宇宙作家クラブ
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No.1447 :カプセル回収結果報告 ●添付画像ファイル
投稿日 2010年6月15日(火)02時04分 投稿者 柴田孔明

2010年6月14日20時10分 カプセル回収結果報告
(※敬称を略させていただきます)
画像はJAXA提供

主会場 ウーメラプレスセンター(中継)

長谷川 義幸 執行役
國中 均   月・惑星探査プログラムグループはやぶさプロジェクトチーム教授
西田 信一郎 月・惑星探査プログラムグループ研究開発室 室長

相模原キャンパス

川口 純一郎 プロジェクトマネージャー

ウーメラから
長谷川
今日の主要な作業(現地時間)
8時24分にヘリ離陸。現地の人に確認と許可をもらう。
(※アボリジニの聖地のため)
12時48分にRCC(現地本部)から回収のためにヘリを離陸させた。
13時23分に着陸地点から500メートル付近に着陸。
カプセルとパラシュートの回収に入る。
16時38分にカプセル回収完了。併せて周辺土壌を識別のために採取。
17時30分にRCCに到着。
コンテナをクリーンルームに17時40分に搬入。
明日以降、クリーンルーム内の作業を開始する。

2枚のヒートシールドは13時45分頃にもう一機のヘリが探索のため離陸。
14時30分に確認開始。16時24分に確認完了。
回収は明日以降である。

国中
ヘリ2機は、シコルスキー76とベル412。
シコルスキーに地元地権者(アボリジニ)を乗せ、着陸の承諾を得た。
砂埃でカプセルが汚染されるのを防ぐため500m離れた場所を選定した。
12時30分から回収班がベル412でピストン輸送。
内訳は豪州空軍リーダー、国中、豪州検疫官、カプセル技術2名、科学2名、国際的科学者1名、カメラクルー2名。
リチウム電池・火工品に対する防具とカプセルの防爆コンテナを持ち込んでいる。

平行してシコルスキー76でヒートシールド探索。
風向きから事前に計算し、カプセルから5キロ程度離れた場所で捜索した。
ジグザグ飛行後すぐホバリングをする事を2回繰り返した。
その後高度をとって通信で呼びかけてきて、発見したの報告を受けた。
その後シコルスキーは位置を記録し、写真を撮って帰投。
モジュールの回収作業開始。
爆発性のものが残る可能性があり、また宇宙物質による汚染を検査するため、耐爆性の安全着を着て行っている。また豪州の検疫官が立ち会っている。

状況としては、カプセルは反転して地面に落ちていた。
パラシュートは結合された状態だった。ピンは抜けていたが、外部から力が加わると外れるものはそのままであった。よって位置は変わっていない。風は殆ど吹いていなかったことが判った。このため引きずられてはいない事が判る。

この後、写真とムービーで記録を開始。
現状の記録後、カプセルをプラケースに収め、ヒートシーラーで密封した後、耐爆性のコンテナに入れて閉めた。その後ショック対策のケースに入れヘリに積んだ。

また着陸点の土壌も回収した。カプセルから漏れていても選り分けられる。
これは地球物質の指標となるが、カプセルに損傷は確認されていない。
この後、検疫官は薬剤による化学滅菌の有無は必要ないと判断。
カプセルをヘリに収容。RCCに輸送し、クリーンルームに保管。
明日まで誰もさわれないように封印作業を行っている。

明日は午前からヒートシールドを回収。ベル412で行う。
午後にはモジュールから火工品の取り外しを行う。

今後、気密性ケースに入れ窒素でパージし、チャーター機で輸送します。

質疑応答・ウーメラより

読売新聞
空輸は明日なのか?

空輸は明日ではない。明日はヒートシールドの回収等まで行う。
輸送作業は17日以降。

NHK
カプセル回収が予定通りだった感想を。
また燃えるはやぶさを見た感想は。

西田
事前に準備を行ってきたが、完璧な突入・着陸・回収ができた。大変感謝している。
はやぶさの発光は室内でに居て見ていない。ビデオで確認した。
火球が出るのは当然の事であった。
ただビーコンが出るかは際どいため心配した。ビーコン発信開始の26分頃までが永遠に感じられた。ビーコンの方向のロックオンは予想のど真ん中であった。

不明
カプセルの状態を確認した感想。

非常に綺麗であった。安全の許可が出て接近すると本体が見えたが、カプセルコンテナの蓋には断熱材が残っていたため背面への熱入力が殆ど無かったと判断できた。本体とのアンビリカルも、切断した電線が溶けずそのまま残っていた。凄いものを見たと思った。

朝日新聞
カプセルが新品同様だが、どう思うか。

帰ってきたのは40センチ程度だが至極当然にできた。
だが膨大な準備と協力、声援、支援と理解を得ている。
宇宙経由の輸出入は誰もやったことがない。
法律的に新世界であった。今の法律に合わないと駄目になってしまう。
(※音声が途切れて聞き取れない部分がありました)

毎日新聞
イオンエンジンへの感想

凸凹はあったが、よく帰ってきたなと思った。
エンジニアの立場としては、もう一周しても良かったなと思っている。
行けるところまでやってみたい。

問・
こんなに見事な美しい最後だったが、これを想像していたのか。

西田
見ていないので後で確認するが、何の由来の光かを確認している。
分光観測をしているので判ると思う。
はやぶさは強運だった。晴れはあの日だけ。
いつもは必ずどこかが曇りや雨だった。

不明
カプセルがひっくり返ったのは何故か。

落ちてきてぶつかって跳ねたと思われる。

不明
カプセルの落ちた場所はどんなところか。

大変平たい場所。雨が降ると水浸しになると思われる。

質疑応答・相模原へ

日本経済新聞
カプセルに損傷は無く良好であるのか。

損傷は無い。コンテナのシールは均一のクリアランスを保っている。
加熱を受けた兆候は無い。

テレビ朝日
カプセルの中身の結果はいつ頃か。
また、事業仕分けについてはどう思うか。

川口・蓋開けに2週間程度。中身ははっきりした物があれば一月だが、微粒子が想定されるので半年以上かかる。
川口・管総理から電話をいただいた。大変な成果で称えたい。良かったと評価を受けており、次世代につなげることが大事だとおっしゃっていた。
いいものを抽出するのも仕分けである。後継機をぜひ立ち上げていただきたい。
川口・余談たが運用エリアの扉が閉まって部屋の電気が消えていた。通信途絶よりもっと大きな暗転。後継者を養わないとぷっつり消えてしまう例である。
きちんとした世代交代が行われなければ大変な損失となる。

東京新聞
イオンエンジンは木星行きが目標だが、手応えはあったか。

宇宙技術はエンジンだけでは完成しない。
海外のように原子力電池ではなく、日本は太陽電池となるため、大容量のパネルやセール技術のシェイプアップが必要。糸口はつかんだ。
川口・イカロスがやっている。

共同通信
公開写真の撮影時間と、何をやっているか教えて欲しい。

カプセルのみの写真は着地状況。誰も触れていない。ひっくり返っている。15時20分に撮影。
パラシュートのライザが繋がったままに見える。アンカーは抜けていない。

プロテクタをつけて観察する写真。ここでひっくり返した。15時31分。
未発火が無く、火工品が作動済みであることを確認。
これはJAXA職員と製造関係者である。

接近して窺っている写真である。15時36分。

不明
どうやって壊れた際の対策を事前に想定したのか

虚仮の一念である。
往復航行を実証するため工夫した。
逆に3年間伸びて猶予ができたと考えている。
往路の2年は忙しく大変苦しかった。その調子で戻ってきたら苦しかったと計画で判っていた。
尚、更に3年は部品劣化で無理だっただろう。

NHK
薬材滅菌の想定は何に対してか、誰の心配か、薬剤の種類は何か。
輸入はオーストラリアから日本という形になるのか。

科学的には信憑性は無いが、宇宙細菌や宇宙生物に対応するための滅菌。
コスパー(COSPAR)によるとイトカワはS型で認定されているため、持ち帰りは問題ない。
化学滅菌は更に万が一を手順化したもの。
オーストラリア指定の薬剤。ベルコン(?)
科学サンプルとして認識され科学免税となる。
川口・コスパー(COSPAR)はS型とC型小惑星は科学観測以上のシールは必要ない。後はオーストラリア政府がどう思うかである。

日経
火薬は何のためか。リチウムイオン電池は何のためか。

火薬はヒートシールド分離とパラシュートのためと、着地した時のパラシュート分離の4個。
リチウムイオン電池はコンピュータ駆動、火薬発火、ビーコンの電源。

不明
はやぶさとの最後の通信はどういったものか。はやぶさ、ご苦労様とは打っていないのか(笑)。
キセノン残量はどれくらいか。

川口・レーザー高度計の機能確認の指令、カメラ画像の再生指令、ただし途中で切れた。10時28分30秒。
 (※補足・最後のコマンドはテレメトリ切り替え。22時25分30秒に送ったが見えなくなった)
ぜひ打ちたかった。その上、復唱してほしかったが余裕は無かった

国中・キセノンは約20キロ残っていた。

不明
カプセル振って音かしなかったか?。

時間も無く、高い品質維持のためもあり、何もしていない。

不明
理想的に進み、結果として不要だった準備へのねぎらいは何かあるか。

ビーコンが出たので、流星の航跡観測による軌道計測は行わなかった。
持ち帰ってデータの整合性を進めたい。
川口・順調で私も豪州行きが無くなった(笑)。

不明
発光が明るかった原因は何か。

川口・マイナス4〜5等の予測はカプセルのもの。大きい本体は面積も大きい。
西田・明るく見えたのは探査機本体である。等級は測光データはまだ出ていない。
   自分の影ができるほど、半月くらいの明るさであった。ウーメラからも少し見えた。

以上です。


No.1446 :回収作業完了
投稿日 2010年6月14日(月)17時24分 投稿者 柴田孔明

カプセル回収作業のリリースが出ました。ただRCCに到着したが、まだクリーンルームには入っていない模様。現段階でカプセルは破損していない模様とのこと。

No.1445 :記者会見(一部抜粋)
投稿日 2010年6月14日(月)16時25分 投稿者 柴田孔明

2010年6月14日14時カプセル回収状況記者会見
(※一部敬称を略させていただいています)

主会場 ウーメラプレスセンター(中継)

長谷川 義幸 執行役
西田 信一郎 JSPEC研究開発室長

相模原キャンパス

川口 純一郎 プロジェクトマネージャー


ウーメラから
着陸候補地点特定のためにヘリが飛んだのが6月14日8時24分(現地時間)。
回収のためのフライトは同日12時48分(同)出発、13時23分(同)に到着。
ネットに掲載したカプセルの画像は赤外線で撮影したもの。
今連絡が入り、ヒートシールドを発見できた。14時頃。
カプセル落下地点はGlendamboとCooperPedyの間。
ほぼ予想通り。

カプセル回収のヘリは一度に全員が乗れないので往復して送っている。
本日夕方に持ち帰ってRCCに搬入する予定。
ヒートシールドは回収方法を検討中。(※明日以降に回収)

質疑応答・ウーメラから
(※名前の記載が無いものはウーメラで回答)

読売新聞
回収ヘリには何人乗れるのか。

ヘリは6〜7人乗りで一度に4人くらいしか運べない。
全行程で3往復することになる。
サンプルが判る方などを乗せていく。
トータルでのべ16人。

共同通信
カプセルの回収方法は。

まず衝撃でリークがないか確認し、割れていたら土壌ごと回収する。
コンテナに封印し、RCCに入れて二次処置をする。

毎日新聞
順調だったが、どのように感じたか

川口・理想的に進んだ。信じられない気持ちである。
想定通りの加速度でパラシュートが開いた。
ビーコンが出続けていたのでダメージも無いと思われる。
ヒートシールドが近くで見つかったので風も弱かったのだろう。
かなり良好であると思っている。

不明
早ければ17日に発送するのか。
どれくらいで結果が出るか。

17日にオーストラリアを発送、18日に搬入予定。
川口・理想的なら一月程度で内容物の確認がとれるが、打ち上げ時に含まれた微粒子との選別が必要で、数ヶ月かかる。

不明
オーストラリア側が熱心だったが、彼等の感想はどんな感じか。

テストレンジだから厳しかったのは確かだが、気配りもあり親切であった。
オーストラリア国民もとてもわくわくしていた。政府の方も宇宙・科学技術に関して上を目指したいという考えがあった。

質疑応答・相模原から
読売新聞
ヘリはどこからカプセルの場所に飛ぶのか。

飛び立つ地点はRCC(現地本部)から。1時間弱で現地に着く。
3往復で完了する予定。

産経新聞
カプセルの状況について

まだ情報が来ていません。

共同通信
ヒートシールドは日本に戻るのか

ヒートシールドも当然日本に戻る。
戻す時期は検討しなければならない。

日本経済新聞
コンテナはどういったものか。

川口・コンテナは窒素ガスで封入する。コンテナはリチウムや火工品が入ったままでも航空機で輸送できる特殊なもの。ただ実際には火工品は発火済みでありリチウムは取り除く予定。そのためにIHIの要員がいる。

不明
発見までの心境はどんなものだったのか。
地球からの微粒子の混入は完全に防げなかったのか。

ヘリで探しに行ったが最初はヒートシールドを発見できなかった。燃料切れだった。
計算で落下地点を割り出す事を専門グループがやっていた。
川口・打ち上げ時にクリーンでやっているが完全にはできない。そのため事前にダストを採取しておいた。微粒子なので手間がかかるが、同様にスターダストでも行っている。今回、スターダストの経験が生きる。

東京新聞
火球が予想以上に明るく見えた原因は何か。

確かに異常に明るかったが、個人的意見では何らかの推進剤が残っていたのかと感じている。草木に影ができるほどだった。
川口・私的見解が全て誤っている可能性もあるので差し控えたい。

No.1444 :回収記者会見の後で ●添付画像ファイル
投稿日 2010年6月14日(月)15時10分 投稿者 柴田孔明

MV5の性能計算書表紙に使われたパロディラベル(リニューアル版)を本物に貼ったものと一緒に。


No.1443 :回収作業開始
投稿日 2010年6月14日(月)12時42分 投稿者 柴田孔明

JAXAより「カプセル本体の回収作業を開始した」との連絡がありました。

No.1442 :管制室にて ●添付画像ファイル
投稿日 2010年6月14日(月)07時12分 投稿者 柴田孔明

会見で川口プロマネから出た神頼みがこれかな。
管制室で撮影。


No.1441 :はやぶさの撮影した地球 ●添付画像ファイル
投稿日 2010年6月14日(月)07時00分 投稿者 柴田孔明

はやぶさラストショット
(C)JAXA


No.1440 :再突入記者会見 ●添付画像ファイル
投稿日 2010年6月14日(月)06時59分 投稿者 柴田孔明

5月14日0時より行われた再突入に関する記者会見
(※敬称を略させていただきます)

相模原
川口淳一郎プロジェクトマネージャ

※ウーメラからの生中継あり
長谷川、西田

川口プロマネ
本日、NASAの支援を受け、昨夜からはやぶさの最後の運用を行ってきた。
カプセルを分離する姿勢の制御、カプセルの中のパラメータを設定し、時間はかかったがなんとか夜8時に分離することが出来た。
7年間も宇宙空間に晒された一次電池や火工品は問題なく動作した。
カプセルの分離はドップラー計測、探査機の速度変化、片側40度くらいの大きな姿勢変化があり確認できた。
その後の探査機の運用は、カメラで地球を撮像した他、いくつかの機器の動作確認を行った。
夜10時28分頃、内之浦局から地平線・水平線に隠れたことで電波の途絶となり交信の終了を迎えた。
打ち上げから7年間に及ぶ、はやぶさの最後だった。
その後、オーストラリアに最終落下点の情報を伝えた。
再突入が計画通り行われ、
日本時間22時52分頃、最大発光を迎えた。
高度200キロメートルは22時51分頃。
各種メデイアとボランティアによる中継が行われた。
現地でかなりの方々が再突入を確認できた。
23時少し前、ビーコン発信が確認された。
23時7〜8分頃、ビーコン途絶で着地が確認された。
23時20分にヘリが離陸し、ビーコンを確認。
現地からの情報ではヘリがカプセルを目視確認した。
夜間なので回収は行わずGPSを記録し、明朝から回収が始まる。
カプセル分離後の地球撮像は辛うじて白黒のカメラで撮影できた。
カラー撮影は出来なかった。
概要は以上です。

現地オーストラリアより
※30分時差あり。

長谷川・西田
現地時間23時21分頃にファイアーボール(※火球)を1〜2分確認できた。
探査機が後ろについてきたので途中で二つに分かれた。
現地時間23時26分頃ビーコンを確認。4局全てで受信確認できた。
風がなかったこともあり、ほぼ予報の真ん中の位置。
パラシュート展開は軍のレーダーで確認できた。
23時20分にヘリ離陸、ビーコン確認している。
ヘリは投光によりカプセルを視認している。
以上です。


質疑応答
NHK
着地は何時だったのか。目視確認は行ったのか。

川口・着地がいつかを特定するのは難しい。(※見えないためと思われる)
仰角が低くなって途切れた後。恐らく23時7〜8分頃。
長谷川・ライトを当てて目視で確認しています。

読売新聞
7年間を成功で終えた感想は。

川口・まず申し上げたいのは、これらは諸先輩が築いた宇宙開発技術・科学の上に成り立っている。
我々は、その中でたまたまこの任務についている。
まず諸先輩にお祝いが向けられるべきだろう。
声援を受けてここまでやってこられた。はやぶさにも助けられた。
チームの皆が献身的だった。

共同通信
当初、欧米でも実現していない先進技術を組み合わせたことをやると言っていたが。

川口・本当に幸運だった。背伸びした計画だったが挑戦しないと裾が広がらない。

毎日新聞
今まではやぶさはトラブルが多くあったが、今日に限って非常に順調だった。これについてどう思われるか。

川口・その通りだった。今日までずっと指令を健気にこなしてくれた。
今日もカプセルのために犠牲になって身をもって成し遂げさせた。

東京新聞
ミッションの達成で見えたこと。
はやぶさに願いは?

川口・あらためて申し上げるまでもないが、太陽系の大航海時代を開いた。
プロジェクトが大きな自信と希望を与えた。次の探査のガイドラインを与えることができた。
はやぶさには声もない。7年間というものは、もう自分の子供みたいなもの。
さっきまで運用していたのだが、明日からは無いというのが受け入れられない。
プロジェクトの皆がそう思っているだろう。

不明
世の中に影響を与えたことについて。
今まで大変だったこと。

川口・パブリックビューイングには出ていないが沢山の人に来ていただいてありがたい。
自信と希望が伝わったとしたら、プロジェクトの面々も願っていたこと。
次の世代を育てるのが大事。
プロジェクトが始まって15年。小学生なら就職してしまう、娘も大学生になるほど。

一番大変だったのは、2つある。
ひとつは、通信が途絶し、2ヶ月近く非常に苦しい運用をした。殆どプロジェクトが終わりかけた。
二つ目は、イオンエンジンが寿命を迎えたとき。

日本経済新聞
世界初の快挙だが、日本企業の高い技術について。
はやぶさは130億円だが、他の国の惑星探査より安くて成果が出ている。これは何故か。

川口・我が国の技術は潜在的に高い。
もっと自信を持って良いが、なかなか場が与えられていない。今後もっと進められるのでは。
ローコストの件は、率直に言って冗長性の無い計画はうまく転がる方が珍しい。
節約して成果を出せというのは無理がある。然るべき投資をしなければならない。
はやぶさが出来たからといってローコストを保証するのは誤り。

フリー今村
計画当初ははやぶさに対してドライだったが、最近の心境の変化はどういったものか。

川口・行方不明になった時、運用をオカルトやサイコロを転がしている訳では無く科学的にやっているが、あるところの先から判らない世界があった。
行方不明のときから神頼みをやっている。5年分ある。神懸かり的に困難を乗り越えてきている。
イオンエンジンの復旧は神懸かり的で、とても超えられなさそうな事を超えてきた。
今でもこの会見を開けることが夢のようだ。
6月で使命を全うして無くなってしまうという事から印象として強くなった。

不明
今回の経験を受けて、今後に伝えたいこと。

次の世代が担うしかない。自分はあと7〜8年あるが惑星探査は完結しない。次を立ち上げるのが最後の仕事だろう。
挑戦することにためらいを持たないでほしい、これだけは言っておきたい。
今日ではやぶさは終わるが、技術の風化と拡散が始まっている。伝承する機会がもう失われているかもしれない。
これを理解してもらい、将来につなげるミッションを立ち上げる必要がある。

不明
はやぶさ2を実現するためには。

川口・まず皆さんに応援ありがとうという機会を設けたい。

不明
はやぶさ2だが、アメリカも小惑星探査に力を入れている。こちらの意気込みは?

川口・意気込みはもう強い、としか言いようがない。
アメリカの計画は、はやぶさが火をつけた。
身を引くような宇宙機関はあってはならないと声を大にして言いたい。

赤旗新聞
今後はどういったミッションを立ち上げるか、またプライベートでは何をやりたいか。

川口・もし自分に時間があるなら、もっと違うこと。秘密です(笑)。
打ち上げ前から含めて8年間、休日らしい休日が無かった。少し充電したい。具体的には差し控えたい。

※ここでオーストラリアから、ヘリでの目視確認時間が入る。
現地時間14日12時26分、日本時間13日23時56分です。

フリー
88万人への報告は。(※ターゲットマーカー搭載の名前)
南アフリカの川口さんについて。

川口・88万人の人に、全ての方にミッションが完遂できたと報告したい。
W杯についてだと思いますが、決してあきらめるな(笑)。

産経新聞
はやぶさの経験から学ぶもの。

川口・最後まであきらめないことである。
どうやってうまくいっているのかと聞かれるが、私自身はそういうことはない。
チームの一人一人がとても高いモチベーションを持っている。
良い提案を積極的に取り入れている。
みんな執念深いのだろう。

不明
ヘリは何機か。
ビーコンは何キロ範囲か。

オーストラリア・ヘリは1機、ビーコンは1キロメートル程度の精度。


No.1439 :いろいろ確認中
投稿日 2010年6月13日(日)23時08分 投稿者 柴田孔明

オーストラリアのJAXAチームから発光が見えたと連絡がありました!
ビーコンも確認しています。

※重くて掲載できなくなっています。申し訳ない。

No.1438 :写真撮影
投稿日 2010年6月13日(日)22時52分 投稿者 柴田孔明

撮れなかったと発表されていた写真撮影が1枚成功していたと訂正発表がありました。途中で通信が切れたそうです。地球が写っているそうです。

No.1437 :はやぶさ
投稿日 2010年6月13日(日)22時40分 投稿者 柴田孔明

22時28分30秒にはやぶさの電波受信完了。
ありがとう、お疲れ様でした。
今、管制室では花束贈呈をおこなっています。

管制室は余韻に浸っているとのこと。

今、ビーコン待ちです。

※通信状況が悪いので重複投稿があるかもしれません。

No.1436 :受信終了
投稿日 2010年6月13日(日)22時30分 投稿者 柴田孔明

管制室で拍手。はやぶさのデータを最後まで受信し終わりました。

No.1435 :ブラックアウトまであと少し
投稿日 2010年6月13日(日)22時28分 投稿者 柴田孔明

はやぶさは地球に近づいている。
地球の影に入ると電力発生ができない。
こうなると何も出来なくなる。
それが22時45分。

尚、22時35分までは内之浦で通信。
そのあとはDSNを使う。

No.1434 :JAXA提供画像3 ●添付画像ファイル
投稿日 2010年6月13日(日)22時21分 投稿者 柴田孔明

リハーサル風景(C)JAXA
※画像が無かったので再掲載


No.1433 :JAXA提供画像3
投稿日 2010年6月13日(日)22時19分 投稿者 柴田孔明

リハーサル風景(C)JAXA