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宇宙作家クラブのメンバーによる取材活動の様子をリアルタイムでお届けします。
<画像付き>  <テキストのみ>  <過去ログ>

No.1571 :初参加の感想文
投稿日 2012年5月17日(木)13時59分 投稿者 たまきひさお

機体移動見学のプレスツアー。天気も良かったし世界一美しい宇宙基地を実感しました。
これでヤシの木が左右に倒れればなぁ。


No.1570 :H-IIAロケット21号機の射点移動
投稿日 2012年5月17日(木)13時54分 投稿者 柴田孔明

H-IIAロケット21号機は、2012年5月17日12時30分よりVABから第1射点に移動しました。これから打ち上げに向けた作業が行われます。なお、今回は第2段が白く塗装されており、フェアリングと一体化しているように見えます。


No.1569 :認定証授与式
投稿日 2012年5月17日(木)10時33分 投稿者 たまきひさお

全国から公募されたGCOM-Wの名付け親に認定された小林恵さん。応募総数20998件、「しずく」提案者1392名の中から抽選で選定された。


No.1568 :恒例の規制看板
投稿日 2012年5月16日(水)16時21分 投稿者 柴田孔明

いつもの打ち上げに関する看板が設置されています。今回はロケットの射点移動が日中で、打ち上げが夜になります。


No.1567 :H-IIAロケット21号機打ち上げ前(Y−1)ブリーフィング
投稿日 2012年5月16日(水)16時05分 投稿者 柴田孔明

2012年5月16日13時30分よりH-IIAロケット21号機の打ち上げ前(Y−1)プレスブリーフィングが開催された。

登壇者 左側より
三菱重工業株式会社 MILSETグループ長 並河達夫
宇宙航空研究開発機構 GCOMプロジェクトマネージャ 中川敬三
宇宙航空研究開発機構 射場技術開発室長 川上道生

配付資料読み上げ
並河 H-IIAロケット21号機の準備状況と気象情報について。
 ・H-IIAロケット21号機の射場作業を平成24年4月9日より開始。
 ・ロケット、衛星系等、全系の準備が整っていることを5月13日までに最終確認し、発射整備作業を5月14日より開始。
 ・打ち上げ予定日:平成24年5月18日(金)
 ・打ち上げ予定時間帯:午前1時39分〜午前1時42分(日本標準時)
 ・打ち上げ予備期間:平成24年5月19日(土)〜平成24年6月30日(土)
 ※打ち上げ時間帯は打ち上げ日毎に設定されます。

中川 第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)の準備状況と予定について。
 ・5月8日までに衛星/フェアリングとロケットを結合。
 ・X−10.5時間 衛星電源をON(外部電源)。
 ・X−15分 衛星内部電源(バッテリ)に切りかえ。
 ・X−0(1:39頃) 打ち上げ

質疑応答

鹿児島テレビ:打ち上げへの意気込みをお聞きしたい。
並河:毎号機、なるべく良い天気で打ち上げたいと思っているが、いまのところ予報は問題ない。隊員の士気も高まっている。民営化後ではデュアル(主衛星が複数)は初めてで、初の海外商業衛星である。必ず成功させたい。
中川:この衛星の開発に5年をかけたが、私はプロジェクトの立ち上げから関わったので足かけ6年くらい費やしている。非常に楽しみにしている。自分のやってきた成果を目の前で見てみたい。
川上:最近は年に数機ずつ打ち上げているが、決して慣れることなく気を引き締めて確実に打ち上げていきたい。

朝日新聞:KOMPSAT-3としずく(GCOM-W1)の分離確認の違いをお聞きしたい。
並河:配付資料の付録にあるが、KOMPSAT-3は打ち上げ後十数分後にグアム局で確認できる。GCOM-W1はグアム局では受信できない。第2段ロケットが地球を1周した後にダウンロードして確認をする。記者会見がいつもより若干遅れる(約3時間後)のはそのためである。
 なお、衛星の分離だけは確認できるかもしれない。

西日本新聞:小型衛星の分離確認はどうするのか。
並河:ロケットの機体側のメモリに記録し、2段目が地球を一周した時にダウンロードする。

東京会場
時事通信:物理データ提供は1年後なのか。
中川:気象庁から要望があるのは輝度温度(L1プロダクト)なので8ヶ月後である。

筑波会場
※なし

種子島会場
読売新聞:衛星分離後の動作などの発表はどうなるか。
並河:KOMPSAT-3は軌道投入までの確認。以後は韓国側で行うと思いますが確認します。
中川:しずくについては、JAXAの会見とネットで発表する。SDS-4もJAXAから。小型副衛星は打ち上げ後の初期はJAXAで、その後は大学から発表があります。

産経新聞:衛星分離の判断はロケット側で行うのか。打ち上げ後にKOMPSAT-3の関係者は会見に参加するのか。
並河:地上局で追跡しなくてもプログラムで実行される。衛星側の分離信号はパース局で受信できる。打ち上げ後の会見には韓国の方も登壇予定です。

毎日新聞:デュアルミッションは民間移管後では初だが、これより前は何であったか。
並河:前回は12号機である。なお、5号機と6号機も同様である。毎号、6号機の失敗をふまえて確認し、機器の信頼性を高めている。今号がデュアルミッションだからといって特別な事は無い。
 (※H-IIAの5号機、6号機、12号機は全て情報収集衛星の打ち上げ)

東京会場
時事通信:機体のカメラはどこにあるか。
並河:衛星分離の画像は見える予定。主要な分離(SRB等)も確認できるカメラがある。

筑波会場
NVS:今回の21号機の第2段は高度化の改修がされているが、他に変更点はあるか。
並河:前回からの大きい変更は無いが、通信機などが新しいものに変更された。

種子島会場
NVS:しずくのA−Train投入に二ヶ月かける理由は何か。
中川:二ヶ月は長く感じられると思うが、初期に20キロ程度下に投入するのは、ロケット側に誤差が出た場合に軌道がA−Trainを横切らないようにするため。相対位置関係がまずいと、アクア(NASA)を追い越して、もう一周必要になってしまう。 ポイントに入れるためには必要な時間である。

鹿児島テレビ:海外(韓国)の衛星が入るが、建前上は衛星の中身は不明だが、この警備状況で十分か。国内の情報収集衛星(IGS)は国から警備の要請があるが、海外衛星の場合はどうか。
川上:通常と変わらない。現状で十分と考えている。なお、言語などは気を遣っている。

以上です。


No.1566 :出荷を待つH-IIB・F3 ●添付画像ファイル
投稿日 2012年3月8日(木)22時22分 投稿者 柴田孔明

H-IIB・F3は、3月14日に種子島に向けて出荷される予定です。今年の夏に打ち上げが予定されていますが、その前にH-IIA・F21の打ち上げがあります。

※工場内にはH-IIAの21と22号機もありました。H-IIA・F21については2段目がこれまでと異なります。

No.1565 :H-IIBの2段目 ●添付画像ファイル
投稿日 2012年3月8日(木)22時11分 投稿者 柴田孔明

2段目はH-IIAと同じで、エンジンもLE-5Bが1基。

No.1564 :エンジン ●添付画像ファイル
投稿日 2012年3月8日(木)22時09分 投稿者 柴田孔明

H-IIBロケットのメインエンジンLE-7Aが2基。
(※SRB-Aはまだ取り付けられていません)

No.1563 :H-IIB・F3 ●添付画像ファイル
投稿日 2012年3月8日(木)22時06分 投稿者 柴田孔明

1段目の先端部。

No.1562 :H-IIB・F3機体 ●添付画像ファイル
投稿日 2012年3月8日(木)22時04分 投稿者 柴田孔明

中央のオレンジ色の機体が、今年夏に打ち上げ予定のH2Bロケット3号機の1段目。

No.1561 :H-IIBロケット3号機のコア機体公開 ●添付画像ファイル
投稿日 2012年3月8日(木)22時02分 投稿者 柴田孔明

2012年3月8日14時より、H-IIBロケット3号機のコア機体公開と概要説明が三菱重工株式会社 名古屋航空宇宙システム製作所飛島工場で行われました。
(※一部敬称を略させていただきました。)

登壇者
宇宙航空研究開発機構 H-IIBロケットプロジェクトチーム
宇治野 巧 プロジェクトマネージャ
三菱重工業株式会社 宇宙事業部
秋山 勝彦 H-IIA/H-IIBロケットプロジェクトマネージャ

・飛行計画
 H-IIB・F3は、打ち上げ後まもなく機体のピッチ面を方位角108.5度へ向けた後、所定の飛行計画に従って太平洋上を飛行する。その後、固体ロケットブースタ、衛星フェアリング、第1段を分離する。引き続いて、第2段エンジンの燃焼後に所定の軌道上で「こうのとり」3号機を分離する。この後、主ミッション終了後のロケット第2段について、南太平洋上へ制御落下実験を行う。
(※「こうのとり」:宇宙ステーション補給機:HTV:H-II Transfer Vehicle)

・特記事項
 1.H-IIAロケットで開発し、H-IIBロケットに使用しているアビオニクス機器の内部で使用している部品が枯渇したことを受け、再開発を実施。H-IIB・F3から適用する。
 (※第2段誘導制御計算機、第2段慣性センサユニット、第2段アクチュエータコントローラ、第1段誘導制御計算機、データ収集装置、テレメータ送信機、搭載カメラ、搭載ソフトウェア)

 2.H-IIB・F2の打ち上げにおいて、第2段機体の制御落下実験を実施し、実験は成功した。H-IIB・F3においても、再現性も含むデータ取得のための実験として実施する。

 3.H-IIB開発で極低温環境下でのデータ取得およびインターフェース確認を行うと共に、H-IIB・TF1/F2により、安定した打ち上げ基盤が構築できたため、H-IIB・F3以降は原則としてF-0(極低温点検)は実施しないこととした。

・進捗および今後の計画
 ・全段機能試験(MCO) MHI飛島工場で完了
 ・出荷準備      MHI飛島工場で実施中
 ・機体工場出荷    3/14予定
 ・射場整備作業(種子島宇宙センター)
  ・機体VOS    H-IIA・F21前に実施
  (VOS:Vehicle On Stand:ロケットの射点据え付け)
  ※H-IIA・F21射場整備作業期間中は一時休止
  ・機体整備・機能点検 H-IIA・F21打ち上げ後再開
  ・電磁適合性試験  ※再開発アビオニクス機器対応として実施
 ・打ち上げ      今年夏頃

質疑応答

・中日新聞
 H-IIB・F3とH-IIA・F21の打ち上げスケジュール。H-IIB・F3の改良点。今後のJAXAから三菱重工へのH-IIB事業委託について。
・宇治野・H-IIB・F3夏期ということで7〜9月で関係機関と調整中。改良点はアビオニクスの再開発があったが、これはH-IIAも含めての話である。またH-IIB・F2で発生したストラットのねじれ対策をしてH-IIA(F19)で確認済みだが、H-IIBとしては初めてとなる。
H-IIBの民営化(委託)については調整中。3号機の成功後に確認したい。
H-IIA・F21はH-IIB・F3の前に打ち上げ予定だが、また調整中である。

CBC・今回の単体での開発費はいくらか。H-IIBは1年ごとの打ち上げ方針だったが今後はどうなるか。
宇治野・今回は140億くらいだと思う(*)。今回はアビオニクスの再開発があるので、前回と少し違う。
1年で1回の打ち上げ予定だが、HTVのミッションは荷物の調整と、国際的な輸送機の調整がある。取り決めにより決まった打ち上げ回数はあるが、今後増やしていくかどうかは調整で決まってゆく。
H-IIB向けの大型衛星につては構想・検討段階である。具体的な計画にはなっていない。
(*初号機の製造から打ち上げで147億円。極低温点検(F-0)無しの今回で140億円)

読売新聞・H-IIB・F4の打ち上げ予定時期はいつか。2号機からのコストの増減。民営化の背景と目的、三菱重工のメリットは何があるか。
秋山・4号機は調整中。1年に1回の予定であり再来年度(来年)。
民営化のメリットは、三菱重工から顧客に対して提案できるミッションのバリエーションが増える。
宇治野・コストは基本的には大きく変わっていない。

朝日新聞・再開発アビオニクスは全体の何パーセントか。今回の再開発で次の枯渇までどれくらい持つのか。極低温点検(F0)削除の効果は何か。
宇治野・再開発のアビオニクスは、ほぼ全部である。ただしスケジュールがきついので、今回のH-IIB・F3で確認せず、後続のH-IIAで確認するものもある。枯渇に対しては20機前後に対応できるように(商社に)部品を買って保管してもらい、再購入して対応している。これから部品が枯渇したら再開発となるが、20機はロケットの性能やコストで方向性を見直す機会ともなる。
再開発はロケットの設計変更無しにできるようにしているが、改良もしている。
極低温点検(F-0)削除で7億円の削減ができる。

日本経済新聞・H-IIBの民営化によって海外からの受注で何が期待できるか。三菱電機の指名停止による影響はあるか。
秋山・民営化のH-IIAの202型と204型の2種だが、これを上回る能力のH-IIBを加えることで顧客にいろいろな対応ができると提案できるメリットがある。
宇治野・指名停止の影響は担当部署が違うのでここでは答えられない。

SAC浜田・制御落下の意義と、正確な落下位置を教えていただきたい。
宇治野・自然落下でも人身に与えるリスクは低いが、制御落下でさらに安全性を高めることができる。また実験をすることで機体が分解する高度などが判ると、安全範囲の設定がより詳しくできる。技術を発展していくことは大きな意義がある。
落下位置は南緯50〜53度前後、東経180〜250度くらい。どの高度で壊れるかなど判っていないので、非常に広い範囲を想定している。南極に近いので被害は無いと予想される。

朝日新聞・三菱電機の指名停止は担当範囲内で影響はあったか。昨今の円高によるビジネスへの影響。海外調達の部品は何パーセントくらいか。
宇治野・三菱電気の関係だが、今のところ我々のプロジェクトには影響は出ていない。
国産化率は92%。第2段液酸タンク、液水タンクのドームなどは海外調達。H-IIAと同じ。
秋山・円高は厳しい状況。ロケットだけでなくパッケージで売り込んでいきたい。

日刊工業新聞・H-IIBの国内需要は何かあるか。
秋山・HTV以外で具体化しているものは今のところ無い。

大塚・H-IIBは商業打ち上げで大型衛星を打ち上げるメリットがあるとの話があったが、今の感触など。
秋山・どういった形がいいのか検討中である。

大塚・4号機からJAXAから三菱に移管するのか。
秋山・まだ調整中との認識である。

NVS・H-IIAの新型2段はH-IIBに搭載するのか。
宇治野・H-IIAの高度化(衛星の推進薬節約など)はJAXAが取り組んでいるが、H-IIBにもメリットがある。ただし現在のHTVの打ち上げでは今のところ必要が無い。一般の人工衛星打ち上げで適用すればメリットがある。

以上です。

No.1560 :写真のみ再掲載 ●添付画像ファイル
投稿日 2012年1月27日(金)22時04分 投稿者 柴田孔明

星出宇宙飛行士と小型衛星放出機構
※写真が出なかったので再掲載

No.1559 :星出宇宙飛行士と小型衛星放出機構
投稿日 2012年1月27日(金)22時02分 投稿者 柴田孔明

2012年1月25日午前から、筑波宇宙センターにて星出宇宙飛行士による会見と小型衛星放出機構の報道公開が行われました。
写真は放出機構を説明する星出彰彦宇宙飛行士(手前)。小型衛星放出機構は平成24年度にHTV3(こうのとり3号機)で打ち上げ予定で、ソユーズでISSに向かう星出宇宙飛行士(ISS第32次〜第33次の長期滞在)と宇宙で再会することになります。

No.1558 :格納されたランチャ ●添付画像ファイル
投稿日 2012年1月12日(木)16時02分 投稿者 柴田孔明

S-520-26号機を打ち上げた後、KSドーム内に格納されたランチャ。各部にまだ打ち上げの跡が残されていて、独特のにおいも強いです。
(※打ち上げは、角度の関係でKSドームの外で行われました)

今回の主な取材は以上です。

No.1557 :S-520-26号機 打ち上げ後記者会見 ●添付画像ファイル
投稿日 2012年1月12日(木)15時46分 投稿者 柴田孔明

2012年1月12日午前5時51分(JST)に打ち上げられた観測ロケットS-520-26号機の記者会見です。
※一部敬称を略させていただきました。

・登壇者
石井信明 宇宙科学研究所 宇宙航行システム研究系 教授 観測ロケット実験室長
阿部琢美 宇宙科学研究所 宇宙プラズマ研究系 准教授 観測ロケット実験主任
吉田裕二 宇宙科学研究所 観測ロケット実験室 副室長 保安主任

・資料読み上げ・阿部
 『宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、熱圏中性大気とプラズマの結合過程解明を目的とした観測ロケットS-520-26号機を平成24年1月12日05時51分00秒(日本標準時)に、内之浦宇宙空間観測所から上下角72.5度で打ち上げました。
 ロケットの飛翔は正常で、計画どおり発射後56秒に開頭が行われ、58秒に観測を開始しました。ロケットは、発射後57.5秒にNEIプローブ伸展、58秒にEFDリボンアンテナ伸展開始、58.5秒にFLPプローブ伸展、61秒にIRM伸展、66秒にEFDインフレータブルチューブアンテナ伸展開始、278秒に最高高度298kmに達した後、リチウム放出器に点火、リチウム蒸気を放出し、内之浦南東海上に落下しました。
 搭載観測装置の一つ(イオン質量エネルギー分析器)は所定の観測ができませんでしたが、インピーダンスプローブ、ラングミューアプローブ、ビーコン送信機、電場計測器、磁場計測器、太陽センサは、上昇時下降時を通じて正常な観測を行いました。ロケットから放出されたリチウムガスによる赤色雲は、内之浦、宿毛、室戸の各地上観測点で約30分間観測されました。
 ロケットに搭載されたビーコン送信機からの電波は6箇所の地上観測点にて正常に受信されました。今回取得されたデータを用いて、詳細な解析が今後実施されます。

 なお、今回の観測ロケットでは、平成23年12月19日に打ち上げたS-310-40号機と同様のロケットの点火や管制及び機体計測などを行う新開発の統合型搭載機体管制装置(統合型アビオニクス)を搭載し、その飛翔試験も兼ねて実験を実施しました。この機能も正常で、今後打ち上げる観測ロケットに使用されるこのシステムの健全性を確認することができました。

 光学班は発射後44秒までロケットを追跡しました。
 本日の天候は晴、地上風は北西の風2.7m/秒、気温 1.2℃でした。

 これをもちまして、宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所の平成23年度第二次観測ロケット実験は終了しました。関係各方面のご協力に感謝いたします。』

(※以上は発表資料より。http://www.jaxa.jp/press/2012/01/20120112_s-520-26_j.html )

・写真説明(JAXAの発表か、先に掲示板に掲載したものを参照)
 画像について、内之浦と室戸で撮影したもの。地平線(水平線の)上の赤っぽいものは朝焼けで、その上にある赤い線の輪のようなものがリチウムの発光である。本来はロケットの軌道に沿って線状に現れるが、その後風にリチウム雲が流される。風が一様なら糸状のまま横に動いていくだけだが、上と下で風が別の方向に吹いているため、糸の形が崩れてゆく。今朝の風が狭い高度差で大きく異なっていたようである。その結果、左右に広がったと思われる。また、ロケットの軌道が下がっていく中で、遠くに行くほど同じ時間での角度変化が小さくなってゆく。輪の上の方は手前で、輪の下のものは後ろの低い高度で光っている。広がりの狭い輪に見えるが、仰角が浅いためそのように見えたと思われる。室戸の6時11分の写真では輪が小さいが、内之浦の写真の16分ではかなり広がっているのが判る。これから高度によって別の向きの風が吹いていたのではないか。
 なお、リチウム雲の画像はJAXA、高知工科大学、北海道大学の提供となっています。


・質疑応答
※一部省略しています。

・実験は成功か。
阿部・成功である。

・イオン質量エネルギー分析器で所定の観測ができなかったというのは、データが全く取得できていないのか。
阿部・観測データは取得できているが期待したものではないという意味。これからこのデータの意味を解析したい。

・観測機器は正常だったのか。
阿部・そうである。

・肉眼で宇宙花火が見えなかった理由は何か。
阿部・想定してい時刻より遅れてリチウムが出た。低い高度でリチウムが出たため仰角が小さく、火山灰などで減光し見えなかった可能性がある。赤い光なので特に減光が大きかったかもしれない。当初の想定より暗く、人の目には厳しかった。特殊なバンドパスフィルタを装着したカメラでは見えていた。
(※報道関係者だけでなく、打ち上げ関係者も最初はリチウムが出なかったのではないかと思った程、予想よりも発光が暗かった)

・発光が暗かった原因は大気の状態によるものか。装置は予定通りの動作を行った事になるのか。
阿部・今のところ装置は正常であると思われる。特殊フィルタを装着したカメラのモニタで発光を発見したが、これも予想より下に見えた。

・リチウムのガスを放出した時刻は予定通りか。
石井・計画値より遅れているが、原因は現在調査中。点火時刻(放出予定5秒前)はタイマー設定のため予定通りであった。 発光が始まった画像はまだ出ていない。3地点の画像から割り出したい。

・3回のリチウム放出予定だったが、この画像はそれが撮れているのか。
阿部・我々も知りたいところだが、画像解析を待っているところ。提供した画像では輪っかがひとつに見えるが2回分が繋がっているかもしれない。

・3年前の実験では滴のようだったが、今回輪っかのようになったのは何故か。
阿部・前回は高度が高いため密度が低く、拡散が早くて滴のように見えた。今回は低い高度なので拡散はあまりしないが背景の風で流された。

・今回取得した実験データは良質であったのか。
阿部・リチウムの発光画像は、高度によって非常に極端な速度差のある画像で面白い。電場データも正常に取得できているため、中性大気との比較ができる。

・画像のリチウム放出は何回目のものか判らないか。
阿部・まだわからない。画像は放出から時間が経過しており不明である。

・発光はいつから始まり、どれくらい続いたか。
阿部・午前6時前くらいに発光が始まって、1回の放出による発光が30分くらい続いた。

・ロケットの飛翔時間と着水位置は。
石井・打ち上げ後543秒で着水。600キロ先の南東海上である。

・公開された内之浦からの画角はどの程度か。
阿部・30度から40度ぐらい。南東方向である。

・リチウムの放出が遅れた時間はどれくらいか。
阿部・点火から5秒後の予定が10秒以上になった。正確にはまだ出ていないが十数秒の範囲である。

・飛行した軌道は予定通りか。
石井・頂点が10キロ程度高いが誤差の範囲であり、ほぼ予定通りである。

・リチウムの雲が輪になった原因は何か。風向きが時間によって変化したのか。
阿部・時間ではなく、高度によって風の向きが違うためである。

・昨年9月にアメリカが行った昼間の実験では発光雲が確認できなかったが、その実験結果を受けて改良などはしたのか。
阿部・本来は夕方(日本)→明け方(日本)→昼(アメリカ)の順番を予定していたが、今回の日本の実験が遅れた。昼のリチウム雲の実験は難しい。飛行機からの観測例はあるが、地上からは失敗している。ただしアメリカの実験で観測できなかったのは、実験方法ではなくアメリカのロケット特有の原因ではないかと思われている。装置はほぼ同じ。

・今後、日本は昼間の実験観測にトライするのか。
阿部・いずれはそうしたい。

・トレイル(リチウムの光跡)が広がらなかった原因は何か。
阿部・拡散速度の違いである。高空は大気分子の密度が低いため衝突が発生しにくく、拡散しやすい。低空では密度が高くて衝突が多く拡散しにくい。

・リチウム雲が前回と形状が違っていた理由は何か。
阿部・今回は風が強かった。
石井・夏と冬では風が全然違う。

・5年前との高度の違いはどれくらいか。
阿部・今回のリチウムが光っているのは高度100kmで、5年前の写真は高度200kmほどある。拡散の速度も相当違う。

・観測が出来なかった部分があるが、成功でいいのか。
阿部・成功で良い。

・一般の見学地では見えなくて残念という声が多くあった。
阿部・西日本の各地でカメラを向けていた方々には申し訳なかったが、科学的には貴重なデータが得られた。

・発光雲の大きさはどの程度か。
阿部・計算すれば出る。今は計算していない。

・今後のロケットによる観測計画はどうなっているか。
阿部・今年の夏にS-520-27号機を計画している。これもリチウム放出器を搭載する。ただし、真夜中の実験で月光を利用するため、もともと肉眼では観測が難しい。

 (※太陽光などを反射するのではなく、反応して発光する物質を使った実験計画があります。これは肉眼で見える可能性があります。ロケットはS-310を使用予定で、準備状況にもよりますがS-520-27と同日もあり得るようです。またS-310を使い物体を放出する実験がもう一つあります)

・宇宙花火を高知方面から見ると方角はどちらになるか。
阿部・四国の東部からは南の方向で、紀伊半島からは南南西となる。

以上です。

No.1556 :リチウムガスの赤色雲・内之浦 ●添付画像ファイル
投稿日 2012年1月12日(木)15時41分 投稿者 柴田孔明

内之浦で撮影された画像。
JAXA、高知工科大学、北海道大学提供

これらはリチウムの光を特殊なフィルタを装着したカメラで撮影しています。会見でも肉眼では見えなかったとのこと。

No.1555 :リチウムガスの赤色雲・室戸 ●添付画像ファイル
投稿日 2012年1月12日(木)15時37分 投稿者 柴田孔明

室戸で撮影された画像。
JAXA、高知工科大学、北海道大学提供

No.1554 :打ち上げ画像2 ●添付画像ファイル
投稿日 2012年1月12日(木)06時51分 投稿者 柴田孔明

広角で撮影したもの。30秒開放。
(撮影:柴田)

No.1553 :S-520-26号機打ち上げ ●添付画像ファイル
投稿日 2012年1月12日(木)06時48分 投稿者 柴田孔明

観測ロケットS-520-26号機は、2012年1月12日午前5時51分(JST)に打ち上げられました。
画像提供:JAXA

No.1552 :観測ロケットS−520−26の打ち上げ日
投稿日 2012年1月11日(水)07時10分 投稿者 柴田孔明

観測ロケットS−520−26打ち上げ予定日は1月12日午前5時51分(JST)となりました。光学観測点が変更され、冬の気象条件でもある程度見えやすい場所になりました。

No.1551 :小型実証衛星4型(SDS−4) ●添付画像ファイル
投稿日 2012年1月11日(水)07時02分 投稿者 柴田孔明

小型実証衛星4型(SDS−4)には、衛星搭載船舶自動識別実験(SPAISE)、平板型ヒートパイプの軌道上性能評価(FOX)、THERMEを用いた熱制御材実証実験(IST)、水晶発振式微小天秤(QCM)が搭載されています。
重量50kg、一辺が50cmと小型の衛星ですが三軸制御です。このためかなり小型のリアクションホイールが搭載されています。これも性能が実証できれば今後の利用が広がるでしょう。

衛星搭載船舶自動識別実験は、地上で受信できない位置にいる船舶のAIS(船舶自動識別装置)を衛星で受信し、全球での船舶の航行情報を得ることが可能となるもので、今回は機器の性能や混信状況などを評価することになります。外側の棒状のものがアンテナで、軌道上で展開します。
小さくて白い四角いものは衛星用のアンテナやGPSアンテナです。
平板型ヒートパイプの軌道上性能評価は、年々高密度・高機能化して高発熱になる衛星機器を、狭いところから平板で薄いもので放熱する新しい機器の実験です。太陽電池パネルの関係もあり外側からは見えませんでした。
THERMEを用いた熱制御材実証実験は新しい熱制御材が、軌道上で太陽光を受けてどう変化するかの実証試験です。まだ実験前なので熱制御材の名称を明らかにできないそうです。
水晶発振式微小天秤はコンタミ(ゴミの付着等)のデータを得るためのものです。今回の公開でコンタミが増えたかどうかは不明ですが、取材参加者は防塵服などを着用しています。

No.1550 :第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM−W1) ●添付画像ファイル
投稿日 2012年1月11日(水)06時54分 投稿者 柴田孔明

第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM−W1)はNASA主導の軌道(A-Train)に投入され、Aqua、CloudSat、CALIPSO、Auraと一緒に周回することになります。このため約10分以内に異なる衛星で同じ地点を観測することが可能となります。
GCOM−W1で観測される物理量(分解能)は、「積算水蒸気量(15km)」、「積算雲水量(15km)」、「降水量(15km)」、「海面水温(50km)」、「海面風速(15km)」、「海氷密接度(15km)」、「積雪深(30km)」、「土壌水分量(50km)」があります。

「みどり2」の高性能マイクロ波放射計(AMSR)と、「Aqua」の同改良型(AMSR−E)をさらに改良したAMSR−2を搭載し、これの回転走査部が外見上の特徴となっています。特にセンサユニットは1.5秒で1回転のペースで地表を円弧状に走査し、1回の走査で約1450kmもの幅を観測できます。これにより2日で地球の99%の場所を昼夜1回ずつ観測可能とのことです。回転部があることからベアリングの寿命が問題になりますが、前の「Aqua」では2002年5月の打ち上げから2011年10月まで運用が行われていました。
改良点としては、アンテナの大型化により精度が上がっているのと、電波利用の増加によって従来の周波数で干渉が増えたことから7.3GHz帯チャンネルを追加したことなどがあります。

No.1549 :「しずく」「SDS−4」報道公開 ●添付画像ファイル
投稿日 2012年1月11日(水)06時50分 投稿者 柴田孔明

2012年1月10日午後より、第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM−W1)および、小型実証衛星4型(SDS−4)の報道公開と概要説明が行われました。
写真はGCOM−W1(しずく)の模型を使い概要説明を行う中川敬三GCOMプロジェクトマネージャーで、後方はこのあとSDS−4の概要説明を行った平子敬一JAXA宇宙実証研究共同センター長です。

GCOM−W1はマイクロ波放射計を搭載し、水・エネルギー循環に関わる観測を行います。
※開発中のGCOM−C1は多波長光学放射計を搭載することになります。
SDS−4は新規技術の機器・部品を事前に宇宙で実証するための衛星で、短期間・低コストで開発されています。
平成24年度の早い頃に打ち上げ予定で、時間帯は午前1時半頃となります。
※フェアリング上段に搭載予定の海外衛星が遅れており、平成23年度中の予定から同24年度に変更されています。


質疑応答から

・それぞれの予算、抱負など。
中川・GCOM−W1は衛星開発に180億円。私の抱負としては、今の気候変動に使われる衛星データは研究用途しかない。衛星のデータが社会に定着するようにしたい。
平子・SDS−4はプロジェクト費用として3億円、ミッション機器は1.2億円。

・A−Trainという名称から、電車ならチケットが必要だが、これに払った費用は。また、参加によるメリットは何か。
中川・もともとA−Trainの軌道に参加が予定された計画なので、これの追加費用は算出していない。NASAから招待される側なので参加無料のようなもの。これまでやったことがないので、近接した衛星のコンステレーション運用を経験できるメリットがある。また、同じ軌道の衛星を使ってる研究者がGCOM−W1のデータも使い出し、利用が世界に広がる。

毎日・一般社会に広く利用が定着するというが、利用が広がるメリットは。打ち上げ時期の早い時期とはいつかを具体的に。
中川・漁業・気象・農業・医療などで活用されてきている。異業種に使われることでまた様々な業種に広がる。
打ち上げ時期は、早い時期というのは難しいが、夏より前に打ち上げたい。

※衛星公開の現場で随時質問ができるため、会見場での質疑応答は以上となっています。

No.1548 :打ち上げ延期
投稿日 2011年12月27日(火)06時04分 投稿者 柴田孔明

2011年12月27日午前5時47分を予定していた観測ロケットS−520−26号機の打ち上げは、観測条件が整わなかったため延期しました。新たな打ち上げ日は未定ですが、2012年1月8日以降となります。

宇宙作家クラブの観測ロケット取材班も、いったん引き上げます。

No.1547 :S-520-26打ち上げ予定日
投稿日 2011年12月24日(土)15時04分 投稿者 柴田孔明

観測ロケットS-520-26号機の打ち上げ予定日は、2011年12月27日午前5時47分(JST)となりました。

尚、天候などによっては延期の可能性があります。

No.1546 :リチウムの放出口 ●添付画像ファイル
投稿日 2011年12月23日(金)20時50分 投稿者 柴田孔明

中央の穴がリチウムの放出口。120度ずらして合計3カ所あります。今回の打ち上げは明け方のため、発光を観測できる時間が数分と短いことが予想されているので、放出後は素早く観測する必要があります。

No.1545 :S-520-26機体その2 ●添付画像ファイル
投稿日 2011年12月23日(金)20時40分 投稿者 柴田孔明

人との対比。先日のS-310-40よりもだいぶ大きいです。

No.1544 :公開された機体 ●添付画像ファイル
投稿日 2011年12月23日(金)20時35分 投稿者 柴田孔明

公開されたS-520-26号機。今回はKSドームの外から発射されます。