宇宙作家クラブ
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No.335 :プログレスM-44打ち上げ他
投稿日 2001年2月26日(月)22時09分 投稿者 江藤 巌

・プログレスM-44打ち上げ
 ロシアは2月26日のモスクワ時間午前11時過ぎに、バイコヌール宇宙基地(カザフスタン共和国内)からプログレスM-44無人補給船を打ち上げた。
プログレスM-44は28日に国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングして、水や食料など約2.5トンの補給物資を届けることになっている。食料の中には新鮮な果物や野菜なども含まれている。
RKKエネルギヤ
CNN
SpaceDaily

・H-2の7号機は科学博物館に展示
 打ち上げ中止後処遇の決まっていなかった宇宙開発事業団(NASDA)のH-2ロケット7号機(H-2-7F)は、国立科学博物館に展示されることがほぼ決まった。
H-2ロケットは1994年にデビューして、1997年までに5回の打ち上げに成功した。しかし1998年の6回目(H-2-5F)、1999年の7回目(最終生産機H-2-8F)と連続して打ち上げに失敗したため、NASDAではH-2シリーズ最後の打ち上げとなるはずだった通算7号機の製作を中止して、改良型のH-2Aの開発に全力を注ぐことにした。H-2Aは今年の夏に1号機が打ち上げられることになっている。
 H-2-7Fは、三菱重工行名古屋航空宇宙システム製作所(名航)においてほぼ完成しており、その行き所が注目されていたが、国立科学博物館が引き取って展示することでこのほど話がまとまったものである。ただしH-2ロケットは全高が50mもあり、どこにどのような形で展示するかはまだ決まってはいない。
 なおNASDAのロケットは製造順に番号が与えられるので、打ち上げの順番と製造番号が合わないことがある。

・神舟2号が軌道変換
 本体が回収された後も軌道上に残されて飛行を続けている中国の神舟2号の軌道モジュールが、2月20日に二度目の軌道変換を行った。軌道モジュールの軌道は近地点375kmX遠地点391kmから、389kmX403kmへと上昇した。
 中国の宇宙関係者は、神舟2号で行われた科学実験の一部を明らかにした。それによれば神舟2号では半導体や金属の結晶成長実験が行われ、また猿、犬、兎それぞれ1匹を含む25種類の生物標本が搭載され、回収されたという。
Go Taikonauts!ニュース
SpaceDaily

No.334 :ソユース移し替えに成功他
投稿日 2001年2月25日(日)15時23分 投稿者 江藤 巌

・ソユースのドッキング位置変更に成功
 国際宇宙ステーション(ISS)の第一次遠征隊3人は、彼等がバイコヌール基地(カザフスタン共和国)から乗って来たソユースTM-31有人宇宙機を、ISSの別のドッキング口に移し替えるのに成功した。
 ソユースTM-31の機長ユーリー・ギジェンコ空軍大佐とエンジニアのセルゲイ・クリカリョフ(以上ロシア)、遠征隊指揮官のウィリアム・シェパード海軍大佐(アメリカ)の3人は、ISSのズヴェズダー・モジュールと結合しているTM-31に乗り込んでアメリカ東部標準時24日0508(日本時間1908)にISSから離れ、約30分掛けてISSの下側に回り込んでザリャー・モジュールの地球側のドッキング口にソユースTM-31を再ドッキングさせた。
これはズヴェズダーのドッキング口をプログレスM-44無人補給船のドッキング用に開放するためで、ISSに物資を補給するプログレスM-44は2月26日にバイコヌールから打ち上げられて、28日にISSと自動でドッキングする予定である。
 ソユースTM-31移し替え前のISSの姿。画面一番上側の小さな宇宙機がソユースTM-31で、その手前がズヴェズダー・モジュール。ソユースTM-31が再ドッキングしたザリャー・モジュールは中央部にある。
 シェパード等第一次遠征隊は軌道滞在117日目を迎えている。
NASAニュース・リリース
CNN
SpaceDaily

・NASAの有人計画リストラ
 NASA(米航空宇宙局)で有人宇宙飛行計画を中心に大規模なリストラが行われそうである。先に報じたジョンスン宇宙センター(JSC)のジョージ・アビー所長更迭も、このリストラの一環と考えられる。
 ISS計画のコストが見積もりを40億ドルも超過していることが最近明らかになったが、ホワイトハウスではNASAの予算を増額する意志はなく、従来の予算枠内でやりくりするようNASAに申し渡している。NASAの年間予算は、ここ3、4年間130数億ドルの規模で推移している
 ゴールディン長官は人員解雇は行わないと述べているが、「機能的・地理的統合を進めねばならない」として、複数のセンターで重複して進められている有人宇宙計画関連の研究を集約する必要を語っている。
 またゴールディン長官は自身の去就について、ブッシュ大統領に対して自ら長官職辞任を申し出るつもりはなく、後任の長官が決まったら辞職するまでだと述べている。
Space.com

・LE-7A認定型エンジン技術データ取得試験2回目
 H-2Aロケットの第1段のLE-7Aの認定型エンジンを用いた技術データ取得燃焼試験の第2回目が、2月23日に田代燃焼試験場で行われて、計画通りの50秒の燃焼に成功した。
第2回LE-7Aエンジン技術データ取得試験結果(田代試験場)
H-2A最新情報

No.333 :NASAの陰の帝王アビー更迭?
投稿日 2001年2月24日(土)15時06分 投稿者 江藤 巌

NASA(米航空宇宙局)のダニエル・ゴールディン長官は、ジョンスン宇宙センター(JSC)のジョージ・W・S・アビー所長を、NASA本部の国際問題担当上級アシスタントに任じた。これはアビーの失脚の第一歩とも見られ、早くも歓迎の声が上がっている。しかしゴールディン長官自身が近くG・W・ブッシュ大統領によって更迭されるのは確実と見られており、この時期のアビーの所長更迭の意図はいまひとつ不明である。
 ジョージ・アビーは、これまで密かにNASAの陰の権力者と呼ばれ、「キング・ジョージ」また「NASAのラスプーチン」などと揶揄されて来た。アビーは宇宙飛行士の乗員任命を一手に引き受け、それを足掛かりに有人宇宙飛行計画ひいてはNASA全体に権力の編み目を張り巡らしているとも言われる。
また彼はNASA全職員の人事ファイルを手にしているとも言われ、伝説的なFBI(連邦捜査局)長官エドガー・フーヴァーにも例えられる。
その隠然たる勢力は、ブライアン・バロウ「ドラゴンフライ」(筑摩書房)上巻の第2章「NASAを牛耳る男」に詳しく描かれている。
 アビーは米海軍兵学校(アナポリス)卒業後空軍のパイロットとなり、空軍の宇宙計画担当者としてNASAと関係を持った。アポロ1の火災事故(1967年1月)後の処理で事務能力を認められて、同年4月に空軍を退役してNASAのJSC(当時は有人宇宙飛行センター)入りし、1969年には同センター所長付き技術補佐官に就任、1976年には宇宙飛行士や飛行管制官の上に立つJSC飛行運用部長に出世した。1985年には飛行要員運用部長となり、1988年から5年間の本部勤めのあと、1994年にJSCの副所長に任命され、1996年にJSC所長に昇格している。
 アビーの後任のJSC所長が決まるまで、現ステニス宇宙センター所長のロイ・エステスがJSCの所長代行を務める。
NASAプレス・リリース
Space.com

No.332 :タイタニックの次は宇宙?
投稿日 2001年2月23日(金)10時53分 投稿者 江藤 巌

・キャメロン監督宇宙を目指す
 「ターミネーター」(1984)、「ターミネーター2」(1991)、「エイリアン2」(1986)、「アビス」(1989)、「殺人魚フライングキラー(1981)その他のヒット作で知られるアカデミー受賞映画監督ジェイムズ・キャメロンが、国際宇宙ステーション(ISS)を舞台に映画を撮影する構想を明らかにした。キャメロン監督はロシアと計画について話し合っているところで、彼自身が宇宙に旅立ちたい願望を表明している。
ただしこの計画に非常に金が掛かることは監督自身も承知しており、商業的にペイする見通しが立たねば実行には踏み切らないと言う。
BBC News

・NASA新長官に元下院議員?
 NASA(米航空宇宙局)の長官候補として、また新たな名が浮かんできた。
現在G・W・ブッシュ大統領の科学技術方面の顧問を務めるロバート・S”ボブ”ウォーカーで、1976年以来20年間にわたって共和党の下院議員を務め、科学委員会の議長でもあった。政界から引退後はワシントンのロビー会社ウェクスラー・グループ会長兼CEOに就任している。
ウォーカー元議員は大統領選挙の前からブッシュ候補の科学技術政策の顧問となっていたが、当人は科学者あるいは技術者としての教育を受けてはいない。

スペースシャトル・アトランティス号STS-98/国際宇宙ステーション組立ミッション(5A))の運用結果について(報告)

No.331 :ISSのソユースドッキング位置移動へ他
投稿日 2001年2月22日(木)14時32分 投稿者 江藤

・ISS乗員がソユースTM-31のドッキング位置移動へ
 国際宇宙ステーション(ISS)の第一次遠征隊の3人の宇宙飛行士は、2月24日に現在ドッキングしているソユースTM-31に乗って一時的にISSを離れる。
これは現在ソユースTM-31がドッキングしているズヴェズダー・モジュールのドッキング口を、2月末打ち上げ予定のプログレス無人補給船のドッキング用に空けるためで、ソユースTM-31はISSを半周してザリャー・モジュールの下側(地球側)のドッキング口に再ドッキングすることになる。
ソユースTM-31のISS一時離脱はアメリカ東部標準時24日午前5時8分に行われ、NASAテレビジョンでも中継される。ドッキング口の移動には30分ほど掛かる。
NASAニュース・リリース

・アトランティスKSC入りは3月1日予定
 21日にカリフォーニア州のエドワーズ空軍基地に着陸したスペースシャトル・オービターOV-104アトランティスは、ボーイング747改造のシャトル輸送機(SCA)に搭載されて、2月28日にエドワーズを飛び立って翌日にはケネディ宇宙センター(KSC)に戻ることになる。
これに先だってカリフォーニア州のパームデイルのボーイング社工場で改修中だったオービターOV-102コロンビアが、別のSCAに乗せられて25日にKSC入りすることになっている。
アトランティス(STS-98/フライト5A)の宇宙飛行士達は、すでにジョンスン宇宙センター(JSC)に戻っている。
FLORIDA TODAY
Space.com

・ロシアがスウェーデン衛星を打ち上げ
 ロシアは2月20日午前11時48分(モスクワ時間)に極東のスヴォボードニィ基地から、スウェーデンのオーディン1衛星を打ち上げて高度626kmの太陽同期軌道に乗せた。
打ち上げに使われたスタールト1は、ロシア軍のトーポリ(SS-25)ICBM(大陸間弾道ミサイル)を衛星打ち上げ用にに転用したロケットである。
アムール川流域のスヴォボードニィ基地(GIK-2)からのスタールト1の打ち上げはこれで四度目で、打ち上げは戦略ロケット軍が実施した。
オーディン1スウェーデン宇宙公社(SSC)の科学衛星で、発射質量は242kgになる。
SSCニュース・リリース
SpaceDaily
CNN

・ロシア議会がミール廃棄反対決議
 ロシアの連邦下院は2月21日、ミール宇宙ステーションの廃棄に反対する決議を298対3の賛成圧倒多数で可決した。ただし決議には政府に対する拘束力はない。決議は、ロシアの威信と安全保障の観点からミールを廃棄すべきではないと主張している。
ロシア共産党のゲンナジー・ジュガノフ書記長も、ミール廃棄の決定を現政府の弱腰と無責任の現れと非難している。
 これに対してロシア航空宇宙庁(RKA)のユーリ・コプチョフ長官と、RSCエネルギヤのユーリ・セミョーノフ総裁は、ともに政府のミール廃棄の決定を擁護する発言を行っている。
SpaceDaily
CNN
Space.com
Space.com

No.330 :アトランティスがエドワーズ基地に着陸
投稿日 2001年2月21日(水)08時59分 投稿者 江藤 巌

 スペースシャトル・アトランティスはSTS-98/ISSフライト5Aを終えて、アメリカ東部標準時20日午後3時33分(日本時間21日午前5時33分)に、カリフォーニア州のエドワーズ空軍基地に着陸した。
 アトランティスのコックレル機長ら5人の乗員は、国際宇宙ステーション(ISS)にアメリカの研究棟”デスティニー”を取り付ける重要なミッションに成功した。飛行時間は予定より2日間長い12日21時間21分だった。
 次回のシャトルの飛行はオービター・ディスカヴァリーによるSTS-102ISSフライト5A.1で、いまのところ3月8日の打ち上げが予定されている。フライト5A.1ではアメリカ人二人(1名は女性)、ロシア人一人からなる第二次遠征隊(Expedition Two Crew)がISSに送り込まれ、交代に現在の第一次遠征隊が地上に戻ってくる。
NASAステイタス・リポート
FLORIDA TODAYミッション速報

No.329 :アトランティスはエドワーズ着陸へ
投稿日 2001年2月21日(水)01時36分 投稿者 江藤 巌

 ケネディ宇宙センター(KSC)は依然として厚い雲に覆われ、20日午後の着陸予定はキャンセルされた。
NASAでは飛行をさらに1日延長するよりは、カリフォーニア州のエドワーズ基地(EAFB)に降ろすことに決めたようだ。
 EAFBに降りる場合には2回のチャンスがあり、202周目の帰還の場合は軌道離脱が1427時(0427時)、着陸が1533時(0533時)。203周目だと軌道離脱1604時(0604時)、着陸1709時(0709時)になる。
 また第二の代替着陸場のニューメキシコ州ホワイトサンズ宇宙港(ノースラップ飛行場)に降りる場合には、203周目の軌道離脱が1607時(0607時)、着陸が1711時(0711時)となる。
エドワーズもホワイトサンズも天候は良好である。

No.328 :アトランティス着陸またも延期
投稿日 2001年2月20日(火)23時25分 投稿者 江藤 巌

 スペースシャトル・アトランティスは、ケネディ宇宙センター(KSC)周辺の天候不良を理由に、200周目での着陸を見送った。
今回は横風は規定を下回ったが、低空の雲が厚く着陸進入コースの視界が悪いのが延期の理由となった。
次の201周目でKSCに着陸するかどうかは、日本時間で午前3時頃までには決定される。
アトランティスは、帰還をさらに1日間は延長できるくらいの消耗品を搭載している。

No.327 :アトランティス三度目の正直?
投稿日 2001年2月20日(火)20時25分 投稿者 江藤 巌

・アトランティス三度目の着陸の試み
 ケネディ宇宙センター(KSC)の強風のため二日間飛行を延長したスペースシャトル・アトランティスは、アメリカ東部標準時20日午後0時27分(日本時間21日午前2時27分)に三度目の着陸を試みる。
問題のKSC天候は良好の見通しで、また代替着陸場のカリフォーニア州のエドワーズ空軍基地(EAFB)の天候も回復している。
アトランティスは軌道周回の200周目と201周目にKSCに、また202周目と203周目にはEAFBに降りるチャンスがある。もし天候を理由にこれを見送ると、帰還は丸1日延期されることになる。
EAFBに降りた場合、オービターをボーイング747改造機の背中に載せてアメリカ大陸を横断してKSCまで移送せねばならず、経費と時間の問題からNASAとしては極力避けたいところである。
シャトルの着陸場としては、KSCとEAFBの他にもニューメキシコ州のホワイトサンズ・ミサイルの旧ノースラップ飛行場、現在の名「ホワイトサンズ宇宙港」(White Sands Space Harbor)があるが、EAFBと同様に移送の問題があり、緊急の場合以外は使用しない。
FLORIDA TODAYミッション速報
CNN
KSCとEAFBへの着陸進入コース
スペースシャトル「アトランティス号」STS-98/国際宇宙ステーション組立ミッション(5A))の着陸予定日時の延期について

・ミール打ち上げから15年目迎える
 ミール宇宙ステーションが、2月の19日で打ち上げから15年目を迎えた。
ミール(Mir、「平和」)は1986年の2月19日に当時のソ連のバイコヌールからプロトンで打ち上げられ、その後モジュールを増設して現在の形になった。
ミールには1990年代を通じて2〜3人の宇宙飛行士が常駐し、ときおり外国人を含む数名の宇宙飛行士を迎え入れていたが、1999年の8月に最後の常駐乗員が帰還、2000年になって一度短期滞在乗員が送られたものの、現在は地上からのコントロールの下に無人で周回している。
ロシア政府はミールの投棄をすでに決定しており、3月の13〜18日頃にニュージーランド東の南太平洋に落下させる計画である。
エネルギヤLtd.(アメリカ法人)HP
CNN
SpaceDaily

・LE-7A認定型エンジン燃焼試験
 宇宙開発事業団(NASDA)は、秋田県の田代試験場において、H-2Aの第1段のLE-7A認定型エンジンを用いた技術データ取得のための燃焼試験を行っている。
2月19日の第1回燃焼試験では、計画通り50秒でエンジンがタイマー停止しデータ取得に成功した。
LE-7Aエンジン技術データ取得試験の実施について
第1回LE-7Aエンジン技術データ取得試験結果(田代試験場)
LE-7Aエンジン技術データ取得試験スケジュール
H-IIAロケット最新情報
LE-7Aエンジンの開発

No.326 :シャトル着陸再度の延期
投稿日 2001年2月20日(火)02時23分 投稿者 江藤 巌

 ケネディ宇宙センター(KSC)の強風のため、スペースシャトル・アトランティスの着陸は2日にわたって延期されることになった。
アトランティスは20日午後(日本時間21日夜明け前)に3回目の着陸の試みをすることになる。

No.325 :シャトル着陸また延期に
投稿日 2001年2月20日(火)01時14分 投稿者 江藤 巌

・アトランティス着陸再度延期
 スペースシャトル・アトランティスは、ケネディ宇宙センター(KSC)の横風のため185周目の着陸を諦めて、もう1周軌道を回ることになった。
 なお海外のニュースで着陸延期を指して”wave off”と言う表現が登場するが、これは空母に降りようとする機体が高度・速度・コース等が合わず、着艦進入の途中で再度上昇して着艦をやり直そうとすることを指す。
本来はアメリカ海軍の用語であるが、宇宙飛行士には海軍出身者が多いので、アポロの時代に宇宙飛行用語として定着した。
FLORIDA TODAYミッション速報

・ISSの鮮明な映像
 国際宇宙ステーション(ISS)のより鮮明な映像が公開された。
下から仰ぎ見たISS。画面の上からソユースTM、ズヴェズダー、ザリャー、ユニティ、デスティニー。
地球を背景に見下ろしたISS。手前からソユースTM、ズヴェズダー、ザリャー、ユニティ。左右に4枚の太陽電池パネルを広げているのがZ1ノード。今回付け加えられたアメリカの研究棟デスティニーはこの角度ではほとんど見えない。
見上げたISS。Z1トラスはユニティの上に立ち上がっている。
デスティニー側から見たISS。右側に延びている箱状の構造物がZ1トラス。右端の茶色いパネルが太陽電池。上に延びる銀色のパネルはラジエーター。今回取り付けられたアンテナも見える。

No.324 :シャトルまもなく着陸へ
投稿日 2001年2月20日(火)00時07分 投稿者 江藤 巌

・アトランティス午前3時半に着陸予定
 強風のため1日着陸が延期されたスペースシャトル・アトランティスは、まもなくケネディ宇宙センター(KSC)への二度目の着陸の試みに入る。
 アトランティスは185周目に軌道離脱のエンジン点火を行って、アメリカ東部標準時19日午後1時27分(日本時間20日午前3時27分)に、KSCの滑走路(SLF)に着陸する予定。アトランティスは再突入に備えて、午前10時10分(20日午前0時10分)にペイロード・ベイ・ドアの閉鎖を開始した。
KSCの天候は昨日よりも良好であるが、相変わらず風は強いようだ。滑走路への横風が15ノット(7.7m/s)を超えている場合は、着陸は延期される。
 185周目の天候が着陸に不適と判断された場合にも、次の186周目に再度の帰還のチャンスがある。この場合KSCへの着陸は東部標準時19日午後3時3分(日本時間20日午前5時3分)になる。
 年に一度の雨期に当たるエドワーズ空軍基地(EAFB)の天候はにわか雨が予想され、着陸には適していない。
FLORIDA TODAYミッション速報
CNN
Space.com
スペースシャトル「アトランティス号」STS-98/国際宇宙ステーション組立ミッション(5A))の着陸予定日時の延期について

No.323 :アトランティス着陸は明日まで延期
投稿日 2001年2月19日(月)01時54分 投稿者 江藤 巌

 ケネディ宇宙センターの滑走路の横風が強いため、アトランティスの18日中の着陸は中止された。
明19日午後(日本時間20日夜明け前)に再び着陸が試みられる。
FLORIDA TODAYミッション速報
Space.com
CNN

No.322 :アトランティス着陸1周延期
投稿日 2001年2月19日(月)00時40分 投稿者 江藤 巌

・KSC横風でアトランティス着陸延期
 スペースシャトル・ミッション・コントロール・センターでは、軌道周回中のアトランティスにたったいま169周目での着陸は取り止め(No-Go)との指示を送った。
ケネディ宇宙センターの滑走路の横風が15ノット(7.7m/s)を超え、着陸規定をオーバーしているのが理由である。
約1時間半後の170周目に再度の着陸のチャンスがあるが、天候が変わらなければ、アトランティスの帰還は19日午後(日本時間20日夜中)に延期されるだろう。
気候の問題からエドワーズ基地への着陸は今回は行われない模様。

No.321 :アトランティスまもなく帰還予定
投稿日 2001年2月18日(日)23時23分 投稿者 江藤 巌

・アトランティス着陸は今晩午前2時50分予定
 スペースシャトル・アトランティスは、日本時間の19日午前2時50分(アメリカ東部標準時18日午後0時50分頃)に、フロリダ州のケネディ宇宙センター(KSC)に着陸する計画である。
 計画では着陸の手順は次の通りになる。時間は東部標準時(日本時間)
164周目 乗員起床           18日0513(1913)
167周目 軌道離脱噴射準備          0748(2148)
168周目 ペイロード・ベイ・ドア閉鎖     0905(2305)
170周目 軌道離脱噴射            1145(19日0145)
170周目 KSC着陸             1250(0250)
 18日の午前中KSC周辺には雨と風が予報されているが、着陸予定時刻の昼過ぎまでには収まる可能性がある。
また代替着陸場であるカリフォーニア州のエドワーズ空軍基地(EAFB)は1年に一度の雨期にあたっており、にわか雨も予想される
FLORIDA TODAYミッション速報
CNN
着陸進入コース
アトランティスとISSの現在位置

・国際宇宙ステーション(ISS)の現在の姿
アトランティスとISSの切り離し
アトランティスから見下ろしたISS。手前が今回取り付けられた”デスティニー”。
見上げたISS。太陽電池パネルの差し渡しは約70m。
画面の一番上側がデスティニー、下に向かってユニティ・ノード、ザリャ、ズヴェズダー。画面一番下の小さい宇宙機が第一次遠征隊の乗って来たソユースTM
地球を背景にしたISS
ISS側から見たアトランティス。機首のスラスターを噴射している。

・ISSのコスト40億ドル超過
ISS計画のコストは見積もりを40億ドル程度超過する見通しで、NASAでは対策に苦慮している。
ISSは2006年の完成までに600億ドルの巨費を要すると見込まれており、その後の10年間の運用費用を加えると総コストは950億ドルにも上ると見られている。
今回明らかになったコスト超過は36億ドルから40億ドルの規模で、NASAでは他の計画を削って費用を捻出しようとしているが、それでも予算が足りない場合には計画の切り詰めや一部の先送りも検討しなければならなくなるだろう。
NASAや業界内では、ISSの建設作業を今年6月のフライト7Aの段階で一時ストップするとの観測まで流れているが、これはいくらなんでもありそうにない。
FLORIDA TODAY
Aviation Week & Space Technology

・「アポロは月に降りなかった?」米テレビ番組が波紋
 アメリカのフォックスTVが放映した特番で、アポロ計画の月着陸シーンはすべてインチキと言う陰謀説が放映されて、NASAがわざわざ反論している。
ただ内容はこれまで言われてきたことの繰り返しで、格別新しい「証拠」も提示されていないようだ。NASAではすでに1977年にこの種の陰謀説に反論(pdf)している。
天文学者による本格的な反論
陰謀論デバンキング・リンク