宇宙作家クラブ
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No.319 :アトランティス今晩帰還予定
投稿日 2001年2月17日(土)19時07分 投稿者 江藤 巌

・アトランティス着陸は今晩午前2時50分予定
 スペースシャトル・アトランティスは、日本時間の19日午前2時50分(アメリカ東部標準時18日午後0時50分頃)に、フロリダ州のケネディ宇宙センター(KSC)に着陸する計画である。
 計画では着陸の手順は次の通りになる。時間は東部標準時(日本時間)
164周目 乗員起床           18日0513(1913)
167周目 軌道離脱噴射準備          0748(2148)
168周目 ペイロード・ベイ・ドア閉鎖     0905(2305)
170周目 軌道離脱噴射            1145(19日0145)
170周目 KSC着陸             1250(0250)
 しかし着陸予定時刻の前後のKSC周辺の天候は雨と風が予想され、天候を理由に着陸が延期される可能性も少なくはない。
また代替着陸場であるカリフォーニア州のエドワーズ空軍基地(EAFB)も1年に一度の雨期にあたっており、にわか雨も予想される。
FLORIDA TODAY
Space.com
アトランティスとISSの現在位置
着陸進入コース(現時点ではまだ掲載されていない)

No.317 :アトランティスISSに別れを告げる
投稿日 2001年2月17日(土)00時13分 投稿者 江藤 巌

・アトランティスISSから切り離し
 スペースシャトル・アトランティスは、国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングをアメリカ中部標準時16日午前8時6分(日本時間16日午後11時6分)に解いて帰還の準備に入った。
アトランティスはケネディ宇宙センター(KSC)に東部標準時18日午後0時58分(19日午前2時58分)に着陸する予定。KSCには前線が近づきつつあり、18日には雨と強い風が予想される。またもう一つの着陸地のエドワーズ基地のあるカリフォーニア州南部でも、にわか雨が予想されている。
 15日にはアトランティスの5人の宇宙飛行士とISSの3人の第一次遠征隊は、アトランティスから衣類や水、機器などをISSに移し替える作業に勤しんだ。
それから8人は共同記者会見に望み、初めて軌道上で全員の集合写真を撮影した。
STS-98ステイタス・リポート
FLORIDA TODAYミッション速報

No.316 :ミール落下は3月中旬に
投稿日 2001年2月16日(金)00時37分 投稿者 江藤

・ミール落下は3月中旬まで延期か
 ロシア航空宇宙庁(RKA)のスポークスマンがITAR-TASS通信に語ったところによると、ミール宇宙ステーションの再突入はこれまで言われていたのよりも遅れて、3月の13日から18日の間になるだろうとのことである。
これは大気の状態からして、落下を遅らせた方がミールが燃え尽きる可能性が高くなるからであると言う。
CNN
SpaceDaily

・台湾がインドとの衛星打ち上げ契約を破棄か
 台湾はインドのアントリクス社(Antrix Corp.Ltd.)に依頼してROCSAT-2衛星を打ち上げる計画を取り止め、同社との契約を破棄すると伝えられる。インド国営のアントリクス社は、インド政府の宇宙研究機構(Indian Space Research Organisation)の商業部門である。
 アントリクス社は、1999年5月に韓国のKITASAT衛星とドイツのTUBSAT-C衛星をPSLVで打ち上げた実績がある。
 台湾のROCSAT-2打ち上げ契約破棄は、インドへの宇宙技術移転を警戒するアメリカの圧力によるものとの噂もある。また中国は、ROCSAT-2をスパイ衛星と非難しているが、台湾はこれを否定し打ち上げるのは科学衛星であると主張している。
台湾のROCSAT-1は1999年1月にアメリカの手で打ち上げられている。


・宇宙から捉えた三宅島噴火
 宇宙開発事業団のサイトで、地球観測衛星の米ランドサット仏SPOTが撮影した三宅島の噴火の画像を公開している。
NASDA地球観測センター(EOC)
NASDAの地球観測衛星

No.315 :アメリカ100回目のEVA
投稿日 2001年2月15日(木)12時08分 投稿者 江藤 巌

・アメリカ宇宙開発史上100回目のEVA
 国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングしているスペースシャトル・アトランティスのカービームとジョウンズの二人のミッション・スペシャリストは、14日にこのミッションで三回目の機外活動(Extra-Vehicular Activity)を遂行した。
二人はアトランティスのカーゴ・ベイから予備のSバンド・アンテナを取り外して、ISSのZ1トラスに取り付けた。このアンテナは、現在使用されているSバンド通信アンテナの予備としてZ1トラスに置かれることになる。
また一昨日の2回目のEVAで移設したPMA-2とデスティニーの間の配線を接続し、残った時間でEVA中に行動不能に陥った宇宙飛行士の救出の方法をテストした。
 今回のEVAは、アメリカ宇宙開発において通算100回目の機外活動(船外活動、宇宙遊泳)にあたる。これまでの100回の中には、アポロ計画での月面EVAも含まれている。
EVAの歴史(pdf)
ISS計画に関連したEVAは今回を含めて16回になる。
STS-98ステイタス・リポート
SpaceDaily
CNN
FLORIDA TODAY
FLORIDA TODAYミッション速報

・NASA長官任命近し?
 NASA WATCHの伝えるところでは、G・W・ブッシュ政権は近々NASAの長官を任命する。
新長官の候補としてNASA WATCHは、ロバート・ウォーカー元議員、ロッキード・マーティン社元社長(CEO)のA・トーマス・ヤング、ジョンスン宇宙センター(JSC)元所長のジェリー・グリフィン、国防省先進研究計画局(DARPA)元局長のレイ・コラデイなどの名を挙げている。
これらはブッシュ大統領の就任前には、ほとんど新長官の下馬評には上がっていなかった名前である。

No.314 :アトランティス二回目のEVA他
投稿日 2001年2月14日(水)16時15分 投稿者 江藤 巌

・STS-98二回目のEVA
 国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングしているスペースシャトル・アトランティスのカービームとジョウンズの二人のミッション・スペシャリスト(MS)は、12日に二回目の機外活動(EVA)を行った。
EVA2では、ISSのZ1トラスに仮に取り付けられていた与圧結合アダプター2(PMA-2)を取り外して、新たに取り付けられた研究モジュール”デスティニー”の後端に取り付ける作業を行った。二人のMSが宇宙服を着てアトランティスの外に出てPMA-2の結合機構を外すと、アトランティスのコクピットのアイヴィンズMSがロボットアームでPMA-2を掴んで、デスティニーの取り付け部へと移動させた。
 二人のMSはそれからISSの与圧制御装置の排気弁に排気口を取り付け、デスティニーとユニティ・ノードの配線配管を結合した。また次のシャトル・フライトでデスティニーにISS用ロボットアーム(Space Station Remote Manipulator System)を取り付けるための準備をした。
 デスティニーの地球に面した側には直径約50cmのガラス窓が付いているが、二人のMSはその外側にシャッターを取り付けた。シャッターはデスティニーの内部から開閉でき、さっそく開いて内と外から宇宙飛行士がお互いの画像を撮影し合った
 アメリカのモジュールのデスティニーがISSの一部となったことにより、これまで主にロシア製モジュールが担当していたISSの姿勢制御と地上との通信の機能を、デスティニーが引き受けることになる。デスティニーには、先にISSに組み込まれたZ1トラス内のコントロール・モーメント・ジャイロの制御機能があり、13日にはそのテストが行われた。
またこれまでISSはロシアの地上局としか交信できず、交信可能な期間は飛行中の20%程度に留まっていたが、デスティニーにはSバンドの高データ率通信能力があり、NASAの静止軌道上の追跡データ中継衛星(TDRS)を経由して地上と交信できる。そのため交信可能な期間は60〜70%まで延長される。
 アトランティスの8日目にあたる飛行14日には、三回目のEVAが行われる。
STS-98ステイタス・リポート
NASDA STS-98ミッション概要
NASDA 船外活動(EVA)
CNN
SpaceDaily

・NEARシューメイカーがエロスの表面で観測継続
 NEARシューメイカー探査機が小惑星433エロスに接地後も機能していることから、NASAでは探査機をエロスの表面に1週間程度留めておくつもりのようだ。
NASAではNEARシューメイカーのスラスターを噴射して、探査機をエロスの表面から再び舞い上がらせることも検討している。NEAR計画HP
NEAR計画HPミラー・サイト(SWRI)
NEAR計画HPミラー・サイト(NASA-JPL)
ニュース・リリース
Space.com
CNN
SpaceDaily

・ミール落下見物ツアー募集中
 ロシアのミール計画関係者は13日に、ミール宇宙ステーションが地上に落下する可能性は2〜3%に過ぎないと語った。
 ところで3月初旬に予定されている南太平洋へのミールの落下を見物するツアーが組まれている。
これはアメリカの旅行社が募集しているもので、ミールの落下にタイミングを合わせて南太平洋にチャーター機を飛ばすことを計画している。
MirReentry.comHP
ミールの再突入予定コース

No.313 :NEARシューメイカー計画のミラーサイト
投稿日 2001年2月13日(火)10時29分 投稿者 江藤 巌

 ジョンズ・ホプキンズ大学応用物理研究所(APL)内のNEAR計画HPはいま大変混み合っているので、
サウスウェスタン研究所(SWRI)内のNEAR計画HPミラーサイトを紹介しておく。もっともこちらも混み合っているようだ。

No.312 :NEARシューメイカーが小惑星着陸に成功!
投稿日 2001年2月13日(火)10時09分 投稿者 江藤 巌

・NEARシューメイカー探査機がエロス接地後も送信!
 NASAのNEAR(地球接近小惑星ランデヴー)シューメイカー探査機は、小惑星433エロスの表面に到達した後もデータを送信して来ている。
ミッション・ディレクターのロバート・ファーカーは、「NEARがタッチダウンしたことを報告できて嬉しい。現在も信号は受信中だ。(エロスの)表面から送信して来ている」と発表した。
探査機はエロスの表面に1.9m/s程度の速度で接地したものと思われる。
接地は東部標準時12日1502時10秒(日本時間13日0502時10秒)に行われた。
 NEARシューメイカーはエロスから120mの高度で最後の画像を撮影したが、送信の途中で接地したために画像は途切れている。 NASAではNEARシューメイカーのスラスターを再度噴射して、エロスの表面から離陸させることも検討している。
ジョンズ・ホプキンズ大学応用物理研究所(APL)内のNEAR計画HP
プレス・リリース
CNN
FLORIDA TODAY

No.310 :NEARシューメイカーがエロスに降下開始他
投稿日 2001年2月13日(火)01時03分 投稿者 江藤 巌

・NEARシューメイカー探査機がエロスに降下開始
 NASAの地球接近小惑星ランデヴー・シューメイカー(Near Earth Asteroid Rendezvous Shoemaker)探査機は、アメリカ東部標準時12日1031時(日本時間13日0031時)に20秒間の噴射を行い、小惑星433エロスに向けて最終接近を開始した。
NEARシューメイカーは速度を調整しつつエロスまでの35kmを4時間半掛けて降下し、12日1504時(13日0504時)頃にエロスの表面に到達する。
NEARシューメイカーは小惑星の表面に軟着陸するようには造られておらず、接触で使命を終えるものと思われる。
NEAR計画HP
CNN
Space.com

SpaceDaily

・デスティニーに入室
 スペースシャトル・アトランティスの宇宙飛行士5人と、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の第一次遠征隊3人とが、アメリカ中部標準時の11日0838時(日本時間11日2338時)に、ISSに新たに接続したアメリカの研究モジュール”デスティニー”の内部に初めて入った。
 飛行6日目に当たる12日には、0940時(日本時間13日0040時)頃からカービームとジョウンズの二人のMSが二度目の機外活動(EVA)を行う。
SpaceDaily
STS-98ステイタス・リポート

No.309 :NEARシューメイカーがエロスに捨て身の求愛
投稿日 2001年2月11日(日)17時52分 投稿者 江藤

・NEARシューメイカー探査機が小惑星エロスに接地試みる
 NASAの地球接近小惑星ランデヴー・シューメイカー(Near Earth Asteroid Rendezvous Shoemaker)探査機が、12日に小惑星433エロスに体当たりして任務を終える。
NEARシューメイカーは1996年2月17日に打ち上げられて、1997年6月に小惑星253マティルダに接近して観測を行った。1998年1月には地球に再接近してスウィングバイで方向を変え、同年12月にはエロスに接近した。その後エンジンを噴かしてエロスと並んで太陽を周回する軌道を取り、数多くの画像を送信して来た。
NEARシューメイカーの軌道軌道詳細NEARシューメイカーとエロス
 NEARシューメイカーは本来の観測ミッションを1999年末を以て終了した後も観測を続けていたが、2001年1月を持って観測を終了、エロスの表面に向けて降下させられることになった。 内外のマスコミでは、NEARシューメイカーがエロスに着陸あるいは軟着陸すると報道しているが、探査機は小惑星の表面に着陸するようには設計されておらず、体当たりとでも形容する方が実態に即している。NASAでは探査機が小惑星表面に接触した後でも機能することを期待してはおらず、もしデータを送信してくるとすればまったくの僥倖であろうとしている。エロスへの接地は12日の東部標準時午後3時頃(日本時間13日午前5時頃)になる予定。
 NEAR探査機は、1997年7月に不慮の事故で死去した惑星地質学の草分けの一人ユージン・シューメイカー博士を記念して、2000年3月にNEARシューメイカーと改名されている。
NEAR計画HP
ミッション年表

No.308 :研究棟の宇宙ステーション取り付け成功
投稿日 2001年2月11日(日)12時20分 投稿者 江藤 巌

・デスティニーをISSに取り付け
 スペースシャトル・アトランティスは、2月10日午後(日本時間11日深夜)アメリカの研究モジュール”デスティニー”を国際宇宙ステーション(ISS)に取りつけるのに成功した。
 ISSとドッキングしているアトランティスから、ロバート・カービームとトム・ジョウンズの二人のミッション・スペシャリスト(MS)が、取り付け作業を外から手伝うためアトランティスの機外に出た。デスティニー・モジュールの取り付け個所を開けるために、マーシャ・アイヴィンズMSがアトランティスの機内からロボットアームを使って、ISSの端に取り付けられている与圧接合アダプター2(PMA-2)を取り外して、Z1トラスの側面に移し替えた。
 続いてアイヴィンズMSは、ロボットアームを使ってバスほどもある大きさのデスティニーをアトランティスのカーゴ・ベイからゆっくり持ち上げて、180度回転させてからISSの側面に接合した。アトランティスの機内からは接合部分を直接に見ることが出来ず、二人のMSが外からアイヴィンズのロボットアームの操作を補助した。デスティニーとISSの結合は10日の中部標準時13時12分(日本時間11日04時57分)に行われた。
 取付の後に、カービームMSとジョウンズMSがデスティニーとZ1トラスの間の配線と配管を接合した。接合作業の際に配管から冷却用のアンモニアが約1kg噴出するという予想外の自体が起きた。アンモニアは宇宙空間では結晶化して雪のようになり、一部はカービームの宇宙服にも降り注いだと思われる。これによる宇宙服の損傷はなかったが、エアロックの汚染を避けるためカービームは機外活動(EVA)の終了後にジョウンズにアンモニア結晶を払ってもらい、太陽の光を浴びて残りの結晶を蒸発させなければならなかった。このためEVAは予定より長引いて7時間半に及んだ。
FLORIDA TODAY
FLORIDA TODAYミッション速報
CNN
SpaceDaily
STS-98ステイタス・リポート

No.307 :ドッキング成功
投稿日 2001年2月10日(土)01時16分 投稿者 江藤 巌

・アトランティスがISSとドッキング
 スペースシャトル・オービター・アトランティスは、国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングした。

・NASDAが月軟着陸のテスト
 宇宙開発事業団(NASDA)では2月9日に北海道大樹町において、月軟着陸技術の研究のためのフライングテストベッド(FTB)のヘリコプター懸吊試験を実施した。画像
今後3月初めまでにテザー試験、耐風性能確認試験などを行う。
試験概要
試験スケジュール
日本の月探査
セレーネ計画の概要

No.306 :オーブコム競売へ他
投稿日 2001年2月9日(金)16時13分 投稿者 江藤 巌

・オーブコム競売へ
 アメリカの衛星通信会社オーブコム社が競売に付されることになりそうだ。
オーブコム社はオービタル・サイセンシズ社(OSC)の子会社で、低高度衛星によるデータやメッセージ中継を売り物にしていたが、営業開始以来予想をはるかに下回る三万七千件の顧客しか集まらず、2000年9月には連邦破産法11条を申請していた。同社は11条の下で営業を続けているが、会社の有力な引き受け手は見付かっていない。このため同社は破産裁判所による競売で売却されることになろう。
SpaceDaily

・ミールの廃棄に抗議
 ロシア政府のミール宇宙ステーション廃棄の決定に抗議する集会が8日モスクワ市庁舎で催され、元宇宙飛行士でテレビ解説者として人気のヴィタリー・セヴァスチャノフがミールの2004年までの運用継続を約200人の集会参加者に訴えた。
ロシアでは自国の宇宙技術の象徴としてミールの運用継続を望む声がいまだに強い。
SpaceDaily

・ティトー最終訓練を開始
 国際宇宙ステーション(ISS)の搭乗を目指す「市民宇宙旅行者」、アメリカの実業家デニス・ティトーが、モスクワで4月30日の飛行に向けた最終訓練を開始したと、2月8日付のインターファックス通信が伝えた。
ティトーは1月21日にモスクワに到着していたが、軽い肺炎が発見されて同市の病院に入院していた。
ロシア側の飛行枠の中で行われるティトーのISS訪問に関しては、アメリカやESA(ヨーロッパ宇宙機関)など他のISS計画参加国では必ずしも肯定的には見ておらず、飛行承認までに一悶着あるかもしれない。
ティトーがロシア側に支払う旅行代金は公表されてはいないが、二千万ドル前後(約23億円)と言われている。
アメリカ下院科学委員会に所属する民主党のラルフ・ホール議員はNASAのダン・ゴールディン長官に対して、「宇宙旅行者」のISS乗り組みに強硬に反対する書簡を送っている。
Space.com

・アトランティス真夜中にISSとドッキング
 今夜のアトランティスのISSとのドッキング予定表
アメリカ中部標準時(ヒューストン時間) 日本時間
0828   2228   TI噴射、最終ランデヴー・シークェンス
0943   0043   rバー(アトランティスISSの直下に付く)
1013   0913   最終接近開始
1058   0158   ドッキング

No.305 :アリアンで英伊の軍事通信衛星打ち上げ他
投稿日 2001年2月8日(木)22時44分 投稿者 江藤 巌

・アリアンで英伊の軍事通信衛星打ち上げ
 アリアンスペース社は2月7日南アメリカのギアナ宇宙センターから、アリアン44Lでイギリスとイタリアの軍事通信衛星2機を静止軌道に向け打ち上げた。
イギリスの衛星SKYNET4Fは、静止軍事通信衛星スカイネットのシリーズの最新型である。SKYNET4Fのコストは約1億8500万ドル相当になる。
イタリアの衛星SICRALは、イタリア軍にとっては最初の専用通信衛星である。SICRAL計画のコストは約4億6000万ドル相当になる。
アリアンスペース社フライト139ミッション・ログ
イギリス国防省プレス・リリース
SpaceDaily

・アトランティス順調に飛行中
 現地時間7日夕刻(日本時間8日朝)に打ち上げられたスペースシャトル・アトランティス(STS-98/ISSフライト5A)は、現在順調に飛行中で、飛行3日目の9日午前11時頃(日本時間10日午前2時頃)に国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングする予定である。
ISSへの研究モジュール”デスティニー”の取りつけは飛行4日目、二人の宇宙飛行士による機外活動(EVA)は飛行4日目、6日目、8日目。またISSへの入室は飛行3日目、5日目、9日目になる予定。
アトランティスは2月16日午前8時10分(日本時間16日午後11時10分)にISSと分かれて、18日の午後1時頃(19日午前3時頃)にケネディ宇宙センターに帰着する。
NASDA STS-98/フライト5A飛行計画FLORIDA TODAYミッション速報
ISS・シャトルの位置情報

No.304 :アトランティス打ち上げ成功他
投稿日 2001年2月8日(木)08時59分 投稿者 江藤 巌

・アトランティス打ち上げに成功
 スペースシャトルOV-104アトランティスは、アメリカ東部時間7日午後6時13分、日本時間8日午前8時13分に、フロリダ州のケネディ宇宙センター(KSC)39A発射台から、STS-98/国際宇宙ステーション(ISS)フライト5Aに飛び立った。
アトランティスは、ISSにアメリカの研究モジュール”デスティニー”を結合する重要な役割を担っている。デスティニーの開発と製作のコストは総計14億ドルにもなる。
アトランティスにはコックレル機長ら5名のアメリカ人ばかりの宇宙飛行士が乗っている。
 心配されたTALアボート用飛行場は、アフリカ大陸西岸モロッコのベン・ゲリル飛行場の天候が良好で打ち上げが可能になった。
FLORIDA TODAY打ち上げ・ミッション速報
CNN
SpaceDaily
シャトルとISSの現在位置

・中国は5年以内に有人飛行
 中国空間技術研究院の徐福祥院長は、中国が5年後を目処に有人宇宙飛行を成功させると言う目標を明らかにした。
中国は1999年と今年の2回、有人宇宙機「神舟」(Shenzhou)を無人で打ち上げているが、中国航天科学技術グループ公司の胡鴻福副総経理は「有人飛行では宇宙飛行士の生命を最優先しなければならず、高い信頼性が求められる。旧ソ連ではガガーリンの飛行までに5回、アメリカでは初の有人飛行までに8回、無人飛行実験が行われた」として、さらに数回神舟の無人実験を繰り返すことを示唆した。
 徐副総経理によると、中国は今後5年間に通信衛星、航法衛星、気象衛星、資源衛星、海洋衛星、環境・災害観測衛星、天文衛星、宇宙探査衛星など15種類の衛星、合計30機の開発と打ち上げを予定している。
「人民網日本語版」2001年2月7日

No.303 :豪ニューズ社が米ディレクTV買収へ他
投稿日 2001年2月7日(水)22時24分 投稿者 江藤 巌

・メディア王マードックがディレクTV買収へ
 フィナンシャル・タイムズ(FT.com)が報じたところでは、オーストラリアのメディア王ルパート・マードックのニューズ・コーポレイションが、アメリカの大手衛星放送会社ディレクTV社を買収する最終段階に入っている。
ディレクTVは、ジェネラル・モーターズ(GM)社の子会社ヒューズ・エレクトロニクス社の子会社だが、まだ各社が正式に買収を認めたわけではない。
ニューズはすでにGMとも基本的合意に達していると言うが、買収金額は700億ドルの巨額に上るようである。
マードックはディレクTVを、自身の持つスカイ・グローバル・ネットワークスと合併させる意向である。
マードックの衛星放送ネットワークはヨーロッパ、アジア、日本(SKY PerfecTV)、中南米などに広い市場を獲得しているが、まだアメリカには進出できていない。
日経

・ミール落下は3月8日?
 ロシアのミール宇宙ステーション計画の副管制主任はITAR-TASS通信に対して、ミールを落下させる日取りはこれまで伝えられていた3月の6日よりも1〜2日遅れるだろうと述べた。
これまで伝えられたスケジュールでは、ミールにドッキングしているプログレスM1-5無人補給船が3月4日に2回、5日に1回の減速を行い、6日にミールとともに南太平洋に落下することになっていた。
Space.com

・インドが大型打ち上げ機を3月にテスト
 インド政府の宇宙研究機構(Indian Space Research Organization)は、今年3月にも4段式のGSLV(Geostationary Satellite Launch Vehicle)の最初の打ち上げテストを行う予定である。
ISROはこれまで国内で開発した固体推進剤ロケットのPSLV(Polar Satellite Launch Vehicle)によって、インド亜大陸東岸スリハリコタ島のシャール宇宙センターから衛星を打ち上げてきたが、GSLVはその名称の通り静止軌道に衛星を送り込む能力がある。
GSLVは固体推進剤の第1段と液体推進剤(UDMH/N2O4)の第2段、第3段を持ち、全高は49m、離昇重量は402トン。静止遷移軌道(geosynchronous transfer orbit)に2,500kgの衛星を乗せる能力がある。
第4段は現在はロシアが提供した水素燃料ロケットを持つが、将来は国産ロケットに換えられる。
CNN

・ISSの宇宙服にトラブル
 国際宇宙ステーション(ISS)に備えつけのロシア製宇宙服”オルラン”に通信トラブルが生じていることが明らかになった。
NASAの当局者は質問に対して、オルランの地上との通信機能が不完全で信頼性に乏しく、許容できない状態であることを認めた。
オルラン宇宙服と地上との交信チェックは、1月4日に行われた。
STS-98での機外の組立作業はアトランティスの宇宙飛行士が行うので、ISSの宇宙服が不満足でも当面支障はない。
MSNBC