。国際的な協力ではSteven Neeck氏が頑張られた。日米を軸として、第三国が覚え書きを交わすことで推進してきた。要となるのはGPMのデータ交換が肝となる。
Remesh Kakar:この構想は随分昔からゴダードの研究者の間で考えられてきた。毎月、緯度5度で観測してきた。続いて他の衛星を横断的に利用できたらより良くなると考えた。TRMMで第一歩、GPMで次の段階となる。最初はささやかな一歩だったが、大きく発達してきた。

NVS:GPM主衛星は副衛星と軌道がクロスすることが重要か。
沖:はい、そうです。

NVS:GPMで観測できない極域の観測はどうするか。
高薮:主衛星は65度までだが、副衛星が極を観測できる。主衛星も65度まで観測できるので、現在より良くなる。

共同通信:4時間の観測幅は詰められるか。
沖:4時間は全球の合成マップ作製を指し、GPM主衛星データは1時間程で降りてくる。副衛星と計算も含めて計4時間。計算時間はあまりかかっていないので短縮は期待できない。別の出し方なら早くなる。ただし気象庁にはレベル1のデータが提供されるので、1時間から3時間で出ることもある。

同:今回の衛星で能力が上がった部分について。
Gail Skofronick-Jackson:GMIの能力は上がっている。副衛星群のコンフィグレーションが各機で違うので、ゴダードで考えたのは補正を行うこと。マイクロ放射計はTRMMより性能が高くなっている。弱い雨や降雪のデータも得ることができるようになった。

NVS:GPMの次世代計画はあるか。
Gail Skofronick-Jackson:このGPM計画の後としてはアメリカでは考えている。
沖:JAXAでも内部的検討と、NASAのサイエンティストレベルでのディスカッションを行っている。

以上です。